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どうする少子化!?田原総一朗vs蓮舫・前原・玉木【民進党代表選】

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 民進党代表選挙に立候補している蓮舫氏前原誠司氏玉木雄一郎氏の3名による討論会が田原総一朗氏を司会に招き、9月12日に開催されました。
 ニコニコでは本討論会の生放送を実施。討論が行われたテーマの中から、少子化対策について三候補が討論を行った様子をお届けします。

民進党(当時・民主党)の過去の少子化対策について

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田原:
 日本のいま一番深刻な問題は少子化だと思うんだけど、民主党政権の3年3か月の間で少子化担当大臣が9人変わってるんだよね。全くやる気がなかった。なんでこんなことになるの?

前原:
 2009年の政権交代の選挙の時に、私も含めて何人かの議員は、子ども手当の増額は少子化対策だ、家族向け支出を増やすと、これは現金給付・現物給付も合わせてですが、(家族向け支出と出生率には)正の相関があるので、これを増やすと合計特殊出生率が上がるんだと、そういう話をしていました。ですが、それを全てを貫くような総合的な少子化対策ができていたかというとそうではなかったということです。

田原:
 なぜできなかったの?

前原:
 私は最後の国家戦略担当大臣だったんですけども、少子化対策を日本学術会議と一緒に、とにかく国家の最大の戦略はこれだ、少子化対策を総合的にやっていこうということで、私が国家戦略担当大臣で初めて着手しました。でも、これは政権末期でしたから、(政権が)続いていればまた違う話になったと思うんですけども、そういう意味では、全体として突き抜けるものは無かったということは、私も政調会長をやっていましたので、反省材料ではあります。

玉木氏「少子化対策の財源は国債発行で対応したい」

田原:
 少子化対策は、民主党だけが悪いってわけではなくて、いま自民党も何もやってないんだよね。だから、これをこうしようってことを言えないのかな、玉木さん?

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玉木:
 私は自らの反省も含めて、「こども国債」というのを提案しています。

田原:
 こども国債?

玉木:
 子ども・子育て政策というのは、どの政権もやってきています。私はそれを、過少投資の罠と呼んでますけども、少しをちょこちょこやってもですね、大きく変化させるインパクトを与えないと効果がない、結果として無駄なお金ばかりを詰み上げてしまうことになったのではないかという反省の中で、いま5兆円くらいが子ども子育てに使われていますけども、家庭制作の予算を倍の10兆円にしよう、10兆円にしてGDPで2%くらいですから、OECD諸国の平均くらいになります。

 では、財源どうするかというと、(前原・蓮舫)両候補からいつも批判されるのですが、私はあえて国債を発行したらいいと思っています。

田原:
 国債をさらに?

玉木:
 なぜかというと建設国債ってありますよね。財政法上で唯一認められている借金です。それは、使った橋や道路が多年度に渡って利用されて、後世代もそのメリットを受けるから借金して後世代の方も払ってください、60年償還になりますというルールです。

 私の提案しているこども国債は、その半分の30年償還で発行すると。そうすると、それで子どもが増える、あるいはしっかりとした教育を受けられる。そうして子どもたちが増えて、彼らも30年も経てば一般納税者となりますから、彼ら自身で、彼ら世代として(こども国債を)返していけるということになります。なので、大胆な政策だと思いますが、ここは思い切ってですね、いまの家庭制作・子育て関連予算を倍増する、それをこども国債でやるということを、それを提案しています。

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田原:
 この提案について、蓮舫さんはどうですか。

蓮舫:
 こども国債って聞こえがとても良いんですが、要は借金です。こども国債で賄われる政策は、その賄われた行政サービスを受けた子どもが返す。いま既に1000兆円の借金がありますから、そこに建設国債にこども国債を入れるとします。今の政権は建設国債を(毎年)6兆円発行しています。そこに5兆円のこども国債(を入れるとすると)、建設国債を1兆まで減らして5兆増やして総額6兆で増やさないのか、それとも(国債の)総額を11兆円に増やしてしまうのか。結局返すのは子どもですから。

 良い提案だと思うんです。子どもに着眼をする、建設国債の使途を子どもに広げていく。ただその借金の整合性ですね、ここをどのように捉えるのかなという。

田原:
 玉木さん、どうですか?

