話題の記事

「北朝鮮が日本に核を使う余裕はない」核ミサイルを怖れる日本人が把握しておくべき北の情勢

 連日、北朝鮮による核弾頭ミサイルの開発が報道されている。去る8月29日に、北朝鮮が発射した弾道ミサイル「火星12号」が、日本の上空を通過したことは記憶に新しい。

 これについて、9月4日の『ニコ論壇時評』で小飼弾氏山路達也氏がコメント。「北朝鮮が核兵器を日本に使う余裕はない」と語ったが、北朝鮮の本当の狙いはどこにあるのだろうか。


北朝鮮、水爆実験に成功

山路:
 早速なんですけど、今一番話題のニュースというと、やっぱり北朝鮮ですよね。

小飼:
 ミサイルの次は水爆で、しかもその水爆はミサイルの弾頭として使えるようなスペックであるというように言ってるけど、本当の所はどうなのかな?
 水爆は本当だしミサイルも本当でしょうけど、ちゃんとミサイルに載せられるくらい小型化できているというのは、模型を目の前に熱く語っていたけれども、どうなんでしょうね。

山路:
 ちなみに水素爆弾というのは、普通の原爆と何が違うのか、簡単に説明していただけますか?

小飼:
 核融合を使います。水爆というのは、原爆がないと作れません。というのも水爆の火種が原爆なんですよ。

山路:
 爆弾の中で、原子爆弾を1回爆発させて、そのエネルギーを使って核融合を行うという。

小飼:
 そうそう。だから実は原爆も起爆するのは火薬なので、まず火薬が爆発して、原爆を爆発させて、その原爆で核融合を起こさせるという。

山路:
 難易度的には、原子爆弾と水素爆弾というのでは、全然違ってくるものなんですか?

小飼:
 原爆の方が難しいです。一度、原爆ができちゃうと、水爆までは結構すぐにいけちゃいます。

山路:
 原爆までたどり着いて、あとは順々に。

小飼:
 そういう感じすね。原爆というのは、1945年にできましたよね。水爆は1950年代なんですけど、例えば中国は1964年に原爆を作って、その3年後にはもう水爆もやっています。

山路:
 ああ、そうか。40年代でしたね。今回の北朝鮮の件で、日本中大騒ぎにはなっているじゃないですか?

小飼:
 なんか日本の方が大騒ぎしているという。

山路:
 話によると、これはアメリカに対する挑発であって、別に日本はそんなに関係ないんじゃないのという意見もありますよね。

小飼:
 日本にまで打つだけのミサイルの備蓄があるんですか? という。

山路:
 そもそも、そこまで完成してるんかい? という話もありますし。

小飼:
 でも、ほとんど完成してますと言い張らざるをえないわけですよね。リリース予定をもうプレスでうっちゃったソシャゲみたいなもので。 

山路:
 弾さんとしては、この北朝鮮のミサイルはどれくらいの脅威だと思ってます?

小飼:
 これで戦争になったとして、日本や韓国が滅ぶことはないでしょう。でも、どこかの都市がやられちゃう可能性というのは大いにあります。

北朝鮮が核を持つ理由は「交渉力の獲得」のため?

山路:
 北朝鮮が国際的に、いわゆる「核保有国」ということになったら、攻撃を仮にしなかったとしても、核保有国として扱われるだけで十分な影響力は出てきますよね? 

小飼:
 少なくとも、シカトはできなくなったでしょう。だから、なんだかんだ交渉したいと。でも北朝鮮的に難しいのはここからで。

山路:
 ここから難しい?

小飼:
 今の国連常任理事国というのは、もちろん核兵器を持ってます。でも、核兵器以外にもかなりの国力を持っているわけですよ。

山路:
 アメリカを筆頭に、アメリカ、ロシア、中国、フランス、イギリス、あとはインドとかもそうですね。

小飼:
 こういうのもなんですけども、核爆弾を何発か落とされても、その国としては痛い目にはあいますけれど、経戦能力を完全に奪うというところまでは出来ないんですよね

山路:
 経戦というのは戦を続けるっていうことが経戦。

小飼:
 そういうことです。核の浮遊を起こさせて、人類滅亡一歩手前まで頑張れるだけの核を保有しているというのは、もうロシアとアメリカだけなんですよ。

山路:
 中国も持っていなんですか?

小飼:
 中国もそこまでは持ってません。アメリカ・ロシアレベルの大国としてみなされるには、中国はまだ潜水艦も足りない。

山路:
 なるほど。海上から撃つための。

小飼:
 はい。もう地上にあるやついうのは、本当に核戦争になったら、確実に核を落としますから。だから数に入らないんですよ、本当のことを言うと。

山路:
 じゃあ潜水艦からこっそりと、わからないところから撃つというようにしようという。

小飼:
 わからないところからというよりも、実際のところ、だいたいここらへんにいると言うのは、わかってるんですけどね。
 だけど少なくとも、やられる前にやるというのは不可能なわけです、潜水艦の場合は。

この記事に関するタグ

「テクノロジー」の最新記事

新着ニュース一覧

アクセスランキング