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『シン・ゴジラ』の「無人在来線爆弾」をゴジラ愛に溢れたアマチュア鉄道好きが徹底検証! 脱線せずに最高速度で突撃する作戦の全貌が明らかに

※本記事では『シン・ゴジラ』に関する重大なネタバレを扱っています。

 映画『シン・ゴジラ』に登場した「無人在来線爆弾」をご存知でしょうか。

 クライマックスを飾る「ヤシオリ作戦」に登場した現実的ロマン兵器です。東京駅にたたずむゴジラを覚醒させるために、爆薬を満載したN700系2編成をゴジラへ高速突撃させました。

 今回紹介する、太郎さんが投稿した『「シン・ゴジラ」に登場した「無人新幹線爆弾」を検証してみた』では、音声読み上げソフトを使用して、無人在来線爆弾、とりわけ新幹線の走行ルートと車両突撃速度、劇中の東京駅の配線の検証を行っています。


無人在来線爆弾の走行ルートは?

 まず、劇中で描写されなかった「無人新幹線爆弾」の走行ルートを確定します。「無人新幹線爆弾」は、「東京駅」より10kmほど南側の「大井車両基地」から発進し、「田町」で時速70kmほどで本線に合流して、「東京駅」へ向けて加速したと考えられます。

 「無人新幹線爆弾」の発進や事前準備場所を「大井車両基地」と考えたのは、「ゴジラ」への熱核攻撃に伴う疎開により一般人がほとんどいないため作業がしやすい、

 車両基地が、港と「東京貨物ターミナル」に面し、爆弾などの資材を運びやすいためです。

 逆に「新横浜」方面からの突撃は、「東海道新幹線」の西側が通常運転をしていること、爆弾などの資材を車両に運び込む、港や車両基地貨物設備が少なく遠いことから考えにくいです。

 ちなみに「大井車両基地」と本線を結ぶ線路は、「ゴジラ」第三形態が「東京湾」へ逃走した時に破壊されました。

 高架橋は、破壊された11月3日から「ヤシオリ作戦」実行の11月26日までの3週間ほどで復旧させています。こんな短期間で復旧が可能か? 疑問に思いますが、

 「兵庫県南部地震」で8ヶ所崩落した「山陽新幹線」の高架橋は81日で全線復旧し、

 「東北地方太平洋沖地震」で壊れた高速道路は、6日で復旧したことを考えると、案外可能かもしれません。

 列車が徐行で通れるレベルの修復で、間に合わせたのでしょうか。

 エヴァの「ヤシマ作戦」で、作戦を立案してから10時間以内に山を切り開いてエヴァサイズの狙撃台を造り、国内の電力を集めるよりは、よほど現実的です。

 ゴジラ第三形態に大井車両基地と本線を結ぶ線路は破壊されました。しかし、ヤシオリ作戦実行の日までに、3週間で復旧させました。視聴者からは「自衛隊が昼夜通しで施工するはず」「日本の土木力やばいからなあ」「人間乗ってないし通れればいいからな」といったコメントが寄せられました。

無人新幹線爆弾に使用されたのは現役のN700系を改造した「N700A」

 次に、使用された「N700系」について、あれこれ考えてみます。平成28(2016)年時点では「東海道新幹線」には「700系」、「N700系」、

 「N700A」、現役の「N700系」を改造した「N700A」の4種が走っています。この中で「無人新幹線爆弾」に使用されたのは、現役の「N700系」を改造した「N700A」と考えられます。こう考えた理由は以下の3つです。①加速性能、②定速走行装置の活用、③ロゴの形。

 劇中の描写から「N700系」を使用したのは明白ですが、何故「700系」ではないのか? これは両者の加速性能の差と思われます。「無人新幹線爆弾」は攻撃力を高めるために、極力高速で「ゴジラ」に突撃する必要があります。