玉木:
 これは反論がありまして、私は建設国債6兆円は出し過ぎだと思っています。5兆円くらいに減らすべきだと思うんですが、私はこども国債を5兆円、消費税でいうと2%分くらいを出す代わりに、赤字国債を減らすべきだと思います。

 では、何に充てられている赤字国債を減らすかというと、年金・医療・介護など高齢者の社会保障に充てられているというか、税収および保険料収入が十分に充てられずに赤字国債で埋めている高齢者向けの社会保障の財源はですね、消費税を2%きちんと上げてそれを埋めると。高齢者向けの人生の後半の社会保障で、税収や保険料で賄われていなくて赤字国債を出している部分は、きちんと税財源を当てると。その分、人生前半の社会保障、子育て・教育は返ってくる投資になる、まさに投資なので、そこはむしろ国債発行でもいいんではないかと。

田原:
 そうすると、年寄り向けの年金は下げるってこと?

玉木:
 それは税負担を求めるんです。必要なら。

前原氏「子育て支援の税収確保は可能。国民にしっかり説明するのが大事」

田原:
 前原さんどうですか。今の玉木さんの意見。

前原:
 何回か聞いたんですが、よくわからないんですね。
2つありまして、1つは麻生財務大臣と私が国会で論争したんですけども、麻生さん本当によく分かっておられるのかビックリしたんですけども、これだけ借金があって、日本は金利が低い、円は安全通貨だと胸を張るわけです。それは、日銀が大量に国債を買っていて、無理やりイールドカーブを下げているわけですから、財務大臣よく分かってるのかなと。

 何が言いたいかというと、1000兆円というのは時限爆弾なわけです。金利が上がったら大変なことになりますから。それにさらに、子ども向けの借金と言ったとしても借金は借金ですから、こういう金利政策も含めた借金のマネージメント政策というのは相当慎重にやらないといけない。ということから考えると、私はむしろそれは今まで全ての政治家、与野党ともにですけども、税負担を国民に求める、あるいは、税がどういう形で使われるか(の説明が重要だと思います)。増税といってもですね、子どもに対して使われます、0~5歳までの就学前教育・保育が無料になりますとか、あるいは大学の授業料、私の時は年間授業料21万6000円だったんですが、いまは60万円以上です。私学になると100万円以上ですよね。これはアルバイトをしたってなかなか賄えない状況です。

 ですから、こういったものに対して、しっかりと負担はいただくけども学費とか就学前教育とかに対しては負担がむしろ無くなりますよという中で、しっかりとバランスシートを国民に示して、負担は新たに消費税を8%から10%まで上げますよ、相続税をいただきますよ、租税特別措置を見直しますよ、これで5兆円の財源というのは十分に出てくるわけですよ。こういうようなことで、子どもに対してしっかりやるといったような、私はこれからの将来のためにも、国民に対しては素直であるべきだと思います。

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田原:
 玉木さん、どうですか。今の前原さんの意見。反対してるのか、賛成してるのか分からないけども。

前原:
 3人共通しているのは、日本は家族向け支出が対GDP比で先進国の中で圧倒的に低いです。対GDP比で1.4%くらいしかありません。OECD平均は2.2%くらいですから。そして、これは、多い国ほど出生率が高いというのは証明されているわけです。ですから、ここ(家族向け支出)は増額しなければいけないというのは我々は一致しています。

田原:
 だけど、貧しい国の方が子ども多いんじゃない?アフリカとか

前原:
 いや、スウェーデンとかフランスとかイギリスとか、対GDPで家族向け支出が多いところは出生率が高くなっています。2近くになっています、先進国の中で。

田原:
 だけど、世界で貧しい国の方が子ども多いと思うけど。

前原:
 それは、あまり不適切な発言は止めますけども、中身によると思うんです。フランスとイギリスは少子化対策に力を入れている国なんですけど、アプローチが全然違います。フランスは1人より2人、2人より3人、つまり子どもを多く持てばそれだけ支出を多くしましょうというアプローチをして出生率を上げています。

 イギリスは出生率を上げるアプローチをしていないんです。女性の社会進出のための徹底的な税制優遇をしているんです。そのことによって、出生率が上がっているんです。

田原:
 フランスと日本の一番大きな違いは、フランスは結婚しようが結婚しまいが子どもに対しての手当ては同じ。日本は全く違う。これはフランス並みにするべき?

