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【衆院選2017】各政党の政権公約を一挙公開。各公約に対するユーザーの反応も合わせて掲載

立憲民主党:福山哲郎(幹事長)

 ニコ生をご覧のみなさん、こんばんは。10月3日に結党いたしました立憲民主党の幹事長をさせていただいております、福山哲郎です。今日は夜のこの時間ですが、よろしくお願いします。また、新米の幹事長ですがお手柔らかにお願いします。

 10月3日に私どもの立憲民主党ができました。希望の党に民進党が合流をするという話が出た後から、本当に多くの国民市民のみなさんから投票に入れたい、投票したい政党がなくなるんじゃないか、もっと選択肢を用意してほしい。もう数数えられないぐらいの声が枝野幸男さんに寄せられました。私のところにもそういう声がたくさんありました。その中で枝野さんがひとりで記者会見をし、多くの皆さんに呼び掛けられて、一緒にやろうと言われました。

 私は参議院議員ですから今動かなくてもよかったのかもしれませんが、枝野さんの思いに共鳴をしてはせ参じました。力不足ですがこの出来立てのほやほやの立憲民主党を何とか国民の皆さんに期待を持っていただける政党として作っていきたいと、今そのように考えています。ひとつ最新のお知らせは、立憲民主党まだ1週間ですけれども、今日から公式のホームページが立ち上がりました。どうかご覧をいただいているみなさん、立憲民主党のホームページをご覧いただいて、枝野代表の理念や候補者、そしてどういった政策をやっていきたいと思ってるのか、ホームページ上でご覧いただければすごくうれしく思います。

 そして今日ここにお持ちをしたのが立憲民主党の、国民のみなさんに5つの約束をさせていただきました。国民との約束です。民進党民主党時代はマニフェストという表現をしておりましたが、そこからは卒業しようということで国民との約束というふうに書かせていただきました。

 この表紙はポスターと同じデザインになっています。このロゴは立憲民主党、ぜひ右肩上がりのように国民のみなさんから勢いをつけていただける政党にしたいという思いで右肩上がりになっています。真ん中の民の字が大きくひとつ浮き上がっているのは、我々は国民主権、この国の今の状態が本当に一強多弱で上から目線で、何から何まで強硬に物事を進めていくような状況ではなくて、やはり国民が中心であるという思いを込めて民の字を真ん中で、そしてより大きく浮き上らせてロゴマークを作らせていただきました。ラインにある青色は我々の育ってきたというか一緒に仲間と頑張ってきた民進党のブルーをそのまま使わせていただいています。そしてここに「まっとうな政治」というふうにスローガンが書かれていますが、今の政治のいろいろな問題について、まっとうな政治に変えていくという思いを込めて、この国民との約束を示させていただきました。

 これは5つの約束になっていますので、1つ目です。1つ目は生活の現場から暮らしを立て直すということになっておりまして、アベノミクスが国民生活を豊かにはしていないと。中間層が激減をしている中で活力ある経済は生まれないというふうに書かせていただきました。その中で保育や医療や教育、介護、そういった働かれている方々の賃金を底上げする。さらには女性に対する雇用や賃金差別をなくす。

 さらには子供たちの育ちを、学びを応援していく。例えば我々が言うのは、児童手当や高校の授業料無償化の所得制限を廃止をしたり、さらには大学の奨学金の拡充、そして保育園の就学前の援助、等々についても対応することによってそれぞれの可処分所得を増やして経済、つまり消費を喚起していくというのが我々の考え方です。私たちは民主党政権の時に子供手当を作りました。そして高校の無償化を初めて実現をしました。

 高校の無償化は所得制限がありませんでした。それは我々の考えで言えば、同じ高校のクラスに所得制限で授業料を払わなくていい人と授業料を払っている人のふたつにわけることになるからです。例えば、この授業料を払わなくていい人も払わなくてはいけない人も、同じ子供たちの可能性について私は無限だと思うからです。

私たちは、例えばお金持ちで今は授業料を払えるけれども、例えばお父さんが病気になったりいろいろな事情で、今は授業料を払っているけれども、無償化対象になるような子供たちができる。子供たちの世界に親の年収や親のそういった地位とかでいろんな形の差別が起こらないためにも、無償化は所得制限をしない、するべきではないというのが考え方でした。そういった形の導入をしたんですけれども残念ながら今、自公政権で所得制限が入っています。

 これは、ひとつの例ですけれども、我々の時に障害者差別解消法、障害者総合支援法等々を作らせていただいて、障害者権利条約を批准する準備に入らせていただきました。ようやく障害者権利条約もできたわけですけれども、そういったことも含めて、いろいろな形での安心を国民の生活にもたらすことによって経済を立て直していく。

 財源は現在では消費税が上げられるような状況ではないということで、我々としては今考えています。所得税、相続税、金融課税、再分配機能を強化することによって、財源についても手当てをしていきたいと思います。今の経済状況からいって消費税を上げるような環境ではない。ましてや、あの森友・加計学園の問題で財務省はあの財務局長を国税庁長官にしました。国税庁長官があの財務省の役人です。国民からしたら本当に税金を払うことに対する信頼と税金を払ってもいいという思いにはならないことも含めて、私たちは消費税を上げることについては、現状では反対をさせていただきたいと思います。

