オスとメスが1日に20回も入れ替わる不思議な魚『チョークバス』の紹介! その理由は産卵の負担をパートナーに押し付けないという愛のお話…かも?
今回ご紹介するのはムカデさんがニコニコ動画に投稿した『ひとくち動物図鑑#57 チョークバス~らんま1/2が再アニメ化なので~ [VOICEROID解説] [VOICEROID解説]』です。
魚類の中にはオスとメスが入れ替わる種というのが存在します。そんなことは起こりえないわれわれ人類からすると想像すらできない事態ですが、これは進化の過程で起きたとても理にかなった理由があると考えられています。今回はそんな、オスとメスが入れ替わる『チョークバス』を紹介します。
チョークバスはヒメスズキ属の魚で、橙色を帯びた体と、体側の背部に薄い青の帯が複数入っているのが特徴です。水中ではその体はきれいな青に見えます。
カリブ海や大西洋の西側、水深2メートルから400メートルほどで見ることができ、特に水深30メートル以降の岩礁域生息しています。
大きさは約8センチほどと小さな魚です。
この小さな魚の特徴はオスとメスが入れ替わりながら繁殖するという点があります。
ただ、性別が入れ替わる魚というのは実はそれなりにいて、お刺身がおいしいクロダイは生まれたときは全てオスですが成長するとほとんどメスになるそうです。
頭のコブといかつい顔で有名なコブダイは生まれたときはみんなメスですが、暮らしている場所にオスがいなければ一番強く大きな個体がオスになるようです。
ちなみに、コブダイのコブはとてつもなくまずいことで知られています。
また、オスがいなくなれば、
残りのメスからオスになる個体が出ます。
ほかにも画像で紹介されている魚たちは性別が変わります。
では、チョークバスの性転換のなにが珍しいかというと、パートナーを見つけ、卵を産むとき、片方が産めば次はもう片方が産む。
というように、一日の中で約20回もオスとメスが入れ替わる点なのです。
他の性別が入れ替わる魚たちはある程度の時間をかけて入れ替わりが起こっていることに対してあまりにも期間が短いのです。
なぜこのようなことが可能かというと、チョークバスは『同時的雌雄同体』という特徴を持つ魚だからなのです。
『同時的雌雄同体』とは、雌雄同体の生物のうち、同一個体が同時に雄雌両方の生殖機能をもち、雌雄どちらでも生殖できる生物のことを指します。
カタツムリやなめくじのような軟体動物も『同時的雌雄同体』です。
『同時的雌雄同体』はチョークバス以外でいえばミズウオのような深海魚も当てはまります。
余談ですが、新鮮なミズウオを生のまま醤油漬けにして食べるとこんにゃくみたいな味がするそうです。
ミズウオが雌雄同体の理由は、生息地が深海900~1500メートルであることで、なかなか同種を見つけることができないため、繁殖の機会を失わないようにするためと考えられています。
対してチョークバスはそこまで深いところにいるわけでもなく、群れで暮らしているので、ミズウオのような理由ではないことがわかります。
そのため、チョークバスの場合は産卵する役割を入れ替えることで、片方だけに負担がかかり続けてしまわないようにして、長く繁殖活動ができるようにしているのではないかと考えられているそうです。
今回は『同時的雌雄同体』という珍しい特徴をもつチョークバスの紹介でした。ちなみに、チョークバスのカップルはとても仲がいいそうで、同じパートナーと長期間にわたって寄り添っていることが確認されているそうです。もしかしたら、浮気防止のような役割もあるのかもしれませんね。
不思議な特徴をもつチョークバスのフ解説をフルバージョンでご覧になりたい方はぜひニコニコ動画でご視聴ください!
▼動画はこちらから視聴できます▼
『ひとくち動物図鑑#57 チョークバス~らんま1/2が再アニメ化なので~ [VOICEROID解説] [VOICEROID解説]』
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