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日弁連が採択した「死刑制度廃止」宣言

ジョー横溝:
 続いてのトピックスは、2016年10月に日弁連が2020年までに日弁連が死刑の廃止宣言についてまとめたという件があります。この話を改めて小川原さんから宣言の内容を説明していただいて議論していきたいと思います。

小川原:
 「死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言」となっています。その中に代替刑のことも記載されています。

小川原:
 代替刑は、仮釈放のない終身刑や仮釈放の期間を20年や25年などに延ばす重無期刑制度を作る。これによってコストの削減もはかるかもしれませんし、代替刑の制度設計も一緒に勧めながら廃止について考えていきたいということです。

ジョー横溝:
 2020年までに死刑を廃止しましょうということですね。新聞で拝見したのですが、髙橋さんたちの質問状が日弁連に届いたということで、このお話を聞かせていただけますか。

髙橋:
 私たちも「死刑廃止運動をするな」とは言っていません。ただ運動をする以上は日弁連のお金を使わないでいただきたいということです。

 前回の日弁連人権大会では全会員から見ると、たった2%の出席しかありませんでした。強制加入団体である日弁連が、日弁連のお金を使って廃止運動をするのはおかしいのではないかということです。

髙橋:
 日弁連に入らないと私たちは弁護士業務ができないシステムになっています。しかし日弁連の中には死刑存置派の弁護士もたくさんいます。

 日弁連の意見全体の総意であるかのように決議をされてしまうと、被害者支援をしている弁護士は業務妨害を受けているような感じです。死刑廃止運動をするなら、自分たちの手弁当で、有志でやっていただきたいです。

小川原:
 いろいろと誤解されているようですが昨年の10月に人権擁護大会がありました。そこに至るまでに日弁連の理事会で何回も議論しました。その結果に基づいて人権擁護大会に提案として出しました。

 今年日弁連の総会が開かれました。そこで昨年の人権擁護大会の死刑廃止宣言に基づいた死刑廃止実現本部の予算が、賛成多数で承認、可決されているんです。ですから手続きは尽くされています。

死刑制度反対派の小川原優之さん。

小川原:
 もう一点は制度としての弁護士法という法律があります。弁護士は法律制度について意見を述べるという立場にあります。ですから弁護士会として刑罰制度について意見を組織的に表明したところで、個々の弁護士の人権や思想信条の自由を害することにはなりませんし、それは制度的に認められていることです。

髙橋:
 「加害者の人権は守られないといけない」ということで叫ばれていましたが、被害者の人権も配慮していただかないとおかしいと思うのです。私たちが弁護活動をやっていると、「日弁連に入っている人ですよね、死刑廃止の組織の人ですよね」と言われると、私たちも非常にやりづらいのです。

ジョー横溝:
 すみませんが、日弁連の話はまた弁護士さん同士でしていただけたらと思います。

死刑制度を世界はどう見ているか

ジョー横溝:
 世界の潮流はどうなっているのでしょうか。

岩井:
 この図は世界の死刑執行国と廃止国の変化です。

ジョー横溝:
 死刑を廃止した国はどうなったのでしょうか。

岩井:
 カナダでは犯罪発生率が低くなったと報告があります。犯罪の発生率は刑罰で決まるわけではないということです。

森:
 世界の半分は死刑廃止をしているわけですよね。

髙橋:
 死刑を復活している国もあります。欧州評議会で森山元法務大臣がこういう発言をされています。

 「我が国といたしましては死刑の存廃については基本的に各国において、それぞれの国の諸事情をふまえまして、独自に決定するべきものであると考えております。

 我が国では類似の世論調査におきまして、国民世論の多数が、極めて悪質凶悪な犯罪については、死刑もやむを得ないと考えています。
 
 残念ながら死刑を科することもやむを得ず、死刑を廃止することは適当ではないと考えております。

 我が国では大きな過ちを犯した人が大変申し訳ないという強い謝罪の気持ちを表すときに、「死んでお詫びをする」という表現をよく使うのです。この慣用句には我が国独特の、罪悪に対する感覚が現れているのではないかと思われます」

