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70年代の日本を震撼させた「青酸コーラ無差別殺人事件」。缶のフタが“プルトップ”に切り替わるきっかけとなった未解決事件を解説

 今回紹介する、ゆっくりするところさんが投稿した『【ゆっくり解説】パラコート以前にも発生していた?電話ボックスに残された怪しいコーラを飲んでしまった人々…しかしその中身は『青酸入りコーラ』』という動画では、音声読み上げソフトを使用して、1977年1月4日から2月半ばまで、東京・大阪で起こった青酸コーラ無差別殺人事件について解説していきます。

投稿者メッセージ(動画説明文より)

今回はリクエストがありました『青酸入りコーラ』の紹介です。
これは、パラコート入り飲料以前に発生していた、連続事件です。
この影響で、一度開封したら二度と元に戻せない「プルトップ」方式の缶飲料を販売する自販機が主流となっていきました。


電話ボックス等に置かれた「青酸入り」のコーラ

魔理沙:
 今回紹介するのは「青酸入りビンコーラ事件」だ。これは以前紹介した「パラコート入り飲料事件」に似ているが、それよりも前の話だ。1977年1月3日、お正月に最初の被害が出た。場所は東京都内。午後11時半頃。

 東海道新幹線の列車食堂でアルバイトをしていた男子高校生は、バイトを終えて帰る途中、品川駅の近くにあった「品川スポーツランド」の正面に設置されていた電話ボックスの前を通りかかった。彼が電話ボックスの中をなんとなく見てみると、公衆電話の上に未開封と思われるビンのコーラが置かれているのを見つけた。

 彼はこのコーラを「誰かが忘れていったんだろう」と思い、宿舎に持ち帰った。彼はその翌日の午前1時頃、このコーラを飲んだ。しかし明らかに普通のコーラとは違う異様な味がした。そのため彼はすぐにコーラを吐き出し、水で口をすすいだ。だが彼はこの直後に気を失ってしまう。

霊夢:
 そんなに急に意識不明?

魔理沙:
 宿舎ですぐに救急に通報され、病院に運ばれた。ただちに胃洗浄などが行われたが、高校生はまもなく命を落とした。彼がすぐ気を失い、帰らぬ人となってしまったのも無理はなかった。あのコーラに入っていたのは、猛毒のシアン化水素、「青酸」だった。

霊夢:
 青酸って、あの青酸カリとかの……。

魔理沙:
 警察にも通報され、その後の調査で彼は青酸中毒になっていたことが分かったんだ。青酸というのは非常に有名な猛毒で、摂取したり触れるだけでも中毒症状が起こる。症状は数分以内に急速に現れるため、迅速な対応をしなければまず助からない。

 軽度の場合は吐き気、めまい、頭痛、動悸、呼吸が荒くなる程度だが、重度の場合は呼吸困難、痙攣、意識不明などを起こして亡くなるケースが多い。仮に助かったとしても、後遺症などが残ることもある恐ろしいものだ。この高校生は途中で吐き出したとはいえ、青酸入りコーラを直接飲んでしまっていたので、間もなく亡くなっていたんだろう。

 警察はこのことを受け、調査を開始した。しかしこの翌日に再び事件は起きてしまう。1月4日、午前8時15分頃、高校生がコーラを拾った電話ボックスから約600メートルほど離れた場所で、46歳の男性が倒れているのが発見された。彼の近くには飲みかけの瓶入りコーラが落ちていた。

 男性はすぐに病院に運ばれたが、やはり青酸中毒で命を落とした。そしてこのビンからも青酸反応が検出された。高校生と同様、この男性もあの電話ボックスに置かれていたコーラを飲んで亡くなっていたんだ。警察はこのことから、同一犯によるものだと考え、ビンが置かれていた電話ボックスの周囲を重点的に捜査した。

 同日の午後0時すぎ、電話ボックスから少し離れた品川区にある商店に設置されていた電話の横に、例の青酸入りコーラのビンを発見した。ここに置かれたビンは、この商店の息子が家を出る際に発見していたものだった。彼は用事があったため「コーラがあるけど、帰ってから飲もう」と考え、ビンには触れずにそのまま家を出ていた。

 彼がこのビンが青酸入りコーラだと知ったのは、用事を終えて帰宅したとき、警察官が注意しに自宅に来訪していたためだった。犯行現場が例の電話ボックスからそれほど遠くなく、手口が全く同じだったこともあり、この周辺に住む同一犯のものだと思われたが、物的証拠に乏しく犯人の確定は難しかった。

 犯人が捕まらないまま、約一ヶ月が経過したころ、大阪府藤井寺市で第三の事件が起きた。

霊夢:
 今度は大阪で? 急に随分離れた場所になったわね。

魔理沙:
 この市に住む会社員の男性は、出勤する途中でタバコを買うため、酒屋に立ち寄った。その時、男性は酒屋に設置されていた公衆電話の横に、例のビンが置かれているのを見つけた。彼はラッキーと思い、そのビンの中身を飲もうとした。東京での青酸ビン事件のことは、ニュースとして知っていたので、その時一緒にいた同僚は「やめとけよ」と静止していた。

