“スーパームーン”って結局なんなの? 月が大きく見える理由から名前の由来まで徹底解説してみた!
今回紹介するのは、スカイ三平さんがニコニコ動画に投稿した『【ゆっくり解説】月が大接近!?スーパームーンって何? ピンクムーンとブルームーンについても解説します』という動画では、音声読み上げソフトを使用して、同人ゲーム『東方Project』の霧雨魔理沙(きりさめ まりさ)と博麗霊夢(はくれい れいむ)のふたりのキャラクターが、そもそもスーパームーンとは、スーパームーンの種類についてを解説していきます。
投稿者メッセージ(動画説明文より)
月が地球に大接近するスーパームーン
どうしてそんな現象が起きるのか、どういうふうに見えるのか
いつが見頃なのか解説します
他に、ピンクムーンやブルームーンについても解説します
■スーパームーンとは
霊夢:
今日は、スーパームーンについて解説します。魔理沙:
スーパーってことは、なんか特別な月があるんですか?霊夢:
そうですね、月が大きく見えることをスーパームーンと呼んでいます。スーパームーンは、満月か新月の状態で、月が地球に最接近することで大きく見える現象ことです。しかし、世間一般では満月のことを指します。
魔理沙:
そんなに大きく見えるんですか?霊夢:
2020年の場合だと最大と最小の大きさは14%違います。魔理沙:
いつ頃、スーパームーンになるんですか?
霊夢:
この動画の投稿日が2020年4月7日で、東京の地表から月の中心部までの距離が最も近くなるのが、2020年4月7日の23時23分頃で35万1746kmまで最接近します。地球の中心から、月の中心まで最接近するのが4月8日の3時9分の35万6907km。満月になる瞬間は、その8時間後の11時35分頃になります。
だから、日本から観測するのは7日の宵から8日の明け方にかけてが見頃になるわ。
双眼鏡や望遠鏡で観測するときに、ちょっと眩しいなと感じたら月フィルターなどを使ってくださいね。
魔理沙:
ちなみにスーパームーンの反対ってあるんですか?
霊夢:
2020年で、一番小さい満月は10月31日です。最大と最小で、半年間あるから眼視では比較しにくくて、スマホなどのカメラで倍率を同じにして撮影すると比較できます。
■占星術が提唱した「スーパームーン」
霊夢:
まずスーパームーンという呼び名は、天文学の由来ではなくて占星術からです。魔理沙:
占星術から一般に広がったんですか?
霊夢:
そうですね。2012年の接近から騒がれるようになって一般化していった感じです。アメリカ人の占星術家でアメリカ占星術師連盟の専門技能者であるリチャード・ノルが1979年に提唱したしたもので「デル・ホロスコープ」という占星術雑誌に発表したのが最初とされています。
魔理沙:
占星術界の大物って感じがするな。
霊夢:
発表した際に、リチャード・ノルがスーパームーンの定義も提唱していて、軌道中で地球に最接近した新月または満月、地球と月と太陽が一直線上に並んで月が地球に最も接近した状態ということです。魔理沙:
よくわからないですね。
霊夢:
わかりやすく説明すると、地球に最接近というところなんですが、月は、地球の周りをおよそ27日と7時間で1周しています。そして月の満ち欠けは、およそ29日と12時間で繰り返しています。魔理沙:
月って、地球の周りを回っているから満月だったり三日月だったりになるんじゃないんですか?霊夢:
そうですよ。太陽からの光を反射しているからそう見えるわけですね。魔理沙:
それなのに、月が地球を回るのにかかる時間と月の満ち欠けの周期が違うのはおかしくないですか?
霊夢:
その原因は、地球が太陽の周りを回る公転が原因です。地球は、太陽の周りをおよそ365日かけて一周しているわけですが、地球が公転で動いた分だけ月も動かないと満月として見える位置にならない。魔理沙:
地球が動いた分だけ月がおいてかれているんですか?霊夢:
違います。満月として見ることができる月のポイントがズレているんです。魔理沙:
どういうことですか?霊夢:
満月は、太陽から見て地球の向こう側へ一直線上に月が無いと地球から満月として見ることができません。月が地球の周りを公転していると27日間と7時間の間に地球が公転して進んでいるから、月を満月として見えるようになるポイントの位置がズレるっていうことです。
だから、月の公転は27日と7時間だけど月の満ち欠けの周期は29日と12時間になるということです。月の公転周期のゴール地点は同じですけどね。
月の満ち欠けのゴール地点はスタートしてから移動しているということです。
魔理沙:
余計に走らされてる気分だ。地球と満月の関係についての言及に「太陽から見た月の公転も見ると面白いよね」「ちょっとずつずれていくのね」などのコメントが寄せられました。
■なぜ月が地球に接近するのか
霊夢:
そして月が地球の周りを回る公転なんですが、公転軌道が、ちょっとだけ楕円軌道になっていて近いときは地球まで36万kmくらいで、遠いときは40万kmくらいあります。平均して38万kmくらいです。魔理沙:
今回の大接近はどのくらい接近するんでしたっけ?霊夢:
およそ、35万7000kmです。魔理沙:
なんで、いつもより近くなったりするんですか?
