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悪質ダフ屋の手口を転売規制派の議員が解説「東日本大震災のチャリティーチケットを転売」

違反者は1年以下の懲役または100万円以下の罰金

山本:
 規制の中身についてある程度の流れを説明してもらいたいと思います。

平:
 「特定興行入場券の転売に関する法規制について(概要)」。もうこの時点で普通の人は読む気を無くすと思います(笑)。守るのはやっぱり、「心豊かな国民生活」。

山本:
 この表現好きだな。

平:
 やっぱりクリエイターが自由にのびのびとやってもらうというのは大事。何がダメかというのがこちらに書いてあります。

 さっきも言ったように、「特定興行入場券」だけなんです。

特定興行入場券の概要が三点記載されている。

 「特定興行入場券」というのは、転売禁止する旨を明示してあるものをいいます。その際に場所とか座席が指定をされています。あとは興行主が確認をしますよ、と。「入場者、購入者の氏名及び連絡先を確認する措置」を取ってある。だから売りっぱなしではなく、売ったときに「本人ですね」と特定できるような措置ができています。

 この三つを満たしたものを「特定興行入場券」と言います。最近は紙ではないものもありますね。QRコードとか。QRコードをかざすとこういうことがちゃんと読み取れるというのが「特定興行入場券」と言って、入場券自体もかなり絞り込んであります。

 そもそも人に渡したらダメというものをいいます。それがちゃんとわかる。本人だと確認できるというのを、「特定興行入場券」と言って、それの不正転売はダメです。興行主の事前の同意を得ないでする特定興行入場券の転売で、業として、要はビジネスとしてやっている人。

山本:
 大幅に買い占めたりね。

平:
 一つのコンサートで何10枚って買っていたら、それは自分で行くやつじゃないよね。そして販売価格を超える金額。こういうことを全部満たすと、それはやっちゃダメだよねということで、違反者には1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金、または懲役と罰金両方あるよ、と。

 何が基準かと言うと、ダフ屋【※】さんって迷惑防止条例でやってはいけないことになっていて、罰則がかかっているんです。一回きりのダフ屋は捕まると半年の懲役、もしくは50万円以下の罰金なんですよ。その常習ダフ屋は懲役1年、もしくは100万円以下の罰金になっているので、そこから持ってきています。

※ダフ屋
転売屋の一種。乗車券、入場券や観覧券などを転売目的で入手し、チケット類を買えなかった人や買いたい人に売りさばく者、または業者のこと。ダフ屋がチケット類を不正に売りさばいたり、売りさばこうとする行為を、ダフ屋行為という。「だふ」という言葉は、チケット類を意味する「ふだ(札)」を逆にした倒語。

 しかもネットだから海外でやられちゃうんじゃないかと。外国人には日本の法律が適用できない。日本人が海外でやっても処罰。

スライドには罰則の説明が記載されている。

山本:
 転売の弊害の一つとして、たとえばお笑いのライブもそうだし、いろんな音楽のライブも、入場券に全て売り切れてるのに、やってみたら空席が目立つというのは、転売をしているということですよね。ということは、一応ライブやイベントは、こういうふうに転売について記載があるやつなのかな。書いてあるやつなのに売っちゃって、入場できないの?

平:
 入れないじゃなくて、一番考えられるのはバカみたいに高い値段をつけちゃったから売れない。結局ビジネスでやっているので、元を取ればいいわけですよ。たとえば5000円のチケットをすごい人気があるからって20万、30万という値段をつけたら全部は売れなかった。

 でも、少しでも売れれば元が取れて儲かっているんですね。だから、そもそも売れなかったっていうのはあると思うんですね。コンサートに行くと本人確認って、全員はできないので、抜き取りのサンプリングでやります。そこで弾かれる人もいるとは思います。

山本:
 しっかりと絞ってありますけれども厳しい罰則があるということですね。

平:
 たとえばこういうルールを作るんだから、興行主は本人確認の措置をちゃんとやってねと。生体認証とかもあるし、マイナンバーカードもあるし……。

興行主の必要な措置の説明が記載されている。

山本:
 生体認証って声でやるんですか。

平:
 いろいろなやり方があるんですよね。顔認証でやってもいいし。それは同意が必要ですけれどもね。本当に風邪で行けなくなっちゃった場合は、誰かに譲りたいと。それでも譲れそうな人がいないというときに、ちゃんと売れるような二次市場も興行主や業界のほうで整備してくださいと。

山本:
 これは大事だよね。

高額転売で傷つくアーティストたち

山本:
 同じ値段だったら別にネット上で売買できる。これはアメリカなら仕組みはあるんですよね。

平:
 どうなんですかね。日本はかなり進んでいて、チケットぴあと業界が一緒になっているセカンダリー(補助的)のマーケットはできているはずです。

チケットぴあが行っている定価リセールサービス。
(画像はちけっとぴあ公式ホームページより)

 「国や地方公共団体も協力してね」「国民のみなさんも理解してくださいね」というのが書いてあります。2020年の東京オリンピック・パラリンピックチケットの販売がそろそろはじまるとか、ラグビーのワールドカップは実際に先行で発売されているんですね。これは結構急いでやらなきゃいけないというのが、特定興行入場券の転売に関する法律でございます。

山本:
 とにかくアーティストの人たちが「本当に何とかしてほしい」と言っていて、そこは考えないといけないですね。

平:
 結構、イギリスやアメリカではアーティストが立ち上がって、オバマ元大統領のときに大統領令で、こういう形ではないんですが一部規制するとか、チケットを取りに行くときにインターネットで取れるから、人間じゃなくてボット【※】が取っていたりするわけです。だからボットを規制しようとか、いろいろあるんですが、練りに練っていい法律ができたなと思っています。

※ボット
インターネット上で自動化されたタスクを実行するアプリケーションソフトウェア。

山本:
 私の友人でも、すごく高いお金を出して転売のチケットを買って、やっぱりアーティストに対して「私はこんなに高いチケットを買いました」という人がいたんですけれど、これは実は結構アーティストは傷つくと……。

平:
 サカナクションの山口一郎さんも言っていましたね。「アーティストたちはすごく考えて値段設定をする」と。僕の感性で言うと、その差額の一部がアーティストに行くならいいんですよ。でも全然関係ないやつがあぶく銭を儲けているだけだから、それはちょっとどうなの? と。

 儲けること自体は自由だけど、それでクリエイティビティが棄損されるんだったら、それはやっぱり規制しないといけないですね。

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