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ボカロP”Riez”が手掛ける注目作!小春六花の落ち着いた歌声が絶妙な夏歌『まるで花火のように。』

 2021年にボカロPとしての活動をはじめ、活動開始直後からボカコレルーキーランキングに連続でランクインするなど、デビュー以来高い注目度を維持し続けているRiez。本稿では、そんなRiezが昨年の夏に投稿した「まるで花火のように。」を紹介する。

文/村上麗奈


 きらりとした鍵盤の音色とバンドサウンドが楽曲の情緒に拍車をかける「まるで花火のように。」。〈夜においてかれた僕は 散らばった夏の欠片 探し続けた〉〈夜はもう終わりと、告げる雨が降る〉〈瞬いたら過ぎてた そんな毎日〉。一瞬で過ぎ行く夏の夜の儚さと、行き場のない感情を昇華できぬまま日々を過ごす主人公の心情が度々リンクする歌詞は、もどかしさもありながらもどこか爽やかな印象だ。分かりやすい救いや希望が描かれるでもなく、〈まるで花火だね 僕らも。〉〈花火のようになれたら。〉と締めくくられるそれぞれのサビ。刹那的な花火で例えられる〈僕ら〉や〈僕〉の心情がどこかもの悲しくも、色鮮やかな比喩によって前向きなニュアンスも感じられる。

 楽曲を歌うのはSynthesizer Vの小春六花。明瞭な発音と柔らかい歌声は合成音声の枠を越えたナチュラルさを持つ。彼女の落ち着いた歌声が、夏の夜の心情をより鮮明に浮かび上がらせる1曲だ。


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