霊夢:
月の軌道は、太陽や地球などの重力を受けて変化するから常に軌道が一定というわけではありません。これが、2020年の地球と月の距離をグラフにしたものです。
霊夢:
ここの部分が、4月8日の満月です。魔理沙:
なるほどね。3月10日もだいぶ近かったんですね。
霊夢:
そうですね。だからこのときもスーパームーンと呼ばれるときでした。4月のスーパームーンは、もう少し近いというところです。逆に、遠い満月は10月31日で4月8日のスーパームーンと比べて、およそ5万kmほどの差があります。この差で、大きさは14%違って、明るさは30%違います。
魔理沙:
5万kmの差は大きいなぁ。ちなみに、これほど接近するスーパームーンを次に見ようとすると、いつ頃ですか?霊夢:
大体、年に1回は大きく接近しています。魔理沙:
じゃあ、来年も見られるんですね。霊夢:
手計算で、2021年の5月中旬から終わりにかけてスーパームーンになると思います。ちなみに、エクストリームスーパームーンとか、エクストラスーパームーンと言われたりするのもあります。
魔理沙:
なんだそれ。
霊夢:
月が、地球に最接近したタイミングの前後1時間で満月を迎えることです。直近では、2014年のスーパームーンがそうでした。
■なぜスーパームーンの定義にバラツキがあるのか
魔理沙:
次はいつやってくるんですか?
霊夢:
わかりません。そもそもスーパームーンは天文学とは関係がなくて、占星術の人がスーパームーンの定義を勝手に決めてから誰も定義を決めていないし、国際天文学連合がスーパームーンについて言及をしたことも無いです。日本の国立天文台も、スーパームーンとは言わず「地球に最も近い満月」と呼んでいます。
アメリカでは、スーパームーンの定義を地球まで、36万km以内の満月としていたり、月が地球に近くなるタイミング付近で満月になる時としているわ。
魔理沙:
後者の場合は、月に1回以上のタイミングでスーパームーンになるんじゃないんですか?霊夢:
そうですね。だからスーパームーンの定義はバラバラなんですね。魔理沙:
なんでちゃんとした定義を決めないんですか?霊夢:
天文学的に、それほど意味のあるものじゃないし地球も太陽の周りを円に近い楕円軌道で公転していますが、スーパーサンなんて言わないじゃないですか。魔理沙:
確かにそうですね。
霊夢:
最近接近したスーパームーンを観測してみます。4月7日の23時23分頃なら南の空にあると思います。その時の月は、おとめ座の中にあると思います。下にはコップ座と、からす座が見えていて、その下にはうみへび座が横たわっていると思います。月のやや左上にある明るい星は、うしかい座のアークトゥルスです。アークトゥルスの右には、かみのけ座があります。そして月の左下には、てんびん座が見えていて、てんびん座の左下には、さそり座のアンタレスが見えました。
スーパームーンの観測ついでに星座観測もしてみるといいかもしれません。
■スーパームーンの種類
霊夢:
4月に訪れる満月は、一部の方ではピンクムーンと呼ばれることもあるみたいです。魔理沙:
月がピンクに見えるんですか?霊夢:
それはないです。これは恋愛成就の月とされていて、名前の由来は、一説では野花が咲く季節にちなんだ名前みたいです。魔理沙:
じゃあ、今回のスーパームーンはピンクムーンも兼ねているということですね。
霊夢:
そうですね。スーパーピンクムーンという感じですね。ピンクもあるならブルーもあるのかという感じだと思うんですけど、ブルームーンもあります。ひと月の間に、満月が2回やってきて2回目の満月のことをブルームーンと言うみたいです。
ちなみに、2020年の中で、最も小さい満月となる10月31の満月がブルームーンに当たります。
魔理沙:
最小のブルームーンになるんですね。霊夢:
ブルームーンは、およそ2年半に1回の間隔でやってきます。魔理沙:
これも中々の貴重さですね。
霊夢:
そしてブラッドムーン。これは色が関係しています。月が赤黒く見えるからブラッドムーンということです。魔理沙:
なんでこんな色をしているんですか?霊夢:
地球の大気に浮かぶ塵の影響で太陽の光のうち、地球の大気を波長の長い赤系統の光が通過して月を照らすからです。皆既日食のときには、こういう色が見えるときがあります。魔理沙:
地球の大気と光の波長が原因なのか。
スーパームーンの種類であるブラッドムーンに「2年ほど前帰宅中に見たスーパーブラッドムーンは一生忘れない程綺麗で壮大だった」「大きな火山が噴火したときにもなるよね」といったコメントが寄せられました。
二人の解説をノーカットで楽しみたい方はぜひ動画をご視聴ください。
▼動画をノーカットで楽しみたい方は
こちらから視聴できます▼
『【ゆっくり解説】月が大接近!?スーパームーンって何? ピンクムーンとブルームーンについても解説します』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm36638049
―あわせて読みたい―
・“第二の月”が今年7月、地球に接近!? 新しく観測された謎の天体に「ロマンのある話だな」「SFのネタになりそう」の声
・「星空で一番まぶしい天体ランキング」の上位は、ほとんど人工衛星!? 天体の“等級”に関するトリックで星空の明るさの秘密を知ろう