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羽生善治永世七冠、対局中に手が震えるのは勝ち筋が見えたときだけではなかった!? 羽生マジックについても言及

 12月13日、日本記者クラブにて、史上初の将棋七タイトルの永世称号の資格を獲得した羽生善治永世七冠による記者会見が行われ、その様子をニコニコ生放送で生中継。

 約1時間にわたった記者会見の中では、「どういう場面で指す手が震える?」「羽生マジックと呼ばれる指し手」「藤井聡太四段へのメッセージ」など数多くの質問に答えました。

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羽生マジックは本人にとって平凡な手

——「羽生マジック」と呼ばれる指し手について

羽生永世七冠:
 マジックという表現は人が思いつかないような手を指しているっていうところなのかもしれないのですが、自分の中では普通の手というか平凡な手を選んでいることが多いつもりではいるんです。

 ただ一方で、その棋士の世界でやっていく中で、いかに人と違う発想とかアイデアとかそういうのを持つことができるか、考えることができるかっていうところがだんだん比重として重要に、高くなってくるという面もあるので、そういうところを大切にしているというところはあります。

——自身の将棋の強さの長所や短所はどんなところか

羽生永世七冠:
 長所と短所ということで言うと、そこで例えば新しいアイデアのことを新手っていう表現があるんですけど、その新手を指すとかそういうことをやって行くときに、ある程度失敗したりとか負けることとか不利になるっていうことを承知の上でやっていかないと、なかなか今の移り変わりの早い戦術の中で対応するのが難しくなってきているという面もやはりありますので、そういう姿勢でやっていくというところは忘れてはいけないということなのかもしれないですけども、それが具体的な形になるかどうか分からないっていうデメリット短所もあるのではないかなっていうふうに思っています。

日本記者クラブのサイン帳を持つ羽生永世七冠
「玲瓏(れいろう)」という揮毫。山の頂から眺める澄んだ景色という意味

——今後、将棋を続けていくモチベーション

羽生永世七冠:
 なかなかやっぱり何十年やっても安定しないっていうのが実情です。天気みたいなところもあるので、その日になってみないとわからないというところはあります。

 例えば、今年残念ながら引退をされてしまいましたけれども、加藤一二三先生のように60年以上にもわたって現役生活を続けられた先生もいらっしゃいますので、そういう情熱を持って可能な限り前に進んで行けたらいいなという気持ちは持っています。

加藤一二三九段
画像は『チョコレートの日も一二三の日 続 加藤一二三九段 特番』より

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