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健全な大学生が次々と…人類史上“最狂クラス”の心理学実験『スタンフォード監獄実験』の内容が身の毛もよだつ恐ろしさ

 今回紹介するのは、あたまんじゅうさんが投稿した『ゆっくりと見る心理学実験【スタンフォード監獄実験】』という動画。再生数は1万回を超え、科学カテゴリで過去最高5位を記録しました。

 音声読み上げソフトを使用して、同人ゲーム『東方Project』の東風谷早苗(こちや さなえ)チルノのふたりのキャラクターが、スタンフォード大学で実際に行われた心理実験「スタンフォード監獄実験」について解説を行います。


ゆっくりと見る心理学実験【スタンフォード監獄実験】


全米トップクラスの大学で行われた「スタンフォード監獄実験」

早苗:
 スタンフォード監獄実験は1971年の8月14日から20日までの6日間、スタンフォード大学心理学部で行われた実験です。ここに所属するジンバルド博士という人が、「普通の人でも、置かれた地位や状況によって、その行動を変えてしまう」ということを証明するために、実験をしました。

チルノ:
 つまりその人の性格などではなく、地位や状況が変わると、周りの人に対する態度も変わるって証明したかったのね。

早苗:
 そこで博士は、地下にある実験室を仮想刑務所空間に変え、そこに看守役と囚人役の被験者を入れたら、その行動がどうなるか実験することにしました。

 実際に元囚人を招き、大学の地下実験室をまるまる改造して刑務所のようにしたて上げました。そして博士は実験期間を2週間として設定しました。

チルノ:
 あれ、さっき6日間行われた実験だって言わなかった?

早苗:
 博士の予想以上に、看守役の被験者の囚人側に対する虐待が激しくなり、6日で実験が中断されたのです。

 オカルトとして語られることもあるスタンフォード監獄実験、その実験が行われたきっかけを早苗が解説します。コメント欄には「本当にあった事なのか。都市伝説の類かと思ってたわ」「ある意味、予想以上に成功しちゃった実験」といったコメントが寄せられました。

裸にされ、下着の着用を認めず。実験はリアリティを出すことを重視された

早苗:
 博士は新聞広告などを使って、大学生の被験者を集めました。報酬は1日15ドル。これにおよそ70人が集まり、そこから犯罪歴や薬物乱用者を除いて、心理テストを行い、ごく普通の正常な大学生21名を被験者として選びました。

 選ばれた21名はコインを投げて、看守役と囚人役に別れました。囚人役は逮捕されることから始まり、裸にされてシラミの除去剤を撒かれたり、下着の着用を認められずに粗末なワンピースを着せられたり。足に重い鎖を巻きつけられて南京錠でとめられたりしました。

 独房の中に放り込まれ、トイレ以外の外出が禁じられました。囚人にはそれぞれ囚人番号が割り振られ、名前で呼ぶことは禁止となります。

チルノ:
 実際の刑務所でもそうだね。

早苗:
 さて、看守役には制服と警棒、サングラスが配られました。監獄では細かなルールが決められていましたが、絶対に破ってはいけないルールが定められていました。暴力は振るってはいけないということです。

チルノ:
 そりゃそうだわ。そもそも囚人役は悪いことしてないんでしょ?

早苗:
 しかし、このルールは後に破られることとなります。実験開始初日から、看守が調子に乗り、囚人に腕立て伏せなどの体罰を与え始めます。さらに腕立て伏せをしている囚人の背中を看守が踏んだり、他の囚人に踏ませたりしてたみたいです。

 初日から暴力行為をはじめ実験のルール違反が発生してしまったという事実にコメントでは「最初はみんなニヤニヤ楽しんで役をやってたんだよ……」「看守側は真面目にやろうとすればするほどそういう態度にならざるをえなくなる」といった意見が寄せられました。

実験初日で暴力を振るう看守。二日目には囚人が暴動

早苗:
 不満に思った囚人たちが二日目に暴動を起こします。

チルノ:
 この辺は海外っぽいね。日本なら暴動までは起こらなさそう。

早苗:
 囚人がベッドを使ってバリケードをつくったりしてたので、ベッドを撤去しました。そして看守たちは話し合います、こういう暴動をなくすためにはどうしたらいいのだろうかと。

 看守は自分たちの言うことを良く聞く模範的な囚人グループと反抗的な囚人グループに分けました。そして模範的な囚人だけベッドを使わせたり、飯抜きにした反抗的囚人たちの横でご飯を食べさせたりしました。

 囚人グループの結束を乱すために模範囚と反抗的な囚人の一部を定期的に入れ替えるなどの処置を、看守は採ったようです。

早苗:
 2日目の晩に一人が精神錯乱して脱落しました。実験開始3日目、昨晩抜けた一人の囚人の穴埋めに一人囚人が入りました。しかしこの新しい囚人の被験者は監獄内の状況を中から観察するためのスパイでした。

 でも、このスパイ、スパイとしての機能を果たしませんでした。監獄内の状況にすぐに順応して、従順な囚人役として行動し始めたからです。

チルノ:
 わお……。そんなに人間って地位と状況に順応するんだね。

早苗:
 前日起きた暴動について、グループの首謀者とされた囚人は看守によって独房に入れられました。そして囚人の扱いはどんどん酷くなります。看守たちは囚人にトイレを使うことを許さず、バケツの中で用を足させました

 看守と囚人だけでなく、途中参加のスパイ被験者も与えられた役割に順応してしまったという状況に「同じ思考になるんだな」「取り込まれちゃったか……」といったコメントが寄せられました。

実際の刑務所と同じ精神状態に。家族へは人権侵害が知らされていなかった

早苗:
 囚人たちは家族と面会することが許されていました。しかし看守たちは、囚人の家族がやってくるときだけ監獄を綺麗に掃除して整え、囚人たちに「刑務所の中は快適だよ、最高さ。」と言わせたので、家族もまさか監獄の中で恐ろしい人権侵害が起こっているなどとは、思いませんでした。

チルノ:
 おいおい。でも研究者たちは観察してるんでしょ?

