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アイドルソングの“いい下手さ&悪い下手さ”について吉田豪らが提言「スキル主義もわかるけど、アイドルの魅力はそこじゃない」

高い歌唱力にダンススキル。しかしアイドルの魅力はそこじゃない

吉田:
 スキル主義の人の気持ちもわかるけれど、アイドルの魅力はそこじゃないよな。

掟:
 常々思うのは、篠崎愛さんが歌唱力がなくて猫撫で声だったら、もっと売れただろうな。すっごい歌上手いんですよね。だからちょっと損しているなって常々思う。

吉田:
 低い声で普通に本格的歌唱。

掟:
 本当に上手いんですよ、あの人。

久田:
 僕も全然勉強不足でAKB48くらいしかわからなくて。隣の席の女の子が「これ聴いてください」っていうのがあって、「アイドルネッサンス」とか、「まねきケチャ」。最近、まねきケチャが上手いと思っていて。

まねきケチャ。
(画像はまねきケチャ公式サイトより)

吉田:
 上手い子いましたよ。上手い人が週刊文春でいろいろ書かれた人ですよ。

久田:
 ……言うなよ(笑)。

一同:
 (笑)

吉田:
 文春でおなじみの人です。

久田:
 マジで!? そうなの!?

吉田:
 運営といろいろ言われた人です。

久田:
 そう……。マジか。

吉田:
 アイドルネッサンスも上手い子いましたね。解散しちゃいましたけれど。

アイドルネッサンス。
(画像はアイドルネッサンス公式サイトより)

久田:
 僕はたとえば『サイレントマジョリティー』を「いい!」って言うと、すごい冷たい目で見られるので。

『サイレントマジョリティー』
(画像はAmazonより)

吉田:
 全然僕もピンと来ないです。

久田:
 振り付けとかもやったりして。

吉田:
 やってるんだ(笑)。

久田:
 たまに……。

掟:
 ついついやりたくなっちゃうんですね(笑)。

吉田:
 僕らはピンと来てない派ですよ。まず誰だかわかってない。

掟:
 まったく。何の話? AKB48?

久田:
 欅坂46。

掟:
 その時点で俺だめだ(笑)。

吉田:
 掟さんは48グループも46グループも苦手な人です。

掟:
 一番最初に2005年に、知り合いの男の子が「AKB48面白いので見に行きましょう」って、まだ朝並べばチケット1000円で見に行けるという時代に行ったんですよ。行ったら、ここにアイドルがいるのに最前にいるオタがこうなっているんですよ(笑)。

 いやいや、わかるから、もういいからアピールって。アイドル側がその近さをすごくありがたがっている感じがすごくあって、当時は。ちょうど篠田麻里子がカフェから昇格してきた時期です。

久田:
 すごい初期ですね。

掟:
 「みなさんと一緒にMIX打っている夢を見ました」って言って。

吉田:
 歩み寄っている感じが。

掟:
 アイドルが歩み寄っている感じが、まだ売れていない頃だったからしょうがないとは思うんだけれど、なんかその距離感がすごくだめで、「あ、俺だめだ」って。それで行かなかった。当時は子供とかもいて。増山加弥乃とか。 

吉田:
 掟さんが好きな子供が。

掟:
 子供がまだいて。子供の声もユニゾンで消されちゃうんだけれど。だって前田敦子の声なんかひとりで歌っているのを聴くと、結構いい声だよね。アイドル歌手としては。ああいうのがアイドルに求めている声質というかね。ずっとアイドルを見続けている身から言うと、「上手い歌なんかが好きなの?」っていう(笑)。

吉田:
 怒られるよ(笑)。「上手いほうがいいだろう!」って。

掟:
 レッスンする先生はそう言わなきゃいけないけれどね。でも先生じゃないしね、単なる客だしね。

金メダリスト・浅田真央はアイドル適正100点満点!?

吉田:
 でもそういうのって単純に音楽のバックボーンの差なのかなとも思ったわけよ。パンクを通っていると声質とか歌い方とかファッションとかのほうが重要で、技術はそんなに求めないじゃん。

 でも、技術を求める音楽を聴いている人、それこそメタルでもフュージョンでも何でもいいけれどさ、そういう人からしたら「技術がないって考えられない」になるのかもしれないな。技術好きな層は間違いなくいるじゃん。

掟:
 でも、技術が関係ないジャンルだと思っているものに求めてるのは変だなと思うけれどね。上手いのが好きだったら普通にオペラとか見に行けばいいじゃんとか思うのよね。

吉田:
 スキル厨になったら他の音楽とかだいたい聴けないじゃん。本当に声楽とかそういうのを聴くようになっちゃうじゃん。

掟:
 『もののけ姫』聴いていればいいんだよ、上手いのが好きな人は(笑)。

吉田:
 アイドルを聴く必要ないよね、もっと上手い人はいっぱいいるんだからさ。

久田:
 宇多田ヒカルとかを聴きゃいいですよね。

吉田:
 アイドルは素材の良さをどう活かすかっていうか。

久田:
 アイドルって偶像じゃないですか。いろいろなアイドルがいてもいいわけですよねと僕は思っているので。あのスケートの人とか……。

吉田:
 浅田真央はアイドル性高いですよ。ラジオ大好きで僕、毎週聴いていますけれど。

浅田真央氏。
(画像は浅田真央公式Instagramより)

掟:
 そうなの!? すごいね。

吉田:
 声質がすごくいいんだよ。ジングルとかでちょっと一曲歌ったりとかするんだよ、最高なんだよ。理想のアイドルポップっていうくらいの歌い方。

掟:
 ちょっと好きになるかもね。僕はあの福耳がだめなんだよね(笑)。

久田:
 三国志の劉備玄徳みたいな……。

吉田:
 「大沢悠里のゆうゆうワイド」のジングルを歌っていたのが最高で、それにハマって。

掟:
 「大沢悠里のゆうゆうワイド」のジングル?

吉田:
 そう。「大沢悠里のゆうゆうワイド」っていうのを歌わされるんだよ、ゲストが毎回強制的に。本来歌わない人が歌うから、僕らの好きなアイドルが危うい音程でいい声で歌う奇跡ってたまに起きるわけ。浅田真央がそうだったの。最高! って拡散して。

 浅田真央のラジオを聴いたら、アイドルとして理想的なのよ。「私の好きな音楽聴いてください」ってアイドルがやる場合に、ちょっと鼻につくのってあるじゃん、よく。こういうのが好きなんだなっていうのが理想的なのよ。「私の好きないきものがかりを聴いてください」って(笑)。アイドル! って(笑)。100点!

掟:
 趣味や好みもアイドルだね(笑)。

吉田:
 超良かった(笑)。

久田:
 それぞれにとってアイドルがいるのでいいと思うんだよね、僕はね。僕はちなみに倉木麻衣がアイドルなので。

吉田:
 それは僕らは引っかかりますけれどね(笑)。

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