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「憲法改正を望むのは自民党として当然」――菅官房長官が自民党幹部との対談で胸中を明かす

故・梶山静六議員から学んだ心

山本:
 最長の官房長官として記録を更新しています。いろいろな人が官房長官をやられている中、菅官房長官が目指している政治の姿、ロールモデルって何でしょうか。

菅:
 私は梶山清六さんですね。私が仕えた小此木彦三郎先生と梶山先生はまさに、毎日昼飯を一緒に食べるくらいの無二の親友でした。私はその環境で育てていただきました。

菅:
 梶山先生はなかなかの人でした。私が当選して挨拶に行くと、「お前は大変なときに国会議員になったな」といきなり言われたんです。

 「なぜですか」と言ったら、「これから人口が減少する。これだけでデフレ状況になっていく。与党というのは、国が伸びていくときは与党にいて良かったなと言われる。でもお前はそうでないときに議席を得た。どんなに国民に厳しいことであっても、それを国民に説明して理解してもらうのが与党だ」「国民の食い扶持を作るのがお前の仕事だ」と言われました。

 「将来の食い扶持を作る」というのが、梶山さんなりの一流の表現でしたね。なかなかその心は大した人でした。あともう一つ、私が印象に残っているのがバブルが崩壊した金融危機のときだったのですが、日本に銀行がありすぎるから、そのうち二つか三つしかなくなるぞと言われていました。

山本:
 梶山先生は不良債権問題にかなり積極的に発言されていらっしゃいましたよね。

菅:
 そのときに住専問題【※】がありましたよね。「不良債権はこれ以上ないのか?」と聞いたら、「これ以上はない」と言われたあとに100兆円近くが出てきてかなり怒ってましたね(笑)。

※住専問題
住宅専門貸付会社が巨額の不良債権を作った際、政府は6850億円の公的資金を使って処理した。

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