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自宅のボットン便所に親友の死体が……平成元年の福島で起きた謎だらけの未解決事件「教員宅便槽内怪死事件」を解説

 今回紹介する、ぶらっくとらべらーさんが投稿した『【ゆっくり解説】自宅のトイレを覗くと、中に親友の死体を発見…30年以上未解決の事件【福島女性教員宅便槽内怪死事件】』では、音声読み上げソフトを使用して、謎が多すぎる未解決事件である「福島女性教員宅便槽内怪死事件」を解説していきます。

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どうやって便槽内に侵入した?

魔理沙:
 霊夢はボットン便所の奥から成人男性の遺体が発見された事件を知ってるか?事故として処理されたんだが、数多くの疑問点が未解決のまま残っていることから、実は殺人事件なのではないかと噂されている事件なんだ。ということで、今回は「福島県教員宅便槽(べんそう)内怪死事件」について解説する。

 まずは事件の概要だ。この事件は1989年、平成元年2月28日に福島県田村郡都路村で起こった。小学校の教員住宅で発生した、平成に入って初の未解決事件となっている。

霊夢:
 先生たちが住んでるとこで起きたの?

魔理沙:
 そのとおりだ。事件当日の午後6時頃、そこに住んでいた23歳の 女性教員のHさんは用を足そうとトイレに向かった。そこで何気なくくみ取り式の便器の中を見たところ、人の頭とその上に靴が片方乗っているのが見えたんだ。かなり驚いただろうな。Hさんは慌てて外にあるトイレの汲み取り口に向かったんだが、なぜかくみ取り口の蓋があいており、そこから人の足が見えたんだ。

 当初便槽内、つまり汚物が溜まっているスペースにいる人物はのぞきであるとHさんは考え、すぐに同じ教員住宅に住む同僚の教員に助けを求めた。そして同僚が警察に通報したんだ。まず近くの駐在所から警察官が駆けつけ、その後到着した都路村の消防団員、管轄の三春署の警察官らによって便槽内にいるのが男性であることを確認したんだ。

 しかしそこで問題が発生した。警察官らが便槽内から男性を引っ張り出そうとしたんだが、あまりにも便槽が狭かったんだ。

霊夢:
 引っ張り出せないくらい狭かったってこと?

魔理沙:
 そのようなんだ。便槽の筒の直径は36センチ。成人男性の肩幅は約45センチ程度と言われており、このことからもかなりの狭さだとわかる。

霊夢:
 肩幅より10センチくらい狭いね。そんなところに入れるものなの?

魔理沙:
 不思議に思うよな? 実は男性が便槽にどうやって入ったのかは未だにわかっていないんだ。そしてそこが事件の最大の謎とも言われているんだ。警察官らは数人がかりで便槽内から男性を引っ張り出そうとした。しかし人の手では無理だと判断し、警察官は土木会社に依頼し、重機を使って便槽の周囲を掘り起こすことにした。

 そして掘り起こした便槽を破壊することで、なんとか男性を出すことができたんだが、男性は既に遺体となっていたんだ。

霊夢:
 発見された時には死亡していたんだね。

魔理沙:
 そして発見された男性の遺体には不可解な点があったんだ。当時は真冬にもかかわらず、男性は上半身裸で発見されていたんだ。当時遺体発見現場周辺の気温は約5度。それにもかかわらず、着ていた上着を胸に抱えて腕を折り、顔をやや左に傾けた形で固まっていた。

霊夢:
 真冬なのに上半身裸っていうのは確かに不可解だね。

魔理沙:
 そして汚れていた遺体には、その場でホースによる水洗いが行われ、さらに運ばれた消防団の詰所でもう一度洗われた。

霊夢:
 便槽内で見つかったってことは、汚物にまみれていただろうからね。

魔理沙:
 その後に医師による検死が行われ、死因は「凍え兼胸部循環障害」と診断されたんだ。狭い場所で胸部を強く圧迫されたことにより、血液の流れが阻害され、呼吸困難となったとのことだ。そこに寒さが加わったことで凍死したという診断のようだ。また遺体には肘や膝にかすり傷はあるものの、目立った外傷はなく争った形跡もなかった

霊夢:
 ということはやっぱり自分から便槽に入ったってことなのかな?

魔理沙:
 警察もこれらの状況から、男性がのぞき目的で便槽内に侵入したものの、あまりの狭さに出ることができなくなり、凍死したと判断したんだ。

霊夢:
 確かにそう思えなくもない状況かもしれないわ。

魔理沙:
 そして死後硬直の状況から、死亡推定時刻は遺体発見の2日前、2月26日頃に亡くなったと発表した。これが事件の概要だ。

霊夢:
 でも男性がどうやって便槽に入ったのかわかってないんだよね?