 2つ目は1日も早く原発ゼロへ、です。これは枝野代表が東日本大震災の時に官房長官でした。私も官房副長官でした。本当に被災地のみなさんにご苦労をおかけしたと思います。あの時に原発が一度暴れ出したら、人の手ではどうしようもないことをもっとも痛切に感じた枝野代表と私は原発を1日も早くゼロにしたい。

 しかし自治体の雇用の問題や使用済み核燃料の問題、多くの稼働しないことに対する課題についてもきちっと手当てをし、そして再生可能エネルギー、技術革新、燃料電池の問題、系統の強化、そういうポジティブなものに対しても技術革新が進んでいます。そういったものを組み合わせることによって、きちっと原発ゼロへのロードマップを作っていきたい。それを国民の皆さんに示していきたいと考えています。

 我々が政権の時に作った固定価格買取制度で、再生可能エネルギーの設備容量はなんとわずか5年で原発約20基分、設備容量が日本で増えました。これはなかなか外では言われないんですけれども、そのことも含めて日本のこのエネルギーに対してのパラダイムチェンジを、もう原発を1日も早くゼロにするということは、スローガンではなくて、リアリズムなんだという思いで、国民のみなさんに訴えていきたいと思います。

 3つ目は、個人の権利を尊重し、共に支え合う社会。所謂多様性の確保です。先ほど私障碍者の問題のことも言いましたけども、恐らく自民党と最大の違いはここだと思います。あらゆる差別の禁止、いわゆるLGBTの差別の解消や、さらには性暴力被害者の支援センターを作っていくこと、国政選挙へのクォーター制の導入や、手話言語法の制定なども含めて、こういった形でのあらゆる個人の権利を尊重し、多様性を大切にするそういう社会を作っていきたいと思います。

 今の安倍政権の下、ともすれば議論をしても何も発言しにくいとか、何か言えば発言するなと言われ、森友学園、加計学園の問題では文書は捨てる、そして記憶は失くす、参考人は呼ばない、こういった国会運営を含めて、非常に息苦しい社会になっていると思います。その息苦しい社会をとにかくちょっと風通しよくしていこうと、皆で支え合う、包摂しあえる社会にしていきたい、これが3つ目の約束です。

 4つ目は、枝野代表が得意で、そしてずっと拘ってきた情報公開の問題です。先ほど申し上げた加計学園、森友学園の問題を初め、日本の情報公開制度は、非常に歪んできました。そのことも含めて、我々公文書管理法の改正も含めてやっていきたいと思います。

 最後は、いわゆる今回の焦点であります、立憲主義の回復です。安保法制は違憲です。しかし我々は安保法制の違憲の部分は白紙に戻しますが、例えば自衛隊法、周辺事態法、全部白紙に戻すと日本の守りが叶いません。当時我々が、領域警備法、さらには周辺事態法の強化ということで、個別的自衛権の範囲の中で、この安全保障環境の中で、日本を守る強化する法案を出してきました。

 我々は安保法制については違憲だと思いますが、一方で現下の北朝鮮情勢を踏まえて、現実的な安全保障を対応していきたいと考えています。一方で憲法改正の議論は、9条3項に自衛隊を位置づける今の安保法制で違憲の業務をせざるを得なくなっている自衛隊のみなさんを9条3項で位置づけることには、反対です。今でも自衛隊を私たちは合憲だと、考えていますので、この9条の3項には反対をしたいと思いますが、一方で、基本的人権の尊重、立憲主義、等々を強化する、例えば知る権利の問題、それからこの解散が、何のための解散か、まったくよくわかりませんけれども、総理の解散権を制約する等々の憲法改正の議論は積極的に進めていきたいと考えています。

 そんなことも含めて、我々としてはこの選挙、国民の皆さんの、先ほど冒頭で申し上げた「入れるところがない」「私たち入れたい政党がなくなった」「なんとかしてくれ」という声を受けて、初めてひょっとしたら市民のみなさんの声を受け止めた上で、政党が結党されました。私たちは今までの政治のパラダイム、左だ右だと、決めつけて、それをある時は排除していくような政治ではなくて、右でも左でもなく、前へ進んでいくんだということをしっかりと訴えていきたいと思います。

 また、立憲主義というのは、単なる護憲ではありません。政治権力が巨大化して、一部の人たちが恣意的に支配することを憲法や法律によって制限する、権力側を制限するのが立憲主義の考え方です。また我々の考える立憲主義というのは、お互いを認めあって、お互いが支え合う社会を作っていくという考え方です。一方でそういう状況を作っていく政策をひとつひとつ積み上げて、実現をしていくことも政党の役割だというふうに思います。右でも左でもなく前へ、そして、まっとうな政治を作っていくために、国民のみなさんのおひとりおひとりのお力をいただきたいと考えています。どうか枝野代表率いる立憲民主党をみなさん応援して下さい。よろしくお願いします。ありがとうございました。

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