1階から転落死? 4階部分が存在しない高層マンション? 事故物件サイト管理人・大島てるが語る沖縄の事故物件
殺人、自殺……様々な理由により、いわくつきとなってしまった事故物件を徹底的に語り尽くすニコニコ生放送番組「事故物件ラボ」には、MCとして事故物件公示サイト「大島てる」管理人の大島てる氏(@Oshimaland)と、事故物件住みます芸人の松原タニシ氏(@tanishisuki)のふたりが出演。今回は沖縄出身のミュージシャンである上里洋志(らせん。)氏(@hiroshi_uezato)がゲストとして登場しました。
今回は「オキナワノコワイブッケン」と題し、沖縄県にある事故物件を特集。大島氏が一部屋だけペンキの色が違う物件、4階が存在しないマンションなどさまざまな事故物件を紹介しました。
※本記事はニコニコ生放送での出演者の発言を書き起こしたものであり、公開にあたり最低限の編集をしています。
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一部屋だけペンキの色が違う火災事故物件
松原タニシ:
まずは、「大島てる」というサイトを軽く紹介してください。
大島てる:
人が死んだ事故物件をインターネット上に一つひとつ炎のアイコンで示すというサイトなんですけれども、きょうは沖縄特集ということで。
松原タニシ:
これまで、この番組では沖縄を調べるために「大島てる」を使うことはあまりなかったですね。
大島てる:
そうですね。あまりご縁がないんですけども、きょうこれからお話しするのは全部本当の話でして……。早速ですけれども画像を出していただければと思います。
実は昨年の何月かの「事故物件ラボ」でもご紹介済みなんですけれども。うるま市の鉄筋コンクリートのマンションの一室で火事があり、その後リフォームされました。木造アパートだったら一部屋だけ燃えても全床建て替えということになってしまいがちなのですが、鉄筋コンクリートのマンションなので燃えたというだけでは建て替えるのはもったいないと。
その部屋を直しさえすれば使えるわけで、ただそこを直さないと真っ黒ですしリフォーム、リノベーションをしたことがあからさまだと、それはそれで事故物件だとバレてしまうわけです。だからなんとなくわかりづらい感じにリフォーム、リノベーションをするわけなんですけれども。その燃えた部屋というのがどこか、上里さんはおわかりになりますか。
上里洋志:
わからないな……。
大島てる:
たとえば1階で事件があってそこを駐車場にしてしまうというパターンはあるんですよ。
上里洋志:
なるほど。
大島てる:
タニシさんが大阪でそういう物件をご紹介されていたと思うんですけれども、ただここは違います。電車がなく車社会ですから、もともと駐車場だったわけで、ここはその意味ではタニシさんが紹介されていた物件とは違います。
ですから2階と3階のどの部屋かということになるのですが、もしかしたらちょっと画像が見づらいかもしれないです。この2階の右側の部屋だけ若干色が違います。
おわかりいただけるのかなと思いますけれども、これはもともと塗った白色のペンキがちょっと違ったのかもしれないし、当初はこういう色だったのが何年か経つうちに他の左とか下のような感じに馴染んでくるのかわかりませんけれど、白は白でもこういうふうに違うと。
今回は違いましたけれども、確かに大阪や東京だと1階で事件事故があった場合、そこを潰して駐車場にしてしまえ、という場合があります。人が住む空間ではないから1階で事件があったなどと言わなくていいだろう、と判断をされることもあるので、駐車場だろうというのは当たらずとも遠からずではあります。
松原タニシ:
これは何の事故があったんですか。
大島てる:
火事です。殺人事件とか自殺だったら外壁までリフォームする必要はないですね。外が真っ黒になっちゃったというのが理由ということになります。ただ火事と言っても、よくよく調べたら焼身自殺だったとか放火殺人だったというようなケースもあるので、火事だから故意の事件ではないと決めつけるのは簡単ではないということになりますね。
車に置き去りにされた子供が死亡したパチンコ店の駐車場
大島てる:
続いてこちらですね。
こちらはあるパチンコ店の立体駐車場なんですけれども、奥にマンションが写ってしまっていますけれども、それは関係ありません。手前にある2階建ての駐車場。ここは沖縄の本島の那覇市だと思うんですが、土地が足りないんですかね。
立体駐車場ってド田舎だとあんまりないですけれども、ここは平面の駐車場だと足りない。でも3~4階建てにする必要もない、ということで2階建ての駐車場なんですけれども。これは毎年のようにある話ですが、ここに停めた車の中で赤ん坊が置き去りにされているあいだ、ママはパチンコをしていたと。これが寒いところだったら大丈夫かもしれないんですけれども。
松原タニシ:
いや凍え死ぬじゃないですか。
大島てる:
そうですけど、あまり車の中で凍死ってないですよね。もともと車の中は暑くなりがちなので、ただでさえ暖かい地方の暖かい季節なのになんでそんな行為をするかなというのがありますね。これに関してはポイントがふたつあって、ひとつは「車の中での事件なんだから、車さえどかせばいいじゃないか」という苦情が寄せられることがあるんですけれども、そうは言ってもその土地の上での事件事故ですから。
車の中と言っても当然、その場所が事故物件になるということです。もうひとつは「駐車場なんだから住むわけじゃない」と言われることがあるんですけれども、当然この土地が売られたり貸し出されたりすることもあるわけですから、この駐車場が事故物件ということになります。
