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絶対に近づくな! ドクツルタケ・コレラタケ・カエンタケetc…危険過ぎる毒キノコの生態を解説「茹でて毒抜き中に、湯気を吸って死亡した事例も」

14年ほど前に毒キノコと発覚した、1ヶ月の潜伏期間がある「スギヒラタケ」

霊夢:
 「スギヒラタケ」。ごく近年まで食用菌として食べられていたキノコです。猛毒菌と判明したのはわずか14年ほど前。2004年に59人の中毒者を出し、うち19人が死亡。これまでの中毒者数は1500人以上とも言われています。

 原因は諸説ありますが、昔から毒があったが気が付かなかった説が有力です。実際に食べても症状が出ないこともあるため、個人の体質? 生育環境の違い? これも分かんねえな。ちなみに、(2004年以前に)私も食べたことあります。味は特徴がない感じでしたが歯ごたえがあり美味しかったです。

 2日から1ヶ月程度の潜伏期間を経て、ふらつき、不随意運動、下肢脱力、痙攣などの症状が発症し、ひどい場合は死亡します。糖タンパクとレクチンが脳組織を低分子毒素が肝機能をそれぞれ破壊するらしいですが、中毒のメカニズムは完全に解明されていないようです。どういう毒なのか分かっていませんので、とにかく食うなとしか言えません。幸い私は中毒しませんでした。

 傘の大きさは2cm~7cm。縁は内側にまき、白色の傘に無柄で、形状は耳形から扇型に成長します。ヒダも白色で密度は高く、中ほどには枝分かれがあります。

 広葉樹の樹木に発生する「ウスヒラタケ」によく似ています。中毒しなかった例は他のキノコと混同していたことも考えられますね。

 Wikipediaには「ヤキフタケ」というキノコに似ていると書いていますが……。「カワラタケ」を白くしたみたいであんまり似てませんね。恐ろしいことに未だに食べている方がいるようです。症状がすぐ出なくても内蔵へのダメージが蓄積しているかもしれません。食べないで……。

 「スギヒラタケ」が毒キノコと判明したのが、わずか14年ほど前。コメント欄では、「ひえ~そんなんなあるんか」「しょっちゅう食ってた俺は は?ってなったわ」驚愕したコメントが……。また、1ヶ月程度の潜伏期間があることに、「潜伏期間長いと因果関係気付かないだろうな」「他の病気と間違えるときもある」といったコメントが寄せられました。

その名の通り致死性が非常に高い「コレラタケ」

霊夢:
 「コレラタケ」。その名の通り食べるとコレラ様の激しい嘔吐、下痢を起こし、その後肝臓、腎臓、胃腸などが破壊され、死亡します。「ドクツルタケ」と同じ症状ですね。同様の毒成分(アマトキシン類)があり、致死性が非常に高いです。

 秋のやや遅くに、スギなどの朽木や古いおがくず、ゴミ捨て場に単生または群生します。傘の直径は2~5cm。小型のキノコです。柄は細長く中空で、上部の傘の下に不完全なツバがあります。傘の表面とヒダの色はほぼ同じで、湿ったときは暗肉桂色、乾くと中央部から明るい淡黄色となるのが特徴です。

 食用菌の「ナラタケ」「クリタケ」「エノキタケ」「センボンイチメガサ」など似ているキノコが多く、判別は非常に困難です。先ほども述べましたが、やや分解が進んだ環境を好むようで古くなった「エノキタケ」の培地からも発生します。

 変化に富み、見分け方の決め手が乏しい難敵です。乾いたときの傘の中央部が薄くなること、生えてる環境をよく見ることが大事ですね。

 「コレラタケ」は、見た目が似たキノコが多く、また似ているキノコの培地から発生することに、「発生地・外見的特徴・毒性の全てが極めて悪質」といったコメントが寄せられました。他にも、「キノコは菌であって個体ではないから、個別の生存本能はなく個体群の繁栄を優先しているのでは?という話も。」といったコメントも……。

見た目や味が特徴的なので見分けやすい「シャグマアミガサタケ」「カエンタケ」「ニガクリタケ」

霊夢:
 「シャグマアミガサタケ」「カエンタケ」「ニガクリタケ」。この三種はもちろん猛毒ですが、見た目や味が特徴的なので見分けやすい部類だと思います。

 「シャグマアミガサタケ」は、見た目がおよそ食べ物とかけ離れているので自分から行くのはキツそうなんですが、それでも死亡例があります。茹でて毒抜きをすれば食べられるんですが、毒抜き中に気化した毒成分を湯気とともに吸って死亡した事例もあるとか……。本物の毒ガステロになりえるデンジャラスなキノコです。絶対に安易に食べないようにしましょう。

