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悪質キュレーションサイトに騙されないためにプログラマーが提案する「自衛手段」

 DeNAが運営している医療系キュレーションメディアサービス「WELQ」に不適切な記事が数多く掲載されていた問題。現在、医療系だけでなく同社のキュレーションメディアサイトのすべて非公開になり、12月7日に記者会見を行うまで事態は発展している。

 わからない事があれば検索するという作業が当たり前になっている情報社会の中、12月5日放送の『ニコ論壇時評』では、小飼弾氏山路達也氏が「悪質なキュレーションサイトに対する自衛手段」について議論した。


WELQの場合は運が良かった

山路:
 最近話題になっているWELQですね。

小飼:
 はい。

山路:
 キュレーションサイト。

小飼:
 キュレーションていうか、書き直しサイトですね。

山路:
 書き直しサイト(笑)。
 WELQ騒動ですね。いろんなところからパクったというか、なんとからしいですよ? とか引用元とかを明記せずにコピペしたり、画像とかも不適切な扱いだったりとか、あるいは肩こりどうしたらいいですか? みたいなそれは守護霊がのってるんじゃないかみたいな、いいかげんな。

小飼:
 いいかげんなじゃなくて、エル・カンターレ的にはそれって正しいんじゃないですか。

山路:
 エル・カンターレ(笑)。
 わたしも「食パン 冷凍」ってキーワードでググったら、一番上にWELQのページが来て、しかも記事が削除されていると。その、食パンを冷凍するっているライフハックが、医療情報サイト、しかも削除されているっていう。

小飼:
 うまいことGoogleハックには成功したわけですよね。でも、WELQの場合というのは運が良かったともいえますよ。

山路:
 運が良かった?

小飼:
 もっと大事になる前に、こりゃまずいということに気がついて、運営が撤回したわけですから、トランプ応援サイトとかっていうのはそういう風になりませんでしたからね。それが行き着くところまで行き着くと、ああなっちゃうっていう例が米国で出てきて、WELQここで止まって運が良かった。と思わなけりゃ。

山路:
 その後に、リクルートとか、サイバーエージェントとか、Yahoo!とかのキュレーションサイトが軒並み結構記事を削除していたりするという、なんかいろいろ広がっていますよね。いろんなところに配信されていた広告が停止されていたりとか。

小飼:
 こりゃまずいっていうのが、ほんとに遅すぎないうちに出たという意味では良かったのではないかと。

山路:
 しかし、ここの問題って、たとえば結構いいかげんな情報とかを医療情報サイトみたいな体裁のものが載っていたりするわけじゃないですか。たとえばちょっとググったらそういうキュレーションサイトのやつが上位に来る。で、そういう状況になってて、普通の人が何が正しいとかいちいち見抜くことなんて可能なんでしょうかね?

小飼:
 そりゃもちろん可能ですよ。まず直に医者に行けるでしょう。日本では、いきなり大病院にいくと初診料が高かったりもしますけれども、3割負担で普通に病院に行けるわけですよ。普通にプロに話を聞けるわけですよ。だから、プロに聞きましょう。と。

山路:
 たしかに医療に関してはそりゃそうなんでしょうけどね。たとえば、さっき弾さんがおっしゃったように、政治に関するデマ的なサイトで結構アメリカ大統領選なんかも影響したと今おっしゃたじゃないですか? だから、その真贋をいちいちすべての情報について、みんなが追跡して検証できるわけではないでしょう?

小飼:
 結局、そこなんですよね。信じたいものを信じてしまう。守護霊がいると思っている人は守護霊がおかしくなったせいでおかしくなったと信じちゃうんですよね。

“情報の次数をみる”というのは割と簡単にできる自衛策

山路:
 これって医療情報に関してはかなり悪質だと思ったんですけど、他の情報に関して違法とまでは言えないみたいな、いいかげんな情報サイトっていっぱいあるじゃないですか。

小飼:
 法に関してはすごい言いたいこといっぱいありますね。法って言ったときにはプログラミングみたいな法も法ですし、法律みたいな法も法なわけですよ。前者の法というのは、こうなったらこうするというのが書いてあるわけですよ。でも、法律というのはこういう場合はこれはいかん、としか書いてないわけですよ。いかんことした場合にはこういう制裁があるよ、ということしか書いてないんですよ。だから、違法状態というのを止める力というのは、法律そのものには無いんです。同じ法とは言っても。

山路:
 キュレーションサイトみたいなものが成り立っているのって、言ってみればGoogleが法として働いて、そのキュレーションサイトを上位にするとかっていう仕組みになっているわけですよね。

小飼:
 そう、実は同じコードでもプログラミングのほうがLaw(法)よりも強いんですよ。その意味では。実際にそうなっちゃうので。実際にそういう状態が起こるので。

山路:
 今回の場合だったら、言ってみたらGoogleのコードの隙間を突いて、それに最適化して上位に来るようにやって、かなり上位に独占したっていう形だから。

小飼:
 「Googleこの程度か」っていう見方もできはするんですけどもね。ですがたとえば医療情報で、情報の字数をカウントするというは方法があります。要は、大本の情報が0次だとしたら、それをプロが書いているのが1次。それを孫引きしたのが2次・3次っていう。だから次数が低いほど信頼性は上がるわけですよ。医療情報とかの場合っていうのは、その情報の次数をカウントするっていうのは簡単なんですね。実際の本当に病院が得意としている病例・症例っていうのをちゃんとあげていますから。

山路:
 とりあえず今のところは、検索するときに医療情報サイトに限定して検索するとか、そういうふうな自衛手段を取るしかないってことなんですかね。

小飼:
 いまのところそうですけれども、”情報の次数をみる”というのは割と簡単にできる自衛策です。

山路:
 これっていうのは、Googleの責任って言うと変だけれども、Googleが今後どうするべきかっていうのはあるんですかね。

小飼:
 Googleが今後どうすべきかというより、もしかして他のGoogleにとって変わるような検索サイトを作りたい人にはチャンスかもしれないですよ。

山路:
 マイクロソフトのBingはキュレーションサイトの汚染が少ないという噂もありますよね。

小飼:
 どうなんでしょうかね?

山路:
 ただ、インデックスが少ないだけじゃないかとっていう気がしなくもないですけど(笑)。

次回の「小飼弾ニコ論壇時評」はコチラ

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