 私は被害者からすればこの言葉に尽きると思います。

ジョー横溝:
 あくまでも文化、制度が違うということですね。

犯罪被害者の権利回復に望むこと

ジョー横溝:
 現状、被害者の権利があまりにも回復されていないという問題点があります。そこに対して、どのような希望を持っていらっしゃいますか。

髙橋:
 死刑制度とは離れますが経済的な保証の面です。犯罪被害給付制度というものがありますが、自賠責保険並みに給付が出ることはないのです。

 自賠責保険は年齢問わず3000万円程度が出ます。ところが犯罪被害給付制度で3000万円が出るのは、子供が三人、旦那さんが50歳代というケースだけなのです。例えば20歳代の若い方が亡くなりますと、子供が二人、三人いても5、600万円と非常に少ないのです。

髙橋:
 平成17年の統計で申し訳ないのですが受刑者は週に二度、お風呂に入っています。その水道料金が5億円なのです。ところで犯罪被害給付制度予算は20億円なのです。

 つまり受刑者が毎日お風呂に入った金額と同じ金額で、被害者は裁判をやらないといけない、教育のローン、家のローンを払わないといけません。そういう状況なのです。経済的な保証をしっかりと確立してほしいと思います。

ジョー横溝:
 その経済的な保証ができていない、一番の理由は何ですか。

髙橋:
 日本の古い考え方ですね。結局は「加害者が負担すべきだ」という考え方です。民事の損害賠償請求で、きちんと払われていると思われていますが、実際にはほとんど払われていません。

 お金がないから強盗殺人をするわけです。その人にお金を払えと言ったところで払えません。しかし建前は加害者が負担すべきであって、国民が負担すべきではないという考え方が背景にあります。

 それをやはり変えていかないといけないと思います。

ジョー横溝:
 具体的にそこを突破するにはどうしたらいいのですか。

髙橋:
 そこは努力をしてきているのですが、なかなか突破できないところです。国民のご理解をいただかないといけませんからね。

青木:
 突破できないのは、被害に遭う人が圧倒的な少数だからですよ。

髙橋:
 その通りです。

青木:
 だから大きな声にならない。死刑制度に賛否に関係なく、経済的、肉体的、精神的なところはもっと充実させるべきです。

討論後のアンケートでは視聴者の8割強が死刑制度に賛成

ジョー横溝:
 最後にこの4時間の議論を通して番組内でアンケートを行いたいと思います。

 「死刑制度に賛成ですか、反対ですか」という問いです。

ジョー横溝:
 結果が出ました。賛成が85.8%。反対は9.7%、わからないが4.5%です。きょうの討論の結果では、賛成の数が増えました。

 では最後にみなさんからコメントをいただけたらと思います。

山口:
 ここに集まる人に共通するのは、命を大切にするということだと思います。今日二点忘れられないのは、磯谷さんの自分への問いかけと、「死刑は殺人ではない」という発言。この二つのことを、今後の人生で考えていきます。

岩井:
 議論というよりは、「お前はどう生きるのか」ということに直結している問いだと思います。またきょうから、これを思いながら、法廷や被害者の方、遺族の方、加害者の方と向き合っていくしかないと思っています。

青木:
 死刑は殺人ではないのか、「合法的な殺人」です。殺人は絶対悪だと思うから、自分はそこに関わりたくありません。思想、信条というよりも、これは人間としての有り様、生き方の問題だと思いました。引き続き取材を通して考えていきたいと思います。

森:
 死刑は、この人はもう生きていく資格はないという、ある意味、優生思想です。もちろん被害者の気持ち、権利、遺族の権利は大事です。しかし死刑は、これから人を殺します。未来系です。だから阻止したいです。

髙橋:
 日弁連に入っていると、被害者支援の声は少数派になります。つまり外部に意見を述べることができないのです。権利の獲得、さらには拡充に向けて、これからも頑張っていきたいと思います。

山田:
 死刑存廃問題というのは国民が決めることです。被害者が決めることではありません。「自分がどういう社会に住みたいのか」と問われているのと、同じことだと思っています。

酒井:
 この問題は人生の価値観の問題なのかなと思っています。廃止の立場を示すときに、申し訳ないのですが「自分の家族が殺されようが、国が人を殺すことは許せない」と言うことくらいのことを、覚悟を持って議論していく必要があると思います。

磯谷:
 遺族の立場から絶対に死刑はあってほしいと思います。被害者の人権についてお話されていましたが、憲法に明記していただければ司法の世界も変わるでしょうし、支援の仕方も変わっていくのではないかと思っています。

ジョー横溝:
 磯谷さん、みなさん、本日は長時間にわたってありがとうございました。もちろん結論は出ませんでしたが、今後も議論を深めていきたいと思います。

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