琴葉茜・葵姉妹と初音ミクが歌う聴く者を癒す曲。パステル調の柔らかなMVが印象的な『散歩中急に歩みをやめた犬のうた』
今回紹介するのは、馬車馬カエデによる「散歩中急に歩みをやめた犬のうた」だ。
取材・文/村上麗奈
ボーカロイドだけでなく、UTAUやSynthesizerV、CeVIO AIなど様々な音声合成ソフトが登場している昨今。ボーカロイド同士に限らず、複数の音声合成ソフトを使うことによるデュエット楽曲の数が各段に増えている。
そのうちのひとつ、馬車馬カエデが手がけた「散歩中急に歩みをやめた犬のうた」は、琴葉茜・葵姉妹と初音ミクが歌う楽曲だ。歌詞は、犬になった初音ミクが日々に忙殺される琴葉姉妹をどうにかして元気づけたいといった内容。サビに差し掛かると〈そうだ 寝ちゃえ~〉〈タスクがタスクを生むけど明日のわたしに全部任せちゃえ~〉と初音ミクが歌う。その緩いスタンスの歌詞や琴葉姉妹による合いの手のようなコーラス、パステル調の色合いで描かれた柔らかなMV含め、聴く者を癒すような楽曲となっている。
1サビこそ、寝ようと提案する初音ミクに対して〈寝るなー!〉〈起きてー!〉とコーラスしていた琴葉姉妹だが、楽曲が展開するにつれて〈寝てもいいの?〉〈寝ちゃえ~〉と展開し、ラスサビでは寝てしまったのか琴葉姉妹のコーラスが入らなくなる。忙殺されていた琴葉姉妹が〈「しなきゃ」の日々におやすみなさいだ〉と、休息を優先する展開はリスナーにも休息を提案するようで心が温かくなる1曲だ。
とはいえ楽曲は、癒される展開が続くだけではない。1サビ後のDメロにはクールなギターソロが挟まれ、可愛らしくもリズミカルなボーカルパートが入ることでそれまでのほんわかとした雰囲気が引き締まる。3分弱というコンパクトさでありながら、そういったメリハリのある展開も魅力の楽曲である。
日々の疲れを癒してくれる「散歩中急に歩みをやめた犬のうた」、是非聴いてみてほしい。
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