下着の色を検査…法の裏付けのない“ブラック校則”が増え続ける理由は親にあり!?「問題が起きた時に学校を責める保護者から自衛するため」
校則は偏差値が高い上位校ほど少ない
山路:
コメントで、「教育委員会制度必要ですか?」と。今の教育委員会みたいな仕組みというのが、そういうところの。
小飼:
確か米国から輸入したはずなんですよ、PTAの仕組みも含めて。要は、建前としては、学校の運営というのは、市民たる親が選んだ人たちがやる。だからじつはアメリカの場合、教育委員会のコミッショナーも選挙の対象外です。
山路:
そうなんですか。じゃあ日本の制度って名前だけ借りてきたみたいな。
小飼:
日本では結構、ほかの国では公職とされている立場の人が公職ではなくて。単に公務員として雇用されているということが多いです。
山路:
名前だけ同じでも中身が全然違ったりするんですね。PTAとか教育委員会みたいなものとか、本来だったらもうちょっと、理念的には上手くかみ合って活動するものが、全然上手くかみ合って機能を果たしていない感じがありますね。
小飼:
でも悲しいかな。校則と言えば、すごく単純な見分けかたがあって、上位校ほど少ないんですよ。
山路:
上位校っていうのは偏差値が高いですね。
小飼:
そうですね。だから、無理難題な校則を避けたかったら。
山路:
中学受験をするみたいな。
小飼:
そうなんですよ。そこはとても度し難くなっていますよね。
山路:
ちょっと前にも言ったけど、やろうとしていたゆとり教育っていうのが全部、ある意味私立が持っていったみたいな感じがありますよね。
小飼:
そうなんですよね。懐にゆとりがある家庭だけゆとり教育を享受できる。
山路:
そうでない公教育のほうがどんどん厳しくなって、PTAとかも。
小飼:
(コメント)「制服が高すぎる」って、そもそも制服必要ないじゃん。
山路:
制服は親の手間が省けるみたいなことはあるらしいですけどね。
小飼:
逆に制服があるのが不思議なんだよ。漫画家にとっては制服があるのはありがたいんだそうです。ゆうきまさみ先生が『究極超人あ~る』という、このあいだ10巻が出ましたけど。舞台は高校なんですけど、制服がないところなんですよ。それでえらい苦労したと。
山路:
あれはでも、そこであえて制服を着るというのもありますよね。R・田中一郎【※】なんかは(笑)。
※R・田中一郎
ゆうきまさみ先生によるギャグ漫画『究極超人あ~る』の主人公。
小飼:
そういう人もいますね。制服いらないは金持ちの意見、というのも。ただ実際にトータルのコストを積み上げてみると、制服のほうが高くつくと思いますよ。高止まりしていますし。
山路:
実際の運用で、あんまり清潔じゃない運用をしているじゃないですか。着っぱなしだったりして。それで安くなっているというところはありますよね。あれを清潔に着まわそうと思ったら確かに金はかかるかもしれないですね。
(コメント)「制服がないと貧富の差が出るからキツい」親のファッションセンスとかは出ちゃうかもしれないですよね。(コメント)「春風高校という高校、軍服っぽい」制服は、もともと軍服からデザインきていますよね。
小飼:
どっちが先なんだろうね。でもそもそも学校の機能というのは、良き兵隊を作るというのもあったので。
山路:
近しい思想のところはあるわなと。働きかたとかそういうところも含めて、日本は相変わらずみたいなところがあるんですけど、今後こういうものというのは、それこそ弾さんがよく言うように、「そういうのはAIに任せておけよ」みたいなことをよく言うじゃないですか。変わっていくんですかね。そういうところでAIが来たらどうなるのかみたいな。
小飼:
変わっていくというか、放っておけば、生徒手帳がますます厚くなっていくだけですよね。多分そのうち生徒手帳でチャンバラできるくらい重くなるんじゃないですか。
山路:
そのときも相変わらず生徒手帳は紙なんですかね。
小飼:
そういえばそうですね。校則が電子化されてウェブに載っているという学校はどれくらいあるんだろう。ほとんどない。
山路:
先進的なところだったら、いまだったらスマホでできそうな気もしますけどね。本人認証とかも含めて、校則ぐらい見られそうな気もするんだけど。
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