 しかし、「無人新幹線爆弾」がフル加速できる距離は約4km

 この距離ではフルスピードにできないため、加速性能が一番優れる「N700系」が採用されました。

 では、「N700系」のうち、どの種が採用されたのか? 考えられるのは、「N700A」です。何故なら「N700A」には、定速走行装置がついているからです。

 定速走行装置はカーブ、勾配、トンネル内の空気抵抗などの速度を変える要素を自動感知し、速度を一定に保てる装置です。「無人新幹線爆弾」は、威力を最大限に活かすために2編成同時に「ゴジラ」へ突撃しなければいけません。つまり、互いの列車がカーブも踏まえて同速・同位置で走るために、定速走行装置が付いた「N700A」が利用されたと思われます。

 ただし、劇中の車両のロゴを見ると、少なくともAの文字が大きい新作の「N700A」ではないと分かります。劇中のロゴはブレているため、残る2つのどちらかは分かりませんが、先(②)の理由からこのタイプだと考えました。

 あと、先頭部分の青帯ラインの延び具合が従来の「N700系」っぽかったのも決め手です。

 また、「無人新幹線爆弾」の「東京」側の車両が、2編成とも1号車でしたが、実物は16号車です。わざわざ逆にする必要がないため、これは製作者の遊びのようです。

 加速性能、定速走行装置の活用、ロゴの形から無人新幹線爆弾に使用されたのは、現役のN700系を改造した「N700A」ではないかということに、視聴者からは「あの監督なら、ここまで考えていそう」「制作陣はここまで考えてるんじゃないかなあ」といったコメントが多く寄せられました。また、「鉄オタすげぇな」というコメントも。

無人新幹線爆弾の突入速度は?

 これから、突入速度と配線を検証していきます。

 劇中での「無人新幹線爆弾」は、時速約200kmで「ゴジラ」に突撃しました。

 この速度は、「無人新幹線爆弾」がプラットホーム先端~カーブが終わる区間の約145mを2.63秒で通過したことから計算しました。

 一方、「東京駅」手前の分岐器~ホーム先端を約2.86秒で通過し、その区間の実際距離は約190m。

 これを元に計算すると、通過速度は239km/hで最初の計算と矛盾します。ここでは、ホーム通過時間から計算した約200km/hを基準とします。これはホームの方が線路の配線よりも不動なためです。

 時速約200kmでゴジラに突撃したことが分かりました。視聴者からは「はっやww」「ゴジラさんの小指にぶつかる為こんなに考えてるのか」といったコメントが寄せられました。

速度設定までリアル! 無人新幹線爆弾の運転形態

 ここから、「無人新幹線爆弾」の運転形態を考えます。

 まず新幹線車両は、「大井車両基地」発進直後は高速走行をしません。

 何故なら、本線と合流する個所には分岐器があり

 本線へ入るためにその曲線部を通るため、通過速度は70km/hほどに制限されているからです。

 つまり「無人新幹線爆弾」(全長400m)は、その分岐器を通過し終えてから加速しますが、

 そこから「東京駅」までの距離は4.0km。この距離で200km/hまで加速できるのか? 計算してみます。

 「N700系」の起動加速度は新幹線最強の2.6km/h/sで高速になるにつれ加速度が落ちます

 これは高速ほどモーター出力の限界や空気抵抗の増大などで、加速が妨げられるためです。

 これをもとに計算すると、

 「無人新幹線爆弾」の位置と速度関係は、こうなります。(緑で示す)本線との合流地点にある分岐器を60~70km/hで渡り切った後でフル加速すると、

 計算上は、「東京駅」突入時には劇中に近い220km/hほどにまで上がります。映画の描写は速度設定までリアルだと勝手解釈できます。

 大井車両基地から本線へ入るため、分岐器を通過し終えるまでは、通過速度は70km/hほどに制限されています。視聴者からは「新幹線大爆破でも触れられてたなー制限速度」「まー通常規定だから+20~30キロは行けそうだけどね」「有事だから現実の制限速度じゃなくて脱線しないギリギリの速度まで上げていいのでは」といったコメントが寄せられました。

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