「MRI室に金属を持ち込むな」という医者の忠告を無視して銃を隠して持ち込んだ結果、銃が暴発して死亡 ブラジルの病院で起きた事故を振り返る
今回紹介するニコニコ動画は、『【2023年】医師「絶対に金属は持ち込まないでください」→こっそりMRI室に銃を持ち込んだ男性、腹部で銃が炸裂し亡くなる【ゆっくり解説】』というゆっくりするところさんが投稿した動画。
ブラジルで起きたMRI検査時の銃の暴発事故について、音声読み上げソフトを使用して解説しています。
母の検査に付き添ったがために……
魔理沙:
今回紹介するのは、医療機器での事例だぜ。
霊夢:
医療機器ってことは、病院関係の事例なの?
魔理沙:
ああ。これはブラジルのとある病院で起きた、非常に珍しい事例なんだが、その衝撃から、一時期は各国で話題になったものだ。
魔理沙:
南アメリカ大陸、最大の面積を有する「ブラジル」。ここはアマゾン盆地がある北部から、葡萄畑と荘厳なイグアスの滝がある南部まで、非常に広大な国土を持つ国だ。
そんなここブラジル某所の病院で、とんでもない事故が発生した。
霊夢:
ドキドキ……。
魔理沙:
ここブラジルに暮らす男性「Aさん」はこの日、母親の検査に立ち会うため、この病院に訪れていた。彼は普段、弁護士として活動しており、多忙な日々を送っていたが、この日は母親の頭部MRI検査のため休業してその付き添いに訪れた。
霊夢:
MRIって、あの寝ながらゴウンゴウン鳴ってる筒の中に入るやつだっけ?
魔理沙:
まぁ大体あってるが……MRIというのは、強力な磁力と電磁波を利用し、体内の断面図を撮影するための医療機器だな。
霊夢:
あぁー、輪切りの写真が見られるやつね。
魔理沙:
病院に訪れたAさんは、母と共に担当医師から今日の検査内容などの説明を受けた。そして、担当者とMRI検査準備室に入る二人。担当者はMRI検査室に二人を入れる前に、注意事項を説明し、「この検査機械は非常に強力な磁力があります。検査室に入る際は、患者さん、立会人共に、絶対に金属類を持ち込まないでください。手術などで体内に金属がある場合は検査室に入ることができません。そういった場合は必ず事前に申告してください」と、念を入れてAさんたちに注意を促した。
霊夢:
あ、そういえば、MRIってすごい強い磁石のようなもんだもんね……。
魔理沙:
ああ。以前にも別の事例で紹介したが、MRIはとんでもない磁力を持っているからな。Aさんと母親は、担当者の注意を受け、検査室に入室するための同意書、事故防止手続きに関する書類などにサインし、検査室に入室した。
霊夢:
なんか嫌な予感か……。
魔理沙:
担当者も同じ検査室に入り、Aさんがそばで見守る中、母親が装置の台に寝かされ、MRIが起動された。すると、その直後、検査室の中に突然、「パァン!」という破裂音が響いた。
霊夢:
えっ?? なになになに。
魔理沙:
突然の巨大な破裂音に、担当者は身をかがめ、あたりを見回した。すると、さっきまでそこに立っていたAさんが腹部から大量の血を流して倒れ込んでいた。
霊夢:
ハア?! なにがあったのよ。
魔理沙:
あまりに突然の出来事に医師も担当者も困惑したが、すぐ検査を中止し、Aさんを検査室の外に運び出し、衣服を脱がして負傷の原因を探った。すると、なんとAさんの腹部に銃創があり、彼の衣服には小型の銃が収納されていた。
霊夢:
ままままままままま、まさか……。
魔理沙:
ああ。恐ろしいことに、Aさんは強力な磁力が発生する、MRI検査室の中に、銃を携帯したまま入室しており、それが暴発し腹部に負傷を負っていたんだ。
霊夢:
イヤアアアアアアアアアアアア!!!!!!
魔理沙:
医師はすぐに彼の治療を開始。緊急手術が行われた。しかし、医師の懸命な治療の甲斐もなく、Aさんは手術後、約2週間の昏睡状態に陥った後、静かにこの世を去った。
霊夢:
う、うわぁぁぁぁぁぁ!!!! あれだけダメっていってたのに、どうして銃なんかもちこんじゃったのよぉ!!!
