トランプ大統領はなぜグリーンランドが欲しいのか? 実は今回が初めてではない、アメリカによるグリーンランド購入案の歴史を解説
今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『なぜトランプ次期大統領はグリーンランドが欲しいのか』というゆはるさんの動画です。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
非売品です
グリーンランドやパナマ運河の取得、メキシコ湾をアメリカ湾に改名する意向や同盟国であるカナダの併合案など、就任前から話題となったトランプ大統領の発言の数々。
その中でも得に注目を集めたアメリカによるグリーンランド購入案について、投稿者のゆはるさんが経緯を動画にまとめました。
グリーンランドはオーストラリアの1/3程の面積の世界最大の島です。アメリカとロシアの間に位置するという安全保障上重要な立地、原油やレアメタルといった鉱物資源の豊かさにより、近年ロシアや中国の進出が盛んな地域なのだとか。
人口約5万7000人のグリーンランドはデンマーク王国に属しますが、1979年より自治権を有しています。ここ最近は独立の機運が高まっていますが、宗主国デンマークはその動きに強く反対する姿勢は示していないとのこと。そういった状況もグリーンランドが列強の主導権争いの場になる理由なのだそうです。
ここで、「実はアメリカによるグリーンランド購入の議論は別に新しいものではない」とゆはるさん。19世紀頃から定期的に持ち上がっている話だそう。
例えば、1867年アメリカが帝政ロシアからアラスカを購入した年のこと。同年中にグリーンランドとアイスランドの購入案が具体化し、「550万ドル(現在の価値で2億ドル相当)」という数字まで出ていたそうです。しかしこれは正式提案には至らず破談となりました。
また、第二次世界大戦中はデンマーク本土がドイツに占領されていた間、デンマークの合意のもとアメリカがグリーンランドの事実上の主権を有していた期間もあったそうです。
これを背景に終戦後の1946年、トルーマン大統領がデンマークにグリーンランド購入を申し出たこともありました。この時の金額は1億ドル(現在の価値で10億ドル相当)でしたが、デンマーク政府の拒否により実現していません。
その後アメリカのグリーンランドへの関心は、1989年の冷戦終結を機に急速に低下。長らくグリーンランドの購入案は具体化することは無かったそうです。しかし国際情勢の変化により再度関心が高まることになりました。近年では2019年にも話があったとか。今回の話がどこまで本気なのか、トランプ大統領の動向を見ていく必要がありそうです。
ゆはるさんの時事解説がもっと見たくなったという方は、どうぞ他の動画もご視聴ください。『ずんだもんの時事解説』というシリーズもあります。
視聴者のコメント
・アメリカの悲願か
・ちゃんと流れがあるのね
・この立地で独立は・・・いやーヤベっす
・デンマークや中露に対する牽制って意味・・・だと思いたい
・北極圏の交易ルート取れるしな
・現地民はどう考えてるんだろ
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