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『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』ジェダイが崩壊したのはどう考えてもヨーダが悪くない?

ジェダイが崩壊したのはどう考えてもヨーダが悪い

岡田:
 さらなる修行として、逆立ちして、足の上に乗せたヨーダから「意識を集中しろ!」と言われつつ、近くの岩を念力で持ち上げ、積み上げていくルーク。しかし、「あっ、乗ってきた宇宙船が沼に沈んじゃう!」と思った瞬間に、ルークの集中力が切れてバランスを崩してしまう。

 そして、パニックになるヨーダ。いろいろ言っておきながら、下にいる弟子が逆立ちに失敗しただけでパニくって「うわーっ!」って悲鳴を上げて落ちる。かわいいよな(笑)。

 沼の中にXウィングが沈んじゃったので、ルークが落ち込んでいると、ヨーダがまた怒る。そして、「あんな沼に沈んだものをフォースで持ち上げるなんて出来ませんよ、石とかとは違うんですから」と言うルークに、「違うんじゃない! お前がそういうふうに思っているだけだ!」という説教が始まる。「やってみます」とルークが言うと、「“やってみる”ではない! “やる”んじゃ!」って言うんだ。

 修行では、ルークはわりと成功しているんだから、そこを誉めてやればいいのに、ヨーダは“誉めて伸ばす”という発想が全くない。「一か所でも欠点があったら、必ずボロクソに言う」という修行法なんだ(笑)。

画像はWikipediaより

岡田:
 ジェダイが崩壊したのは、絶対にヨーダの教え方に問題があったからだと、僕は思うんだ。ジェダイの偉大なるマスターかもしれないけど、もう本当に教え方が下手。長嶋監督みたいなもん。「野球は上手いかもしれないけど、監督をさせたらどうよ?」という話だよ。

 弟子が「できません」と言ったら、「お前は出来んけど、わしは出来る!」と言う。本当にやって見せるんだけど、もう他人に対する怒り方が、完全に宮崎駿だよ。

 まず「なんで出来ないんだ! こうだから出来んのだよ! 貸せ!」と言って、結局、全て自分でやってしまって、「これが出来ないからお前はいけないんだ!」と言うだけ言って帰ってしまう。あとに残された人は、みんな絶望……という宮崎駿の説教だ(笑)。

ヨーダの語る“フォース”の根本

岡田:
 その後、ヨーダがフォースの根本に関する話をするんだ。それによれば、「フォースというのは、物事の繋がり、因果関係みたいなものだ」と。“関係”と言うと抽象的なもののように感じるんだけど、それを物理的なものとして捉えるということなんだろうね。だからこそ、重さやサイズは、本当は関係ない。

 ところが、フォースを使える者というのは、知性を持っている者であるから、それ故に、物質には質量があることや、サイズの差があると知っている。そういう辺り、本当は知性のない者のほうがフォースを上手く使えるんだろうけど、しかし、知性がなければ、「フォースを使う」という発想に至らない。ここら辺の難しさ。

 こういう“西洋人が一生懸命に考えた東洋的な考え”というのが、フォースの原点だと思うんだ。

岡田:
 「そんなの無理です。できませんよ」と言うルークに、ヨーダが宮崎駿的に見本をみせるシーンでは、ルークが「なにが起こったんだろう?」と見ていると、ヨーダは一度下を向き、目をつぶったままゆっくり顔を上げる。言ってしまえばパペットを使った単なる人形劇なのに、顎を上げているだけで、なにかが起こりそうな、すごく力強い感じがするんだ。

 そして、沼の中からドロドロになったXウィングが、段々と浮かび上がってくる。ここで画面にヨーダの指の爪が映し出され、すごく大きいのがわかる。こういった、指の数が少なくて爪が大きい手を見ていると、「本来はそんなに高度な知的生命体ではないんだけども、その分、フォースを扱う精神性が高い」みたいな気がするんだ。

 Xウィングは無事に沼から出て、ヨーダがゆっくりと目を開ける。もう、貫禄の横綱相撲だ。でも、その後に、「実はメチャクチャ疲れていたヨーダ」というシーンが入る。

 あれだけ「石と違わん!」と言っていたんだけど、宇宙船を持ち上げた直後のヨーダは、メッチャ疲れていて、メッチャ溜息ついているんだ(笑)。

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