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1階から転落死? 4階部分が存在しない高層マンション? 事故物件サイト管理人・大島てるが語る沖縄の事故物件

1階からの転落死が発生した事故物件

大島てる:
 これも結構怖いですよ。もう見慣れている方には当たり前の話なんですけど、沖縄らしいなと思いませんか。あまり北海道とかには見られないタイプの造りです。特にこの3階廊下の縦線とかですね。実はこのマンション、1階から転落死してしまったと。

松原タニシ:
 1階から?

大島てる:
 3階から落ちて亡くなったとか、あるいは2階からでも打ち所が悪くて死んじゃったとかはありますけれども、1階から落ちると。しかも怪我じゃなく死んじゃうんですよ。

松原タニシ:
 どういうこと?

大島てる:
  次の写真にいくと、こうなっています。

 後ろ側がこうなっていました。

一同:
 あ~!

大島てる: 
 おふたりのように「本当かよ」っていう反応はもっともだと思いますし、これに関係のある不動産屋さんも「1階から落ちて死ぬわけないだろ! デマを流すな」と苦情を言ってきました。実際に関係してる業者さんも誤解なのかあるいは決めつけてかかっているのかわかりませんけど、「1階から誰も転落死なんかしてねえよ」という苦情が実際来ましたね。

松原タニシ:
 来るんですね。

大島てる:
 念のため再確認しましたけれど、確かにこの真ん中の白い車のあたりに落ちていますね。あるいはこの両側は車が停まっていませんけれど、そこら辺を避けて停めていないのかもしれないです。

 実は、東京だと地下2階からさらに下に落ちて死んでしまったというケースがありまして、東京の地下鉄なんか地下6階とかもあります。もちろん駅で亡くなったら事故物件とは関係ないんですけれども、転落死というのはどんなに深いところでもさらに下に行ってしまったら亡くなってしまうことがあるわけで、非常に注意しなければいけないなと思います。

松原タニシ:
 コメントで「建物と関係なくない?」という意見があるんですけれども。

大島てる:
 そうですね。ただ駐車場が現場なので、駐車場が嫌だという言い方もできますし、ちょうど飛び降り自殺でAというマンションから飛び降りたらBというマンションの敷地内に着地したというのと同じようなパターンです。事実として白いマンションから車の側に落ちたと。

 実際、東京の浅草のあたりはマンション同士が密集地帯でして、「うちのマンションはただ靴が並んでただけなんだ」と、「死体がグチャっとなっていたわけじゃないんだ」というふうに一方は主張して、他方は「確かにうちのほうに飛び降りてきたけど、もらい事故で自殺があったと言えるマンションはやっぱりスタート地点である隣のマンションだ」と、お互いに相手に責任を押し付け合うような事象がありました。

 「てるさんどうなんですか」と聞かれたわけですが、私としてそんなビシッと一刀両断、上から目線で決めつけるわけにはいかないので、喧嘩両成敗だと。どっちも事故物件だということで決着させました。

 ですからここも確かに「マンションは関係ないじゃないか」と言ってしまうと、この駐車場は道路とか公園とかじゃなくて民間の地主さんがいるわけですから、「うちはただ転がり込んできただけだ」と言われるでしょう。事実として白いマンションのほうから来たんだと。

松原タニシ:
(コメントを読む)「大島裁き」「てる裁き」「事故物件奉行」(笑)。

沖縄ならでは? 登場人物が全員外国人の愛憎事故物件

大島てる:
 このマンションは鉄筋コンクリートの4階ですが、一番上のフロアで米軍の軍人が殺されました。犯人もどうやら米軍の軍人。この被害者の奥さんも外国の方なんですけど、共謀した。そこから考えると不倫みたいなものを連想させるんですけれども、登場人物が全員外国人。でもキャンプの中の兵舎じゃなくて、外の民間のアパートやマンションを借りているんです。

 ベースの外に住んでいる兵士って結構いるんですけど、被害者も犯人もどっちも外国人だというのは沖縄にはありますね。必ずしも基地の中に住んでいるわけじゃない。自由に遊びたいわけですから、規律が厳しい基地の中じゃなくて外に出たいということです。これが基地の中だったら我々は借りたり買ったりできないわけですから事故物件と関係ないんですけれど。

 もちろん基地の中での事件事故はあるんですけれど、それは除いているわけです。外の民間の物件の事件事故だと普通に借りたり買ったりできるわけですから、タニシさんも住めるわけです。

松原タニシ:
 僕、米兵じゃないから基地内の事故物件には住めないですもんね。

大島てる:
 この現場に私が調査で行ったら、また別の米兵が住んでいました。本当に代わる代わる米兵が住んでいた。その方がこの事件を知っているのかどうか、気にしているのかどうか全然わからない。その絡みで言うとちょっと事故物件とは関係ないんですけれども、日本で米軍基地が2番目に多いのは実は神奈川なんです。

 神奈川は横須賀とかお馴染みで、私は事故物件の神奈川担当なので米軍基地とかは非常に馴染みがあるんですけれども、もともと日本軍の基地であったり駐屯地だったりとかいうものをアメリカが使っているという経緯があるので、神奈川の米軍基地は国有地だったりするわけですよ。旧日本軍が使っていたのを米軍が使っているみたいな。

 でも沖縄はそうじゃなくて、日本人の地主の持っている土地を軍用地として使っているというケースが多いです。

不動産屋には「軍用地買取ります」の文字が。

 その筋では非常によく知られたことなんですけれども、投資対象として軍用地というのは非常に活発に売買されています。もちろん沖縄ご出身の上里さんだったら当たり前の話かもしれないですけれども、タニシさんはご存知ですか。

松原タニシ:
 知らなかった。

大島てる:
  神戸とかにもないですね。土地を買うんですよ。でも使っているのは米軍なので自分は住んだりできないんですけれども、貸していますからお金が入ってくるんですよ。絶対滞納しないじゃないですか。めちゃくちゃ高値で借りてくれる、とかではないわけですけれども、半永久的に返還されるまでは定期預金の利息のように安定した収入が見込めるということです。

 東京にいながら買えます。沖縄の不動産屋さんはこういうことをやっています。

上里洋志:
 確かに嘉手納とかは嘉手納基地とかがあるから、まさにですよね。

松原タニシ:
 米軍が家賃じゃないけど地代を毎月振り込んでくれるんですか。

大島てる:
 定期的にということです。だから変な話、急に基地を返還して、誰も土地を借りてくれないと困っちゃうパターンですよ。

上里洋志:
 聞いたことがありますが、基地を返還することによって困る人もいると。まさにこういうこともあるでしょうね。米軍相手に販売とか物のやり取りをしている人たちは結構大変になるから、逆に返還しないでほしいっていう声もあがってるのは聞いたことがありますね。

松原タニシ:
 土地を貸しているっていうのは、はじめて知ったな。

大島てる:
 そうなんです。神奈川はそうじゃないです。神奈川はもともと日本軍の土地が取って代わった。これは本土にいながら買えますから、投資対象としてまあまあ魅力的。大儲けはできませんけど。ということで私からは以上です。

▼記事化箇所は27:30から始まります▼

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