早苗:
 監視カメラで観察していましたけど、この実験を続行しました。さて3日目に精神錯乱によってこの監獄から去った囚人が仲間を連れて襲撃を計画しているという噂が流れました。そのため、地下実験室から囚人たちを5階に移動させました。この噂には何の根拠もありませんでした。

チルノ:
 このときには既に、ほとんどの囚人が精神的に汚染されているんじゃない?

早苗:
 看守たちの囚人に対する虐待はさらにエスカレート。囚人たちに便所を素手で掃除させるという虐待を行いました。博士は実際の刑務所と今の実験下の仮想刑務所空間を比べてもらうために、刑務所でカウンセリングしている牧師を投入しました。

 囚人役の被験者たちをカウンセリングした牧師は驚きました、囚人役の被験者はまるで本当に刑務所に入った受刑者と同じような精神状態だったからです。

 たった数日で刑務所と同じ精神状態になってしまう異常事態に「いつか終わると思って誰も行動おこさないんだろうなぁ」「日数を考えろ。たった一人のサイコパスごときで出来ることじゃない」といったコメントが寄せられました。

囚人への侮辱の言葉は5日目には約20倍に

早苗:
 3日目に囚人番号819番が精神錯乱して、医者に見せるために別室で待機させられます。すると、看守が残った囚人たちに「819はだめな囚人です!」と別室にいる819番に聞こえるように、大声で連呼させました。

 4日目には、囚人のうちの一人が実験の中止を求めたため、仮釈放の審査という名目で大学院生や刑務所コンサルタントで構成された委員会を発足し、囚人たちと面談しました。

チルノ:
 あくまでもデータを取ろうという姿勢すごいね。

早苗:
 この面談の際、「もし監獄からの釈放を望むのなら、1日15ドルの日当は支払えないが、それで良いか?」という質問にほとんどの囚人が同意しました。

チルノ:
 もともと1日15ドルのために実験に参加したのに……。

 当初の実験の参加目的を放棄してまで釈放を望むようになるほど囚人役のグループは精神的に追い詰められていたようです。「今の日本で同じ実験やったらどうなるんだろ」「知らず知らずの間に博士も“博士の役割”に……」といったコメントが寄せられました。

早苗:
 そして委員会のメンバーが監獄に戻るように命じると、囚人たちは素直に監獄へと戻りました。5日目には、実験初日には1時間あたり平均0.3回だった囚人に対する看守たちの侮辱の言葉が、5.7回にまで増えていました。

 そして看守たちは監視カメラを切って、研究者たちの目に入らないように囚人たちを虐待し始めました。しかし研究者たちは看守にはわからないように監視カメラとは別に秘密カメラを仕掛けておいたので、これも録画されていました。

チルノ:
 こわいなあ。権力を持っちゃうと、人間って変わっちゃうんだな。

積極的に虐待する看守と見て見ぬふりする看守

早苗:
 博士の恋人である心理学者の女性が、この異常な実験の様子を見かねてジンバルド博士に実験の中止を進言します。

チルノ:
 ようやくマトモな研究者が出てきてよかった。

早苗:
 さらに、先程出てきた牧師がこの実験監獄の異常な状況を囚人役の家族に告発。監獄内での真実を知った家族が、弁護士を連れて抗議を行いました。上記の理由から当初2週間と予定されていたスタンフォード監獄実験は6日で中止となりました。

 この中止を看守に伝えた際、「話が違う」と実験の続行を希望したといいます。これがスタンフォード監獄実験です。

 実験の続行を希望したという看守役の人間も、実験によって精神が汚染されてしまった被害者と言えるかも知れません。

早苗:
 看守の中でも積極的に囚人を虐待したのは、およそ3分の1だったらしいです。他の看守は、事前に定められた規則だけをガチガチに遵守する者と、囚人に危害を加えない代わりに助けもしない優しい看守の3つに別れたみたいですね。

 実際に囚人は悪い事をしたわけではなく、看守と囚人の地位を決めたのはコイン投げで出た裏表だけです。しかしそのような違いでも地位さえ与えられると人間は順応してしまうという恐ろしい研究結果が、この実験によって明らかにされたのでした。

チルノ:
 どんな状態になっても、モラルを保つってのは意外と難しいんだね。

 スタンフォード監獄実験の恐ろしい実態を聞き、コメント欄では「実験としては有意義だが、人体実験として実に酷い」「“普通の人”がこうなっちゃうのが怖いところだよねぇ」といった意見が寄せられました。

 二人の解説をノーカットで聞きたい方はぜひ動画を視聴してみて下さい。


ゆっくりと見る心理学実験【スタンフォード監獄実験】


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