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「ビットコインが値上がりしているのではなく、国家が発行する通貨の価値が下落している」――『ビットコインバブル』に小飼弾が言及

 仮想通貨ビットコインの価格が11月26日に1BTCあたり100万円を突破しました。1月には11万円前後だったビットコインの価格は、1年弱で約10倍に高騰しました。これはバブルであるという指摘もある一方、値上がり期待から投機マネーの流入が続いている状況です。

 これを受けて『ニコ論壇時評』では、VALUリードエンジニアでありプログラマーの小飼弾氏と、山路達也氏がビットコインの現状について解説を行い、小飼氏は「むしろビットコインが値上がりしているのではなく、ビットコインに対して日本円やUSドルや人民元が値下がりしている」とコメントしました。

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ビットコインで物を買ったときのお釣りは?

左から小飼弾氏、山路達也氏。

山路:
 ビットコインで雑誌を買うと、おつりは現金かなにかでしょうか?

小飼:
 でも実際のところ、ビットコインというのは、必ずおつりの出る仕組みなんですけどね、細かいことを言うと。

山路:
 1Satoshiとかそういうレベルですよね。

小飼:
 例えば1BTC【※】持っている人が、0.01BTCを払いたいという場合は、1BTC払って、自分におつりを返すんですね。その辺のところというのは、ビットコインがどうやって送金しているのかというのが……。

※BTC
ビットコインの通貨単位。ビットコインの最小単位は0.00000001BTCで、これは考案者の名前より特別に1satoshiと呼ばれる。

山路:
 ビットコインの手数料の仕組み、みたいな話ですよね。

小飼:
 それは置いておいても、よく考えたら、ネットにおいて匿名で決済するというのが、本来の仮想通貨ですからね。

山路:
 もうビットコイン安定しないから、あんまりなあとコメントが出ていますね。

小飼:
 あんまりというのか、今しれっと100万BTCと言いましたけど、これって1Satoshiが1銭になったんですよね。

山路:
 1Satoshiというのは、たしか。

小飼:
 1億分の1。

山路:
 1億分の1ビットコイン。しかし、日本円でその1BTCが100万円を超えて、その更に分裂するたびに今、ガンガン値段が上がっていっているじゃないですか。

1BTC=100万円超え、これはバブルなのか?

山路:
 視聴者からの質問でも、ビットコインのハードフォークによる分裂でビットコインキャッシュが台頭してきていますが、今後どのような情勢になると考えていますかという質問が。

小飼:
 結局のところマイナー次第で、ビットコインもBTCとBCH【※1】が飛び抜けて上がっていて、他は今のところ、鳴かず飛ばずなんですよね。なんで鳴かず飛ばずかと言ったら、だれも掘ってくれないから【※2】

※1BCH
ビットコインキャッシュの通貨単位。ビットコインよりも決済スピードやセキュリティに対する強化が行われている。

※2掘ってくれない
採掘。一定期間ごとに、ビットコインの取引記録を取引台帳に追記する行為を「マイニング(採掘)」という。追記の処理を行った有志には見返りとしてビットコインが支払われる。

山路: 
 みんなが価値があると思ってくれなさそうだから、みんなが掘らないということですか。

小飼: 
 そうなんですよね。

山路:
 それは掘られやすい通貨の条件みたいなのはあるんですか。

小飼:
 というのはやっぱり使われやすいこと、買われることも含めてね。

山路:
 ではもうニワトリが先か、卵が先かみたいな。人気があるから人気があるということになっている。

小飼:
 そういうことです。

山路:
 ビットコインがらみでちょっと疑問なのが、そもそも最初のビットコインの考え方では、そういうマイニングというのをすることによって、少しずつ緩やかなインフレになりますよね?

小飼:
 とっても緩やかなインフレです。

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