前原:
 私はどちらかというとイギリスアプローチをすべきだと思っています。

田原:
 なんでフランスは駄目なの?

前原:
 いま申し上げたように、フランスは1人より2人、2人より3人のインセンティブ政策です。フランスの中でも見直すべきだという議論が出始めています。一方、イギリスは出生率を目標にしていないわけです。女性が働きながら結婚・出産・育児というものを両立させるためにはどういう税制でバックアップをしたらいいのか。それは本人だけに対する税制だけではなくて、企業に対する税制もやっているわけです。こういうことの結果として出生率が上がっている。僕はイギリス方式をどちらかというと求めるべきだと思います。

蓮舫氏「消費税増税の財源が行政サービスに回っていないことが問題」

田原:
 蓮舫さん、今の前原さんの意見はいかがでしょうか。

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蓮舫:
 方式は両方いいところを取り入れればいいと思います。国の風土が違いますから。例えば、田原さんがおっしゃったように、フランスは同性婚で生まれた子どもが法律で平等に認められている一方で、日本は婚外子の割合は2%しかありません。税制でいえば寡婦(かふ)控除というのがあって、結婚して離婚あるいは死別されて母子家庭になった方は控除になりますけども、結婚しないで子どもを産んだ方は控除の対象外、ある意味これは女性同士で格差が生まれているので、いま前原さんがおっしゃった英国型・フランス型のいいところを取る。

 ただ、そのときに決定的に日本は財政出動の基盤が無いんです。いま家族向け支出が1.2%、(前原氏が1.4%と言ったのに対して)私は1.2%だと思ったのですが、これは消費税を8%に上げたからです。最大の問題は、消費税が5%から8%になったときに、社会保障の充実で年金と介護と医療と子育て、これに回ったお金がわずか5000億円ということです。それ以外の1.8兆円は借金を返す、借金を増やさないということに使われている。実際の行政サービスが厚くなったときには増税は耐えられるけれども、借金返してる、借金を出さないというのに使われているのは増税に見合った行政サービス(の改善)が実感として無いんですね。

田原:
 借金なんて返さなくて良い?

蓮舫:
 返さなきゃいけないんですけども、このスキームで返すのか、それとも安倍総理が経済成長の好循環と言ってるように税収増となった部分を借金に返すスキームにするのか。

 消費税を上げた部分においては全てを行政サービスにちゃんと増税に見合った、例えば教育が無料になれば、これは増税されても子どもを産む不安がなくなります。それは政治への信頼にも繋がります。その部分に関して、三党合意は反故にされましたから、増税部分のお金の使われ方をもう1回見直すべきだと思います。

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田原:
 玉木さん、蓮舫さんの意見はどうですか。

玉木:
 行革もしなければいけないですし、増税もしなければいけないですけども、私の反省は出てきたお金の分だけやるっていう発想では無くてですね、やるべきことがあったら大胆にやるべきだと思うんです。特に子ども向け支出っていうのは、投資として見合う投資だと思うので、国債発行してでもやったらいい。

 繰り返しになりますけども、高齢者向けの支出は税財源・保険をちゃんと当てる。年金医療・介護の国庫負担、国の出している分は31.5兆円なんですね。消費税を社会保障目的税化してですね、全額あてても17.1兆円ですから、本当に消費税で年金・医療・介護を全部見ようと思ったらあと5%は(消費税率を)最低上げないといけません。私はこういったところから逃げるべきではないと申し上げております。

 そういったところで、高齢者向けのものにはしっかりと税財源をあてていくということを一方でしながら、未来への投資、子ども子育ては国債を発行してでもやったらいいと。私は緊縮財政に陥らないようにですね、経済にも目配りをしながら、次の世代を作っていくという労働生産性を上げたりとか、潜在成長率を上げたりすることにもつながる、賢い財政支出をやるべきだと思っています。

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