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「ブラック企業に入ってしまった! どうしたらいい?」の質問にプロがお答え。社会保険労務士が説く“ ブラック企業対処のすゝめ”

 11月12日のニコニコワークショップでは、『薄給仕事をする人たち』をテーマにした番組が放送されました。

  ワークショップでは、番組MCの高田健志さんと社会保険労務士の松本奉幸さんが、ゲストの元AKB48でタレントの成田梨紗さんと、そのマネージャーさん。バスガイドの経歴もある雑談配信者のサトウキビさん、同じく雑談配信者として数々の仕事を経験したほなちゃんさん、そして就職を控えた大学生の男性など、様々な業界の労働環境や「ブラック」と呼ばれる労働体系について語り合いました。

 今回はブラック企業に入ってしまった時にどうすれば良いのかなど、様々な体験談を元に出演者がブラック企業への対処法を話しました。

左から高田健志さん、松本奉幸さん、前列左から成田梨紗さん、ほなちゃんさん、サトウキビさん、後列左から成田さんのマネージャー、就職を控えた大学生の方。

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ブラック企業に入ってしまった! どうしたらいい?

高田:
 ブラック企業に入ってしまったらどうしたら良いですかという質問が来ています。

松本:
 自分の会社がブラック企業だと思っても相談する相手がいなかったという場合、労働局に労働相談窓口というのがあるんです。そこに「こういうふうになっている」という現状を伝えれば労働局の職員が会社に来ます。ただその後、同じ会社に留まって働きやすいかな? という疑問は、正直なところありますね。

サトウキビ:
 労働基準監督署は一人の力では動かせませんよね。

高田:
 なかなか難しいね。私は東京に引っ越して来てはじめて働いたところがとてつもないブラックで、内容を話すと長くなるんですけど、辞めた社員の人が労働基準監督署に駆け込んで通報したんですよ。それだけじゃ労働基準監督署は動いてくれないから、会社ですでに働いている人のタイムカードが必要だといわれたので、みんなで部長や課長にバレないようにタイムカードを提出したんですよ。

サトウキビ:
 その連絡は、辞めた人から来たんですか?

高田:
 辞めた人からです。全員でタイムカードを出したんですよ。そうしたら労基から会社に連絡が来て会社が大騒ぎになって、会社で犯人探しがはじまった。誰がタイムカードを提出したんだと。「労基からこういうふうな連絡が来た、おまえらこれ知っているか?」という具合で。

 私はバイトだったんだけれど、バイトも一人ずつ個室に呼ばれて「おまえ知っているか?」「誰がやったんだ?」「誰がタイムカードを出したんだ?」みたいな。

高田:
 タイムカードを出したのは全員なんだけど、「知りません」と答えました。そのあと辞めたので、どうなったのかわからないけれど裁判になって結構大揉めしました。

労基署を動かすより自分で行動したほうがいい?

高田:
 労働基準監督署って一人で行っても、なかなか動いてくれなかったりするものなんですか。

松本:

 職員によってということもあります。もちろん腹が立つ職員とかもいて、ハズレの職員に当たったりすることもありますね。もちろん真摯に対応してくれる人もいるんですよ。

高田:
 対応する人によっては面倒臭がって、「それは知りません」みたいなことをいわれるんですね。

松本:
 ちゃんと報告を上げてくれる人もいれば、その場で追い払っちゃう人もいるということではないでしょうか。

サトウキビ:
 私が東京都に電話をして相談した時は、まず自分で会社に電話をして状況説明を自分で一回やってみてくださいといわれました。そのうえで会社から届いた資料も全部持ってきてくださいということで、労働基準監督署が動くと考えるより、自分で行動したほうが良いといわれましたね。

会社の顧問社労士が困ったケース

高田:
 労働基準監督署を動かすというのは相当なパワーがいると思います。自分自身もその会社にいた時に、すごくエネルギーを使うなという感じだったので、簡単には動いてくれないんだろうなという印象は受けました。先生のところにはブラック企業に関する相談は来るのですか。

松本:
 顧問先の会社の元従業員が訴えてきたことはありましたね。

高田:
 「こういう現状なんですけど助けてください」というようなことですか。

松本:
 会社とも顧問契約をしているのですが、以前に働いていた従業員さんの意見も聞いてくれという、板挟み的な状況になりました。立場上、間に入っちゃいけないんですよね。

高田:
 なるほど。相談されたら、答えることはできるけれども対処はできない。ちょっと難しい感じになっちゃいますもんね。先生は会社側の味方にならなきゃいけない人ですから、別のところに相談して欲しいなと思ったりして。

松本:
 なので、グチは聞きますよという感じになっちゃいましたね。

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