松原タニシ:
不動産物件と言うんですかね。駐車場もそれにあたるので、そこで人が亡くなったということは、事故物件になるということですね。
大島てる:
はい。特にここの場合はパチンコ店と駐車場がちょっと離れたところにあるわけですよ。みんなここに停めて横断歩道を渡って店舗に行く。店舗と駐車場がそれぞれ別に処分されてもおかしくないです。店舗のほうは別に事故物件ではないですから。
4階が存在しないマンション
大島てる:
これは今回の中で私は沖縄ナンバーワンだと思います。
松原タニシ:
沖縄ナンバーワン⁉
大島てる:
一番怖いとかじゃないです。どうしても言いたいっていうだけです。
松原タニシ:
みなさんも聞きたいでしょうしね。
大島てる:
上間にあるマンションなんですけれども。
よく本土でもゲン担ぎで大家さんが4号室、あるいは場合によっては9号室を抜くということがあるわけです。103号室の隣が105号室だったりとか。そんなことをしても何の意味もないんですよ。たとえば座間9遺体事件【※】のアパートも現場は205号室なんですけど、隣は203号室なんですよ。204号室はないんですね。
※座間9遺体事件
2017年10月30日に行方不明女性当時23歳を捜査する過程で発覚し、翌31日までに9人の遺体が見つかった死体遺棄事件。犯人とされる男が住んでいた神奈川県座間市緑ケ丘のアパート室内で、若い女性8人・男性1人の計9人とみられる複数人の遺体が見つかっている。
それはなぜかと言うと、大家さんが4は縁起が悪いと。4を付けたら事件が起きちゃうかもと5にしたのですが意味がなかったわけです。4は良いという解釈もできるわけですし、4を欠番にするとか、9は苦しいだから除くというのはあまり意味がないんですけれども、なんと沖縄の上間で4階を飛ばしているマンションを発見したんですよ。
松原タニシ:
え、どうやって?
大島てる:
4階に誰もいないとかではないんですよ。2階とか3階は201とか301なんですけれど、4階の住人から上の部屋番号が4階に住んでいるけど501、502というふうになっていました。
松原タニシ:
ややこしい!
大島てる:
これは理屈としてはありえますし、よくヨーロッパのホテルは13階を飛ばすとかそういう言い方をされたりするので理屈としては私も考えてたんですけれど、現物を見つけたのが沖縄だったんですね。これは別に沖縄の特色とか本土にはないっていう意味ではないのですが、残念ながら東京とか大阪で見たことがないんですよね。
ちなみにもちろん単にそういうマンションだということではなくて、事故物件の調査で行ったらそういうマンションだったことに後から気づきました。
松原タニシ:
ここは事故物件があるマンションなんですか。
大島てる:
飛び降り自殺だかがありました。それで現地調査に行ったら4階がないじゃないかと。ちなみに香港なんかだともっとすごいのがいくらでもありまして、背の高いマンションに住んでいるとモテそうじゃないですか?
上里洋志:
高層マンションみたいな。
松原タニシ:
そうですね。ナイトプールとか。
大島てる:
「20階だから来ないか?」とか(笑)。でも、本当は5階なんですよね。なぜなら一番下の階が16階とかからはじまっている。
上里洋志:
なにそれ(笑)。
大島てる:
これは香港です。日本でそれはちょっとダメなんじゃないのかなと思います。今のは架空の例ですが、縁起の悪いフロアを飛ばすのではなく、ただの見栄張りです。「このマンションは50階建てだ」とか言いつつ……。
松原タニシ:
(コメントを読む)「地下があるのかも」って、地下があってもそれは「地下1階」「地下2階」って言うんでしょう。
大島てる:
そういう見栄張りとは違うゲン担ぎかなにかで4階を飛ばしているのが沖縄にあるということで、どうしても言いたかったです。これだけだったら別に大阪でも東京でもあるかもしれないんですけれど、事故物件の調査で見かけたというのはここがはじめてでした。それ以降はまだ見ていないです。
上里さんは地元だとこういうの、よくある話ですか。
上里洋志:
一番最初の写真の鉄筋コンクリートで色味が違う感じは、実は僕の地元でも結構多くて、新しく増築したりとかもともとある建物の中にプラスアルファでなにか付けたりするパターンが結構沖縄には多いんです。あと色味もこういう感じでペンキで塗るんですよ。
わりと白のパターンはあるんですけど、どピンクとかエメラルド色とか平気でそういう色を塗るんですよ。確かにちょっとパステルな感じの黄色とかそういった色味のあるところの中に、一ヶ所だけ白になっている部分がよくありました。だからもしかしたらそうだったのかな……と思ったりしますね。
松原タニシ:
なるほどね。台湾には結構派手な寺院があるじゃないですか。その文化も沖縄には……。
上里洋志:
あります。
松原タニシ:
近いところがあったりするから、派手な色を当たり前に使うっていう文化があったりするんですかね。
上里洋志:
沖縄ってまわりが海だらけなので、潮風が入ってきちゃうわけですよ。沿岸があるので木造の家が建てられないんです。潮風で腐っちゃったりするから基本的には鉄筋コンクリートなんですよ。屋根も基本的には四角いまっすぐの建物で、それはなぜかと言うと雪とかが降らないから。
本土の家は雪を払いのけるために三角の屋根だったりするじゃないですか。だけど沖縄は平たいんですよ。あと台風が来ると木造の建物だとすぐにへたっちゃうので、基本的には全部鉄筋。