ウィスパーボイスのような儚い歌声がダークなボカうた! 重いベース音が暗く怪しい雰囲気を演出『ミザリーサーカス』
今回紹介するのはZIIEK「ミザリーサーカス」。
取材・文/村上麗奈
楽曲の土台を構築するのは、ダンスミュージックを彷彿とさせるシンプルなビート。リリースの長めな重い印象のベースの音色と併せて、どこか怪しげな雰囲気を醸し出している。
そんなトラックに歌声を乗せるのは初音ミク。ウィスパーボイスのような儚い歌声だ。映像のイラストは赤い髪の少女が中心となっているが、明度の暗い映像と甘く不敵な笑みを浮かべる少女の映像とともに、ミクの歌声がどこか寂し気な、そして妖しげな雰囲気を纏っている。
短調のメロディに乗せてリズミカルな3連符とともに歌われる「ねぇ独りにしないで 抱きしめて ここが僕の居場所だから」といった歌詞も含め全体に漂うゴシックロリータ系の印象が、楽曲の空気を統一しているように思える。ZIIEK本人が映像制作も担当している故の統一感でもあるのだろう。
ZIIEKは、『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』やホロライブ、J-POPアーティストなど、各方面で映像制作を担当する映像クリエイターでもある。そんなZIIEKが手がける「ミザリーサーカス」は、音色や歌声と映像が一体となって世界観を織り成す楽曲となっている。
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