魔理沙:
 ああ。にもかかわらず、警察は捜査を打ち切ってしまった。この男性がのぞきではなく、何者かに殺害された疑惑が出たんだ。遺体で発見されたのは同じ村に住む26歳の男性Sさん。亡くなったSさん事件発生の4日前の2月24日、「父親にちょっと行ってくるから」と声をかけて出かけていたそうだ。そしてこれがSさんの最後の目撃情報だったそうだ。

 Sさんの父親はSさんがどこへ行くかは聞いておらず、そのまま見送ったそうだ。その時の状況に不審な点や変わった様子はなかったようだな。さらにその前日、つまり事件の5日前に職場の先輩の送迎会に出席したこともわかっており、Sさんの所属する青年会の会長と会員が、Sさんが帰宅するところを目撃しているんだ。

霊夢:
 遺体として発見される前に目撃された時には、変わった様子はなさそうだね。

魔理沙:
 しかしSさんの父親がSさんを最後に目撃してから2日間の空白があり、遺体として発見されるまでの間の足取りはわかっていないんだ。次に警察の調査についてだ。この事件は当時マスコミでも話題となったようなんだが、様々な疑問点が残るにもかかわらず、前述したように警察は事故死として捜査を終了してしまったんだ。

 遺体が発見された現場は証拠写真も残されておらず、実際にどういう状態だったかは定かではないようなんだ。そのため、本当は便槽内にSさんはいなかったのではないかとも噂されているんだ。

霊夢:
 何が真実なのかわからなくなってきたわ。

魔理沙:
 また警察は初動調査の段階にてミスを犯したと言われているんだ。遺体を2回にわたり洗っている点だ。現場の環境をできるだけ保存した上で調査を行い、真相を解明することが必要になるわけだが、この現場ではそれがおろそかになっていたと言わざるを得ないようだ。

 そして警察の調査に疑問を感じた都路村の人々は、事故死と結論づけた警察に再捜査を求めて署名活動を行ったんだが、依頼は却下されてしまったんだ。この対応にも疑問が残るよな。そのため、警察が公表したくないなんらかの情報を持っているのではないか、という噂も出てしまったんだ。

霊夢:
 なんだかドラマみたいな展開になってきたわね。

魔理沙:
 また遺体発見現場に暮らしていた女性教員のHさんとも面識があったんだ。彼女がいたずら電話に悩まされていた時には、婚約者の男性とSさんが協力して対応したようだ。

霊夢:
 ということは、SさんとHさんは仲が良かったのかな?

魔理沙:
 親しい友人だったという情報もある。そんなHさんだが、事件発生の4日前の2月24日から27日の間、休暇を取り、実家に帰省していたんだ。親しい仲だったSさんは、Hさんが休暇で不在にしていたことを知っていたと考えられるため、やはりのぞき目的ではなかったとも言われている。

霊夢:
 誰もいない部屋にのぞきで入ったとは考えにくいもんね。

魔理沙:
 また便槽内にいたSさんの頭の上に、片方の靴が乗っていたことも謎のひとつなんだ。もう一方の靴は、Hさんが住んでいた教員住宅から少し離れた土手で発見されたんだ。しかしなぜその場所で発見されたのかもわかっていないようだ。

 警察の捜査が事故死として打ち切られてしまったため、謎ばかりが残っているが、「これが真相なのではないか」という様々な説が考えられているんだ。まずは警察の隠蔽説だ。村の人たちが多数の署名を行ったにも関わらず、警察は再捜査を却下した。

霊夢:
 警察が何かを隠しているんじゃないかって話だね。

魔理沙:
 もし本当に情報を隠しているとすれば、その理由は何なのか。もしかしたら警察に圧力がかけられて、事件の真相を解明することが阻まれたのかもしれない。

霊夢:
 警察に関係する権力者がかかわっているかもってこと?

魔理沙:
 あくまで噂だ。次に選挙をめぐるトラブル説

霊夢:
 Sさんは村長選挙の応援演説に参加してたって話だったね。

魔理沙:
 そうだ。この選挙では賄賂のやり取りによって、票の獲得が行われていたと言われている。都会とは違い、村の投票率はかなり高かったようで、人口も少ないことから一票の差が かなり大きかったようだ。Sさんは正義感が強かったことから、警察へ通報しようとしたなどと噂されているんだ。

霊夢:
 つまり村長選挙の裏事情を知ってしまったSさんは、権力者の恨みを買ってしまったってこと?

魔理沙:
 もしかするとな。その結果殺害されてしまったのではないかという説だ。他にも女性教員Hさんへのいたずら電話が関係しているのではという説もある。

霊夢:
 なかなかいろんな説があるんだね。闇が深いよ……。

魔理沙:
 Hさんの婚約者の男性とSさんがいたずら電話に対応していた話はしたな。実はSさんはいたずら電話の犯人を突き止めており、職場の送別会に参加した翌日の2月24日には、人と会う約束をしていたとも言われているんだ。

霊夢:
 確か事件の4日前、2月24日にSさんの父親に声をかけて出かけたのが最後の目撃情報だったよね。

魔理沙:
 そうだ。そしてその日会う予定の人物とはいたずら電話の犯人であり、犯人とのいざこざの末、殺害されてしまったのではないかという説だな。そして現在、Hさんが勤めていた小学校は新しくなり、敷地内にあった教員住宅もなくなってしまったようだ。

霊夢:
 もう30年以上も経つものね。

魔理沙:
 真相が不明のまま時間だけが過ぎてしまっている状況だな。だがもし警察の見解が間違っており、他殺であった場合、便槽内に遺体を放棄された理由は、Sさんの周囲からの信頼や名誉を失わせる目的があったのではないかとも言われている。もし本当にそうだとしたら、Sさんの無念さは計り知れないな。

 真相は不明のまま迷宮入りとなってしまった事件でした。ノーカットの解説は、ぜひ動画を視聴してみてください。


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【ゆっくり解説】自宅のトイレを覗くと、中に親友の死体を発見…30年以上未解決の事件【福島女性教員宅便槽内怪死事件】

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