なぜMRIに銃を持ち込んだのか?
魔理沙:
Aさん本人が亡くなっているため、検査室に銃を持ち込んだ真意は不明のままだった。しかし、彼の生前の行動などから、ある程度の理由、要因などは推定することができた。まず、彼はあの検査室に入室する際、確実に医師と担当者による、注意事項を聞き、同意していたことから、自らの意志で検査室に銃を持ち込んだのは間違いがなかった。
そして、彼は弁護士として活動していたが、その一方で、当時ブラジルで行われていた、銃規制に反対する団体の一員でもあり、かねてからSNSなどを通じて銃推進派としてのコンテンツを発信し続けていた人物だった。
霊夢:
だから銃を肌身離さずもってて、こんなことになっちゃったってこと?
魔理沙:
おそらくはな。これは警察などの調べによるものだが、おそらく彼はMRIの危険性を正しく理解していない状態だったが、銃推進派としての立場から、常に肌身離さず銃を携帯していたいという信念のようなものから、検査室に銃を持ち込み、それが暴発してしまい、亡くなっていたと考えられた。
霊夢:
そんな……。
魔理沙:
これはブラジルの治安の悪さ、そして当時行われていた銃規制強化も背景にあったと考えられた。Aさんはこういった規制が強化されてから、自らの命を守るためには、銃の携帯が必要だと主張しており、それを常に体現していたため、このような事故を起こしてしまったのかもしれない。
霊夢:
そういうことだったんだ……。
魔理沙:
彼はかつて、ブラジルの銃規制緩和を行っていた元大統領の熱狂的な支持者で、SNSでは12000人のフォロワーがおり、繰り返し銃推進のためのコンテンツを発信していたという。
霊夢:
ブラジルって、滅茶苦茶治安悪いって聞くもんね……。
魔理沙:
ブラジルのすべての場所が危険というわけではもちろんないかもしれないが、ブラジルは世界的に見ても、国民の間にかなりの貧富の差があり、スラム街が多数存在しており、凶悪犯罪や薬物の密売、観光客を狙った誘拐などが多発していることから、治安が良くない国として挙げられることが多く、我が国も政府による、「渡航の際の注意」が繰り返しアナウンスされている。
おそらく、そういった背景から、銃を携帯して身を守ろうと考える人も多く、Aさんのような活動をしている人も出てきていたんだろう。
霊夢:
そういう背景もあったんだ……。
魔理沙:
MRIというのは、恐ろしく強力な磁力があり、装置の筒の中で生まれる磁力は、約15000ガウス。これは地球の磁場のおよそ3万倍ともいわれる。そのため、MRI検査を行う際、検査室に入室する際には、医師や担当者から厳重な注意が行われる。
ちなみに、この事故が起きた病院では、入室前の検査が行われていたが、Aさんが所持していた銃は小型で、彼はそれを隠し持った状態にあったため、発見することができなかったという。
病院側は事故後の会見で、「当医療施設では、事故防止のための行程が全て遵守されていた。患者とその同伴者は、MRI室の入室方法について、適切に指導を受け、金属類は一切持ち込まないように警告を受けていた。これまでも慣例と同様、患者と付添人にはその同意を求め、彼らは同意書にサインしていた」と主張。最終的に病院側の責任は問われず、Aさん本人が起こした事故として処理された。
霊夢:
同意して検査室に入ってたもんね……。
魔理沙:
実はこの強力な磁力による、MRIの事故は世界で複数件発生しており、我が国でも検査室に入室する際は繰り返し注意が行われる。もしMRI検査を受けることがあったら、必ず医師の指導に従い、絶対に金属を持ち込まないようにしよう。
霊夢:
こわぁ! やっぱり、こういう決まりとかって、ちゃんとやっちゃダメだって言われるだけの理由があるものよね……。
医者の注意を無視した結果、起きてしまった悲しい事故でした。解説をノーカットで聞きたい方はぜひ動画を視聴してみてください。
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『【2023年】医師「絶対に金属は持ち込まないでください」→こっそりMRI室に銃を持ち込んだ男性、腹部で銃が炸裂し亡くなる【ゆっくり解説】』