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千葉県の「二階建てトンネル」へ行ってきた! 東側と西側で名前が異なる珍しいトンネルの紹介に「面白い」の反響

 今回紹介したいのは、ニコニコ動画に投稿された『二階建て編。【バーチャルいいゲーマー佳作選】』というウスイさんの動画です。


 千葉県夷隅郡大多喜町へ来た投稿者のウスイさん。さっそくカラフルな事故多発の標識に目を引かれています。

 ウスイさんによると、房総半島はエクストリームなトンネルが多い土地だそうです。

 そうしてやってきたのがこちらのトンネル。有名物件だとか。

 内部はちょっと変則的。壁の構造がコルゲートアーチから吹き付けに切り替わっています。

 そして上の方にトンネルの出口が現れました。二階建て構造です。壁はライナープレート覆工になり、コルゲートに戻って出口です。

 中々見ることのできない二階建てトンネルには、「なにこれぇ?」「なんで??」と驚きや戸惑いの反応が集まりました。

 出口の先にはすぐに養老川があり、赤い橋に接続しています。

 少し先に車を停め、徒歩で戻って来たウスイさん。トンネルをじっくり見物します。まずは先ほど出てきた西側坑門です。3.4mの高さ制限の下に、大多喜町の「トンネル内駐停車禁止」の看板があるところはさすが有名トンネルという趣です。

 左の石碑っぽい石には文字らしきものが確認できませんでしたが、トンネル上部の扁額には「共栄(旧字)トンネル」の名が確認できました。昭和45年(1970年)3月竣工とのこと。

 トンネルはすぐに右カーブとなっているためか、入り口すぐにカーブミラーが設置。コルゲート→ライナープレート→素掘りと断面が切り替わっているのですが、素振りのところはかなり縦長です。

 元々あったトンネルの下を新たに掘削して、元の断面を覆ったり塞いだりしないで縦長にすることにしたと推測できます。地質を信頼していないとこの構造のセレクトにはならないそう。

 先ほどのトンネル入口の左手に「立ち入り禁止」の封鎖があったので、おそらくこの先に旧トンネルの入り口があるとのこと。

 中に戻って旧トンネルの入り口らしき箇所を丁寧に見ます。ライナープレート部分上部には土嚢が積まれていて、大きな横穴がありました。元はあの位置が路面の高さだったと思われます。

 横穴は他にもあるのですが、東に向かうにつれて低くなっていました。旧トンネルの路面の高さがどうなっていたのかがよくわかります。

 そうして東側のトンネル入り口へ。こちらはコルゲートと断面の境目にコンクリブロックのようなものが詰め込まれていました。

 東側坑口の写真です。扁額には「向山トンネル」とあり、西側と名称が異なります。

 脇には観光名所らしく説明の看板がありました。それによると、東側から91mが「向山トンネル」、西側から34mが「共栄トンネル」という名前だそう。1つのトンネルに2つの名前があるのは大変珍しいそうです。

 「向山(むこうやま)」が“むかいやま”と食い違っていますが、平成16年度の道路施設現況捜査にそれらしき記録がありました。

 国交省との記録と共栄トンネルの長さはかなり違ったのですが、それは穴の開いている先をトンネルとしてカウントせず落石覆いとして扱っているからでは、とのことでした。

 何はともあれ、珍しいものをみることができました。「有名なところだけあって、迫力あったね!」と満足そうに帰路につくウスイさんへ、「ヨカッタ!」「面白かった」などのコメントが寄せられています。ウスイさんによる解説の詳細やトンネルの構造の変化に興味を持たれた方は、どうぞ動画をご視聴ください。

視聴者のコメント

・ウワーすごい青空
・全然縁もゆかりもない土地なのに近所とあんま変わらん家の造りや田舎特有の風景でビビる(デジャヴ)
・二段ジャンプ習得後にいける所さんじゃん
・ダンジョンみがすごい
・歴史を感じる
・面白かった

▼動画はこちらから視聴できます▼

二階建て編。【バーチャルいいゲーマー佳作選】

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