 「カエンタケ」。酔っぱらいがふざけて、飾ってあった「カエンタケ」を酒に浸し飲んだら死んだという逸話もある有名人。西日本を主にナラの枯れた根本、もしくは埋もれた材から発生。ごく近年までは、かなり珍しいキノコだったようですが……。

 カシノナガキクイムシ(カシナガ)媒介するナラ菌により、ミズナラ等が集団的に枯損する「ナラ枯れ」が発生しています。「カエンタケ」はこの環境に適応し、数を増やしているそうです。身近な公園などにもあるかもしれませんね……。

 その毒性は強烈で、致死量はわずか3g。つまり上の写真の子実体一本分くらいで十分致死量に至ります。摂取後10分前後の短時間で症状が現れる。初期には消化器系の症状が強く、腹痛・嘔吐・水様性下痢を呈する。その後、めまい・手足のしびれ・呼吸困難・言語障害・白血球と血小板の減少および造血機能障害・全身の皮膚のびらん・肝不全・腎不全・呼吸器不全といった多彩な症状が現れ、致死率も高い。また回復しても、小脳の萎縮・言語障害・運動障害、あるいは脱毛や皮膚の剥落などの後遺症が残ることがある。

 国内ではこれまでに10名の中毒患者が出ており、そのうち2名は死亡しています。触っただけでも炎症を起こしますが、正確にはキノコの体液が原因のため、傷をつけなければよいので持てないこともないです。

 「ベニナギナタタケ」や冬虫夏草と間違って食べる例があるらしいんですが、「ベニナギナタタケ」に食用価値はないし、冬虫夏草も数多くの種類があり、一般的であるとは言い難いため、似たキノコには手を出さないほうがいいでしょう。

 名前の通り火が燃えているような見た目ですが、個体や状態により黄色~黄土色、オレンジ色など色彩変化もあります。確実な対処法は、「近づかないこと」。見つけても興味本位で近寄ったり触ったりはしないでくださいね!

 「ニガクリタケ」。食用(毒)の「クリタケ」とクリソツの毒キノコ。名の通り、噛むと強い苦みがあります。毒成分は不明。食べると2~3時間のうちに消化器系の症状を中心に下痢、嘔吐などを起こし、重症の場合脱水、痙攣を起こし、死亡します

 傘の直径は2~5cm。広葉樹および針葉樹の倒木に発生。老成してくるとヒダが黒くなるのが特徴です。しかし若いうちは「クリタケ」とほとんど見分けがつきません。「クリタケ」はヒダや柄の色が白。「ニガクリタケ」はレモン色なので区別できますが、実は「ニガクリタケ」も「ニセクロハツ」と同様……未確認の類似種があるらしく、そうなると完全な見分け方は噛んで確かめるくらいしかないですかね? あ、ちなみに今のは「噛んで」と「カン(勘)で」をかけた。

 この苦み、毒成分とは直接関係ないうえ加熱すると消えてしまいます。よって、調理段階では手遅れです。必ず採取の段階で確認したほうがいいでしょう。……とまあ、「クリタケ」との違いについて話してきたわけですが……。

 最近の「クリタケ」にも毒成分が確認されました。昔から人によっては消化器系の中毒を起こすことが知られていましたが、実際に毒があったんですね。口当たりがボソつき、味もよくないため個人的には好きではないです。リスクを背負ってまで食う価値は……。う~ん。「クリタケ」は栽培品が流通しているのでこれ以上のコメントは控えさせていただきます。

 危険なキノコや見分けがつきにくいキノコがたくさんあることが分かりました。コメント欄では、「野生のきのこには手を出さないのが一番なんやなって」「毒のあるキノコをしるというより判別不能というのがわかった」といった感想が寄せられました。「きのこに限らん。食われてない毒性植物は多いぞ」といった意見も……。


 毒キノコの紹介と解説をノーカットで楽しみたい方はぜひ動画を視聴してみてください。

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【ゆっくり解説】 ゆっくり毒キノコ解説

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