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「核ミサイルからサイバー攻撃へ」血が流れない戦争の時代が来る? 国際政治学者・三浦 瑠麗が語るトランプ政権下の軍事力

 トランプ政権発足以来、混迷を深めるアメリカの政治と社会。1979年の米台断交および米中国交正常化以来初めてとなる台湾総統との電話会談など、国際政治の世界もその極端な言動や政策に大きく揺れています。

 この流れを受けて、国際政治学者の三浦瑠麗さんと参議院議員の山本一太さんがトランプ政権について語ります。

左から山本一太さん、三浦瑠麗さん。

トランプ政権の“期待値コントロール”

山本:
 三浦さんはトランプが大統領になる可能性を早くから指摘していた数少ない知識人の一人です。だからお聞きしたいのですが、以前に台湾の総統とトランプ大統領が電話した、これはアメリカが中国と国交を回復して、台湾と断交してから38年以来の出来事でした。このあたりはどうお考えですか。

三浦:
 中国への嫌がらせでもあり、国内への嫌がらせでもあるんです。「中国の気兼ねをするような奴らの想像を超えることをしてやる」のような(笑)。彼のすごい所は、話題として極端なことを打ち上げるじゃないですか、前も「不法移民の中で犯罪歴のある人を100万人から200万人」とか言って、「いやそんなにいないよ」と大騒ぎになって。極端なことをわざとやって、その後に中道なまともなことをすると感謝される。台湾の件もそういった政治における期待値コントロールのひとつですね。

山本:
 中国もトランプ大統領が何をするのか分からないから戦略的に非常に困っている。予測可能性が低いので中国3千年のディプロマシー【※】も通用しない人なのかなと感じますね。

※ディプロマシー
外交術、外交手腕。

なぜ人々はトランプのフェイクニュースに騙されるのか

番組中で紹介された、Oxfordが選んだ2016年の今年の言葉「Post-Truth」

山本:
 アメリカのメディアはまだトランプ現象から立ち直っていないですよね。これほどまでに知識階級が大幅に負けたことは今までなかった。その中で英語辞書Oxfordが選んだ今年の言葉「Post-truth」について議論したいのです。

 これは日本語で言うと、直訳では「事後的真実」。つまりこれは大統領選挙の時にヒラリーとトランプの発言を検証するサイトなどが出来たじゃないですか。そこでトランプの言ったことは7、8割真実ではないことが分かった、でもそれはどうでも良かった。明らかに間違っているフェイクニュースを信じてしまったり、もしくは真実よりも自分が知りたい情報を探す、こういった世界になっていっている。このあたりはどう感じていますか。

三浦:
 実際に取材で一般の人達のお話を聞く機会があって、そこでサンダース支持者の方が「ヒラリーさんはもともと共和党支持の超お金持ちで、共和党の為に選挙運動をしていた」のような事実と違うことを言っていたんです。でもどれだけ事実と違うと言っても、それが分かっていても、そのニュースを信じたいから信じている、そういったことがあったんですね。

 フェイクニュースが信じられる基礎には人々の思い込みがあるのですが、その思い込みはきっとヒラリーさんへの反感から生じているのです。だから最初に感情があって、その理論的な肉付けにフェイクニュースが使われる。だからリーダーに共感が欠けているという一番の問題点を変えないと、システマティックにはフェイクニュースを止めることは出来ないと思います。

三浦:
 因みに検証については、私はオバマさんの再選のときにミット・ロムニー【※】さんと討論していて、ミット・ロムニーさんは経済に関して割りと正しいことを言うんですが、オバマさんの経済に関する発言はあまりにもフェイクだったんです。だからリベラルの言っている嘘もちゃんと暴かないと、やっぱりフェアじゃないんですよ。ヒラリーさんの嘘も取り上げられてはいたんですが、やはりリベラルに少し手ぬるいんですよ。

※ミット・ロムニー
元マサチューセッツ州知事。2012年アメリカ合衆国大統領選挙にて、民主党大統領候補のオバマ氏の対立候補として共和党から出馬した。

山本:
 アメリカのメディア全体がどう考えてもヒラリーを応援していましたからね。

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