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【潜水艦コレクション】旧日本海軍の潜水艦51隻プロフィールと戦歴をまとめてみた

 本ページでは、海大4型・海大6型a・海大6型b・海大7型の各艦について解説します。

海大4型

 大正12年度計画で建造された。3型との違いは搭載機関で、ドイツ、マン社のラウンシェンバッハ式ディーゼルを採用。この機関の完成度は高く、ほとんど改良の必要がなかったという。

伊号第162潜水艦

昭和5年4月24日、三菱神戸造船所で竣工。艦長の任についたのは15名、昭和17年7月10日、カムラン湾経由でペナンに進出。ベンガル湾交通破壊戦を実施し、ソビエト船やイギリス船を撃沈させる。昭和20年4月1日、回天基地輸送任務に従事。同年8月15日、終戦。昭和21年4月1日、五島キナイ島付近でアメリカ軍により爆破処分された。

伊号第164潜水艦

昭和5年8月30日、呉工廠で竣工。艦長の任についたのは8名、昭和17年3月6日、ペナンを出港し、インド洋交通破壊戦に従事。ノルウェー船「マベラ」を撃沈。昭和17年5月17日、九州南方で浮上航行中、アメリカ潜水艦に発見後雷撃され、艦尾から沈没する。艦長以下81名全員が戦死。新艦長が着任し、初陣2日目のことだった。

海大6型a

 特筆すべき点は、機関を国産化し、それまでのものに比べ1.5倍近い出力が発揮できるようになった。初めて潜水艦を保有してからわずか16年で、明治以来の宿願であった潜水艦建造の自立をなし得た。

伊号第168潜水艦

昭和9年7月31日、呉工廠で竣工。艦長の任についたのは9名、昭和17年6月5日、特別緊急電報を受け、敵空母を撃沈させよと命令を受ける。翌6日早朝、空母「ヨークタウン」と対峙。魚雷攻撃を仕掛け、ついに、沈没させ、日本海軍潜水艦としては、アメリカ空母を撃沈した最初のものとなった。昭和18年7月25日、ニューブリテン島ラバウルに向かう途中、消息不明となる。アメリカ側の資料によれば、米潜水艦が4発の魚雷を発射し、撃沈させたとある。

伊号第169潜水艦

昭和10年9月28日、三菱神戸造船所で竣工。艦長の任についたのは9名。昭和19年4月4日、アメリカ爆撃機から空襲を受けた際、潜水をしていれば何も問題がなかったが、あろうことか、荒天通風筒の頭部弁が開いたまま、潜航してしまう。たちまち司令塔が満水。そのまま沈没し、乗員103名が戦死した。

伊号第171潜水艦

昭和10年12月24日、川崎造船所で竣工。艦長の任についたのは8名、昭和16年12月7日、ラハイナ泊地を偵察の後、真珠湾の監視配備についた。同22日、オアフ島から西に1500キロメートル離れたジョンストン島を砲撃。昭和19年1月30日、輸送任務のためラバウルを出港。しかし、その後、連絡がなく消息不明となる。アメリカ側によれば、輸送艦と護衛駆逐艦4隻に発見され、爆雷の一斉投下攻撃により沈没。91名が戦死した。

海大6型b

 巡潜3型と同じ昭和9年度計画で2隻建造された。主要性能は6型aと同じだが、外殻の燃料タンク溶接の範囲を拡大し安全潜行深度の向上、航続距離の増大に成功している。

伊号第174潜水艦

昭和13年8月15日、佐世保工廠で竣工。艦長の任についたのは8名、昭和18年5月4日、オーストラリア東岸方面交通破壊戦に従事。同6月4日、アメリカ貨物船を発見し発砲するも命中せず、逆に12発もの反撃を受けてしまう。昭和19年4月2日、呉を出港後、トラック島南方で消息不明となった。アメリカ側にも該当資料がなく、沈没原因は不明のまま。

海大7型

 海大6型から4年ぶりに建造された海大型の最終型である。潜水艦の戦いが厳しくなる昭和17年8月以降、次々と太平洋戦争に参加した。その結果、訓練中沈没した伊179潜を除く全艦が短期間に沈没した。

伊号第176潜水艦

昭和17年8月4日、呉工廠で竣工。艦長の任についたのは4名、昭和17年10月20日、アメリカ潜水艦「チェスナー」撃沈。さらに、昭和18年11月16日、アメリカ潜水艦「コービナ」に魚雷2発を命中させ撃沈させる。昭和19年5月13日、航行中、アメリカ哨戒機に発見、応援部隊も次々到着し集中攻撃にあう。1日半にわたり追い詰められ、ついに沈没。艦長以下103名全員が戦死した。

伊号第177潜水艦

昭和17年12月28日、神戸川崎造船所で竣工。艦長の任についたのは3名。昭和18年5月14日、イギリス船「セントア」を撃沈。実は「セントア」は病院船だったが伊177潜は気が付かなかった。昭和19年10月、アメリカ駆逐艦からヘッジホッグ攻撃を受け水中大爆発。艦長以下101名全員戦死。この時の艦長・松村は敵船17隻を撃沈するなど多大な功績をあげ、戦死後、二階級特進となった。

 8月22日から4日間にわたって五島列島沖に沈む潜水艦から「伊58」「呂50」の特定を目指す調査を実施。ニコニコ生放送でその様子をリアルタイムで配信予定です。「伊58」が70年の眠りから覚める瞬間をぜひ皆で見守りましょう!

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