 しかし彼は「大丈夫」と言い、中身を飲んでしまった。その直後、男性は突然意識を失って倒れた。救急に通報され、すぐに病院に運ばれた。そしてあのビンからはやはり青酸反応が検出される。だが奇跡的に男性は一命を取り留め、意識を取り戻した。治療を受けたあと、無事に退院することができた。

 彼は退院した後、家族に「東京で起きた事件を知ってたのに、こんな事になっては恥ずかしくて世間に顔向けできない」と話していた。そして彼は退院した翌日に、自宅でガス栓を開けたまま自ら命を絶ってしまった。遺書はなかったが、家族に話していた内容から推測するに、世間体などを気にしてのものだと推測された。

 この痛ましい事件はまだ終わらなかった。大阪での出来事の翌日、2月14日。東京駅の八重洲口地下街。会社員の男性がこの地下街の階段を歩いていたところ、チョコレートの箱が大量に入った紙袋が置かれているのを見つけた。

 しかし男性は一連の事件のことをよく知っていたので、このチョコレートの箱を怪しんだ。彼はこれを事件に関係あるものだと判断し、警察に届けることにした。しかし警察に届けられたこのチョコレートは、遺失物扱いとされた。

 落とし主が現れなかったため、一定期間保管されたあと、製造者に返却された。このチョコを受け取った製造会社は、これを調査することになった。この袋には、チョコレートの箱が40箱も入っており、その全ての箱には製造番号が書かれている部分が取り除かれていることが分かった。

 さらにこのチョコの箱には、カタカナのゴム印で「オコレル ミニクイ ニホンジンニ テンチュウヲ クタス」と記されていた。

霊夢:
 なんかビンの件とちょっと違う感じがするわね。

魔理沙:
 メーカーはこのことを不審に思い、研究所に調査を依頼。その結果、チョコレートからはやはり青酸化合物が検出された。バレンタインデーだったし、そのタイミングを狙って毒物を入れたんだろう。

 メーカーも一連の事件のことを知っていたので、このチョコは警察に届けられることになった。しかし一連の事件との関連性は不明。他の手がかりも見つからず、犯人逮捕には至らないままになっていた。その一方、同日の東京神田駅でも、似たような事が起こっていた。

霊夢:
 同じ日に別の場所でも何かあったの?

魔理沙:
 神田駅のトイレに立ち寄った男性は、このトイレの中に置かれていたチョコレートを拾っていた。

霊夢:
 トイレに置いてあったチョコとかよく持って帰るわね。

魔理沙:
 誰かが女の子にもらったチョコを忘れていったものだと思ったのかもな。例の事件が日本中でニュースになっていたが、彼はこのチョコを拾い、電車に乗っている時にこのチョコを食べてしまった。病院での診断は、食中毒とされ、命に関わるほどのことはなかったという。

霊夢:
 これも一連の事件とはちょっと違う感じね。

魔理沙:
 食中毒と診断され、翌日には意識も回復して退院していたので、警察に届けるということもされなかった。だが翌年になってからこの話が青酸コーラの調査にあたっていた捜査員の耳に届き、本人から提供されたチョコを分析したところ、このチョコからは微量の青酸ナトリウムが検出された。

霊夢:
 微量だったから助かったのね。

魔理沙:
 これは同日に発見されていた八重洲口のものと同様の手口で青酸ナトリウムが混入されており、青酸コーラとの関連性は不明だったが、この2件は同一犯のものだと推測された。この2件のチョコレート事件を受け、警察は改めて調査を開始した。

 その調査で14日以降にも同様のチョコが入った袋が、東京駅でも見かけられていたという証言が複数見つかった。これら数件のチョコ事件と青酸コーラの犯人は同一人物の可能性が高いとされたが、結局現在もその真相は判明していない。

 事件は迷宮入りとなってしまったが、ビンのコーラが犯行に利用されてしまったことを受け、メーカーは対応を協議した。その結果、ビンの自動販売機数を減らし、一度開封したら二度と元に戻せない「プルトップ」方式の缶飲料を販売する自販機が主流となっていったんだ。

 それに販売が続けられたビンの飲料についても、開封、未開封の見分けがつきにくい王冠の栓から、開封するとリング状の部分が落ちる回転式の蓋に改良がなされた。

霊夢:
 それであの蓋の輪っかができたのね。

魔理沙:
 この事件を受け、全国で「その場で購入したもの以外の飲食物は、決して拾い食いしないように」と注意喚起が行われていたものの、後の1985年「パラコート事件」という自動販売機を利用した連続事件が起きてしまう。これらの事件のあと、同様の事件は発生していない。

 現在は容器の改良、国民の意識、防犯対策などが当時と違うが、万が一自分が購入したもの以外の飲食物を発見しても、決して触らないようにしないといけないな。


 現在でも未解決の猟奇的な無差別殺人事件は、70年代の日本を震撼させた惨事となりました。解説をノーカットで楽しみたい方はぜひ動画を視聴してみてください。

▼動画はこちらから視聴できます▼

【ゆっくり解説】パラコート以前にも発生していた?電話ボックスに残された怪しいコーラを飲んでしまった人々…しかしその中身は『青酸入りコーラ』

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