「憲法改正を望むのは自民党として当然」――菅官房長官が自民党幹部との対談で胸中を明かす
安倍晋三首相を支え、長期政権の立役者でもある菅義偉官房長官が、山本一太議員が司会を務める『山本一太の直滑降ストリーム』にゲスト出演し、山本議員と対談を行いました。
対談の中では、北朝鮮の核実験を受けて日米首脳の電話会談に同席をした際の話題や、自民党の憲法改正に対する考え、師と仰いだ梶山静六・元衆議院議員との秘話も明かされました。
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同席した電話会談で感じた米国首脳間の信頼関係
山本:
年内のどこかで解散総選挙があると思います(本放送は9月25日放送)。たとえば解散したときに自民党はどういった公約で戦うべきでしょうか。やはり北朝鮮問題でしょうか。
菅:
まだ解散を決めてないのですが、北朝鮮問題はこれだけ厳しい問題になってきていて、戦後最大の危機だと思っている。国民の安心安全を確保するのは政府の最大の責務だと思っています。緊張感の中でしっかりと対応していこうと思っています。政権というのは、常に改革意欲をもっていかないといけないと思います。
山本:
「戦後最大の危機」という北朝鮮の驚異から国民守れるのは安倍総理しかいないと菅官房長官にも言ってほしいと思うのですが、いかがでしょうか。
菅:
はい、実際に私もそうだと思います。日米同盟の抑止力の維持と、日米韓が連携しながら、中国ロシアに働きかける。先日の国連決議では全世界が圧力をかけることによって北朝鮮の国政を変えるという極めて厳しい決議でした。これを一つひとつ実現していく、ここが大事だと思います。
山本:
なるほど。北朝鮮の核実験のあとに安倍総理が二日半のあいだにトランプ大統領と三回電話会談をして、プーチン大統領にも電話をして、韓国のムン・ジェイン大統領にも電話をした。こんなことができた総理って、今までいないと思います。
菅:
一日のうちにアメリカの大統領と二回も電話したことって今までなかったと思いますよ。
山本:
その電話会談に菅長官も同席していたと伺いました。そのときの雰囲気はどんな感じなんですか。
菅:
私はアメリカ大統領との電話会談は極めて重要だと思っていますので、必ず出席するようにしています。首脳同士に非常に信頼関係がありますね。
山本:
菅官房長官から見て、トランプ大統領はどのような感じですか。
菅:
まぁ、あのような方ですよ(笑)。
山本:
(笑)
菅:
はっきりと仰る方ですね。ですが安倍総理もはっきりと言いますよ。拉致問題の話は度々トランプ大統領との電話会談で直接仰っております。
山本:
アメリカの大統領が国連総会で横田めぐみさんのことを言及してくれたのは、安倍総理のおかげですよね。
菅:
電話会談の際には常にそのことを言っていたんですよ。ですから国連総会でのトランプ大統領の発言は、私は涙がでるほど嬉しかったですね。
憲法改正を望むのは自民党として当然
山本:
法案で限定的な集団的自衛権を容認したわけですが、憲法改正についてはどんなお考えですか。
菅:
自民党というのが「憲法改正は当然だ」として結党された政党ですから、衆参で三分の二以上を望むというのは、ある意味当然のことだと思います。ただそのハードルは極めて高いのが事実です。自民党の参議院議員が過半数になったのは実に27年ぶりですから。そんな簡単なものではないですよね。衆参、国会にある憲法審査会の中で議論をしていかなければいけない。
菅:
野党のみなさんも、今のままで良いと思わない人もたくさんいます。そこで冷静な環境で議論していけたらと思います。