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米大統領選当日、市場に放たれるのはトランプ砲orヒラリー砲? 両者の経済政策と市場の動きを徹底分析

 日本時間11月9日に投開票日を迎えるアメリカ大統領選挙。世紀の大決戦にも関わらず、巷で話題となっているのはセクハラ発言やメール問題ばかり。そこでニコ生では、トランプ・ヒラリー両者が掲げる経済政策に特化して、注目すべきポイントを分析。

 司会に飯田泰之氏(明治大学政治経済学部准教授)、解説に、大和証券チーフ為替ストラテジストの今泉光雄氏を迎え、米大統領選の結果が世界経済と日本経済にどのような影響を及ぼすのか分かりやすく解説。勝利の行方によってドル円はどうなるのか? そして大統領選挙当日、マーケットはどのような動きをして、何に注目しておけば相場を乗り切れるのか? 今後の株価、為替に大きく関わる“超巨大イベント=アメリカ大統領選”を経済の視点からお送りいたします!


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投資家としてヒラリー、トランプどちらを望むか?

飯田:
 今日はアメリカ大統領選の結果、経済にどのような影響が及ぶのか!? といった経済の視点に特化して、アメリカ大統領選を考えてみたいと思います。今泉さんは、これまでの大統領選の推移をどうお考えになっていますか?

今泉:
 イギリスの国民投票によってEU離脱が決まったように、政治家にやらせていても何も変わらないじゃないかという面で変化を求めている人が増えているという現状があります。ヒラリーさんが爆発的に人気があれば良かったんでしょうけど、残念ながら不人気投票と言われているくらい人気がない(笑)。激戦州では非常に僅差の勝負を繰り広げており、2000年のゴア対ブッシュの戦いを繰り返すんじゃないかのか? なんて声も聞こえているくらいです。私自身ヒラリーさん予想だったのですが、ここに来てヒラリーさんが取れそうだった州がちょっとトランプさんになりそうな予感していて、相場的にも乱高下する可能性が出てきましたね。

飯田:
 たしかに世論調査の結果が出るたびに相場が大きく動いていますね。本選挙では、おおかたの予想と食い違ったら何が起こるんだろうという怖さがあります。そこで予備的にニコ生ユーザーの皆さんに予想を聞いてみたいと思うのですが、経済番組なので「どっちになってほしいか?」ではなく、自分が相場を張っている人間として「どっちがメインシナリオだと思って週末、週明けのポジションを取るか?」ということを中心に予想を聞いてみたいと思います。

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飯田:
 前回の大統領選あたりから、「世論調査よりも選挙予想市場の予想の方が当たる」なんて言われていますよね。身銭を切っている人間の方が正直なことを答えるのかもしれません(笑)。

今泉:
 投資家さんは早く動きますからね。売りなら売り、買いなら買いというように早く動けることは勝つポイントで大事ですね。

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飯田:
 これ願望が入っていません!?(笑)

今泉:
 反エスタブリッシュメントというか、このままじゃダメでしょうということかなぁ。でも、トランプさんの暴言は知っているけど、政策を知らないという人は多いんじゃないんですか!?

飯田:
 加えて、大荒れの相場を見てみたいという希望もあるのかなと思ったりしますね。もう一つアンケートを取りたいのですが、ユーザーの皆さんが普段、時間とお金を注ぎ込んでいる投資活動はどれでしょうか?

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飯田:
 株式投資とFXが伯仲していますね~。

昨今の日経平均と為替の連動性について

今泉:
 こちらをご覧になっていただきたいのですが、上がドル円の相場、下が日経平均相場ですが、同じようなグラフの動きをしていることが分かると思います。

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今泉:
 どっちが引っ張っているのか? “ニワトリが先か、タマゴが先か”ということですが、方向性は非常に似ています。マーケットは「大統領選の年は日銀が介入しづらい」と思っていましたが、日銀がETF購入を増額したことで日本株を下げづらくしました。これによって為替も一方的な円高にならない相場になったのではないかと思います。しばらくは相関関係が続くのではないかと思いますね。

飯田:
 2012年以降顕著なんですが、独自材料というよりは……ニワトリとタマゴどちらが先かは一概に言えないけども、同じような動きをしています。今回の大統領選では為替→日経平均という影響が懸念されるというか、期待されている部分がありますね。

今泉:
 日経平均は円安の恩恵を受ける旧重厚長大系の企業が引っ張る傾向にあるので、円高になると日経平均全体が重くなります。ただ、株が上がるとリスクオン、株が下がるとリスクオフという傾向もありますから、やはり同じような動きをしてしまう。

