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ハリウッドの『機動戦士ガンダム』実写化を受けオタク評論家がコメント「悪夢の再来になるんじゃないかと…」

「日本の原作をハリウッド映画化する」という意味

岡田:
 なぜ、ハリウッド映画にするに当たって、元のストーリー構成をこんなふうに改変するのかというと、まず、「いろんな人種が出せる」から。そして、「戦争と個人と家族というテーマに出来る」上に、「家族の再生というテーマを話の中に入れ込める」。なにより「敵役を問答無用に悪いヤツに出来るから、ラストでスカッと勝利できる」のです。

 100億以上掛けて作る映画には、こういった“やらなきゃいけないお約束”というのがいくつかあるんです。それを守った上で『ガンダム』を作るとなると、こんな感じになるんじゃないかと思います。

 ハリウッドのこのクラスの映画になると、家族問題と、男女問題と、人種問題というのを必ず入れるんです。それに対して「なぜ戦争をするのか?」みたいな政治的な問題というのは絶対に入れないんですね。

 なので、こういう構成だったら、ファーストガンダムのハリウッド映画化も出来るんじゃないかと思うんですけども。

ハリウッド版ガンダムこそが今後の“正統なガンダム作品”になる

 では、なぜ、この時期に『ガンダム』をハリウッドで作るのか? 今、僕が妄想しているような内容ではないにしても、レジェンダリー版ガンダムって、実はわりといけると思ってるんですよ。なぜかというと、『ガンダム THE ORIGIN』が終了したからです。

 来年はガンダム50周年なので、僕、てっきり、50周年企画として『ガンダム THE ORIGIN』をTVシリーズで展開すると思ってたんですよ。ところが、「ORIGINはここまでです」ということで、それをやめてしまった。

 つまり、これは、あくまでも“日本の中で作っている作品”がメインであって、外国には権利だけを貸し与えてきたところから、「今後はレジェンダリー版ガンダムを“正統のガンダム”にする」という、バンダイ側のある種の宣言でもあるわけですね。

2014年にレジェンダリー・フィルムズによって製作された『GODZILLA ゴジラ』(画像はAmazonより)

 今、ハリウッド版の『GODZILLA ゴジラ』に東宝が“出資”をしてるんですよ。なぜ、これまでハリウッド映画化された日本の作品のほとんどが“実写版ドラゴンボール”みたいになっちゃったのかというと、出資をさせてもらえなかったからなんですね。

 ハリウッドの映画について、よく「出資が集まる、集まらない」とか言うんですけど。実は、ハリウッドの映画への出資というのは、ハリウッド内にある“仲良しグループ”の内部に入り込んで、そこで「私達にも一緒に協力するから、利益を配分してください」という一定の信頼関係を築かないと、させてもらえなかったんですよ。

 以前のエメリッヒ版の『GODZILLA』では、東宝は出資させてもらえなかったので、口が出せなかったんです。しかし、今、言ったように、レジェンダリー版の『GODZILLA ゴジラ』では、出資させてもらえているので、内容についても介入することが出来るようになったんですね。

 東宝は、この『GODZILLA ゴジラ』と『君の名は。』で、出資することができる枠に入れたわけです。

 今回の、レジェンダリー・ピクチャーズがサンディエゴ・コミック・コンベンションで行った“ハリウッド版ガンダム”の制作発表を見る限りは、サンライズと、そのバックにいるバンダイが、かなりお金を出しているような感じがあったんですよね。

 つまり、これは「内容にも口を出せる」という意味でもあります。なので、このハリウッド版ガンダムというのも、個人的には割と行けるんじゃないかと思っています。少なくとも、ドラゴンボールのようなことにはならないと思ってるんですけどね。

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