飯田:
 なるほど。実は為替・株ということで言えば、この放送中に大きなイベントがあります。アメリカの雇用統計が日本時間の21:30に発表されるんですね。それも合せてコメントをいただければと思うのですが、まずはヒラリーとトランプ、両氏の経済政策は何を言っているのか……つまりセクハラとメールの話以外をしていきたいなぁと思っています(笑)。世界の経済に、日本の経済にどういう影響が及ぶのか? そして、アメリカ大統領選開票の当日、“何時に何に注目すればいいのか?” その点まで含めて触れていければと思っています。まず、両氏の経済政策の主張ですが、特徴と違いについてご説明をお願いします。

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ヒラリー、トランプ両者の経済政策とは?

今泉:
 外交政策を含んでしまう部分もあるのですが、トランプさんは保護貿易主義です。強いアメリカに戻るために自由貿易を止めていこうという政策。ヒラリーさんはTPP見直しといっていますが、実は推進派の一人だった。まぁ、トランプさんと対抗しないように意見を合わせた程度だけかもしれなせんけども。トランプさんで重要なのは、自由貿易の象徴とも言えるアメリカ、メキシコ、カナダによる北米自由貿易協定(NAFTA)を廃止したいという考えを示していること。これはかなり影響が大きい政策ですね。そして、昨年から自分が大統領になったその日に、中国を為替操作国として認定すると言っています。貿易面で自国を守ろうという狙いがある。また、二人ともインフラ投資は積極的に進めると公言していますね。

飯田:
 かつての大統領選では共和党は自由貿易の推進が軸になっていて、民主党は組合が支持母体にあるため保護貿易的であったり、自由貿易を建前として否定はしないけど可能な限りゆっくり進めようという立場でした。ところが今回はむしろ民主党が相対的には自由貿易寄りですよね。

今泉:
 時代の流れかもしれないですが、夫のビル・クリントン時代に民主党の方が労働組合とのつながりが強いと言われていたので、保護貿易主義は民主党というイメージがありましたが、ビル・クリントンが大統領になった頃から大分変って来た感があります。

飯田:
 そしてトランプさんは極端というか、ポピュリストなんて声も聞かれますが、今注目が集まりそうな政策を並べただけのようにも見えます。

今泉:
 減税に関しては二人ともすると言っています。あと、メキシコとの壁……これを経済政策と言っていいのか分かりかねますが(笑)、不法移民を防ぎ、今いる不法移民をアメリカから追放することで、彼らが仕事をしているところに失業しているアメリカの人たちを就職させようという政策ですね。これは非常に低所得者層からの受けが良かった。ただ、メキシコは壁建設にお金は支払わないと言っていて、トランプさんは「払わせる」と譲らない。中国の件にしても本当にできるのか分からないですよね。

飯田:
 トランプさんが大統領になったとしても、周りがさすがに止めるのではないのか? そして議会の手続きが必要になったときに、仮に共和党が多数派だったとしても、最近では大物共和党員がトランプ不支持に言及するようになってきている。トランプさんが大統領になっても議会、共和党は必ずしも与党にはならない可能性もある。
 
今泉:
 トランプさんを支持することは、選挙の際に自分の投票につながらないことになりかねないですからね。

実はヒラリーになっても政策実現力は乏しい

飯田:
 一方でヒラリーさんも同じような問題を抱えている。このまま行くと上下院は共和党の方が支配的になるかもしれない?

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今泉:
 ですね。一時期はヒラリーさん人気ではなく、トランプさん不人気という傾向がありました。このグラフは民主党が青、共和党が赤を示しているのですが、下院は安定の共和党の強さが目立っていますが、上院は民主党が逆転することで民主党が過半数を取るのではないかと思われていたのですが、FBIの(ヒラリーへの)メール再調査もあって共和党が上院でも過半数を取るのではないかとなっている。

飯田:
 となると、ヒラリーさんが大統領になっても、上院も下院も共和党が占めている状況になりかねない。大統領の支持率が高ければ大統領のリーダーシップで引っ張ることができる部分もあるけれど、このまま行くと嫌われ者同士の投票ですから、発足時の支持率が史上最も低いものになる可能性だってありえる。

今泉:
 ヒラリーが大統領になっても何もできない……そういうことが起こりうるわけですね。

飯田:
 トランプだと何をしでかすか分からない。ヒラリーさんだと何もできないリスクがあるという厳しい状況である、と。ちなみに、これまでの民主党と共和党、それぞれから選ばれた大統領の経済政策とその効果としては、どんな成績が挙げられるのでしょうか?

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