人間食べよっか。ゾンビの視点でまじめに考える「人間の正しい食べ方」
美味しい人間の食べ方
兼光ダニエル真：
では次にいきましょう。人間献立です。
兼光ダニエル真：
我々ゾンビはこういった肉を食べエネルギー源にします。ゾンビは基本的にゾンビウイルスを体内に住まわせていて、それに対して血液を供給し続けて活動ができるんです。酸素もいらない、野菜もいらない。ゾンビは息もしません。中でも一番美味しいのは脳みそ。
脳みそを食べることができると、それだけ活動範囲を伸ばすことができます。
ドグマ風見：
松阪牛みたいなものですね。
兼光ダニエル真：
脳みそは若い子ほど美味しいと決まっています。だいたい一カ月に脳みそ一個なら全然問題ないです。
ドグマ風見：
それくらいでいいんですか？ じゃ一カ月に一人襲えばいいんですね。
兼光ダニエル真：
分け合う精神も大事ですよ。内蔵や血液、延髄も大事です。
コジマ店員：
食べる量を見ると一カ月1.3kgで生活できるってリーズナブルですよね。
兼光ダニエル真：
ゾンビは地球に優しいんですよ。みんながゾンビになれば平和になりますね。さてゾンビの献立の話ですが、日本と欧米ではまたゾンビの食べ方も違います。箸で食べるか、フォークで食べるか、または手を使うかですね。腕がない場合は足を使ってもいいですね。
ドグマ風見：
脳みそを手で食べていいんですよね。
兼光ダニエル真：
ちゃんと頭蓋骨を割る方法もあります。もちろん知能が高いゾンビはハンマーで割ったりできるんですが、顎の骨をブチっとやって、下から脳みそを引き出す方法があります。ゾンビの力なら人間の顎を簡単に外せます。ゾンビの顎は外さないでくださいね。
ドグマ風見：
ゾンビは顎が外れたら治らないんですか。
兼光ダニエル真：
残念ながらゾンビは治癒能力があまりないんですね。
ドグマ風見：
大きい人を食べたら顎が外れるかも。
兼光ダニエル真：
ゾンビの顎は結構伸びますよ。
ドグマ風見：
だんだん脳みそが美味しそうに見えてきた。なんかユッケみたい。
コジマ店員：
じゃ人間の太ももとかの肉はおいしくないんですか。
兼光ダニエル真：
血液があればそこそこ美味しいです。一番いいのは細胞分裂を促す特殊なエネルギーが、精神細胞に入っているらしいんです。神経細胞、延髄とかそういうものが美味しいです。
ゾンビの弱点・活動限界は!?
女性：
新鮮な脳みそを冷凍して保存しておくことはできますか。
兼光ダニエル真：
いいポイントです。基本的に新鮮なエネルギーがあれば大丈夫だと思います。でも保存期間が長くなれば長くなるほど、新鮮さが減りますし知能も下がって解答する術が減っていきますので、ほどほどのところで解答してください。
ドグマ風見：
コメントからも質問があればどうぞ。活動可能気温が知りたい。
兼光ダニエル真：
素晴らしい質問ですね。実はここに記載されています。
兼光ダニエル真：
あまり気温が低いと凍傷になってしまうんです。生体組織を使ってゾンビになっていますからね。ちなみにこのグラフ華氏です、摂氏ではないんですよ。だいたい華氏15℃くらいは摂氏マイナス5℃とか10℃くらいです。
ドグマ風見：
北海道の上に行くと動きが鈍くなっちゃう。
兼光ダニエル真：
それから30℃を越えると腐乱が進んじゃう。だからシベリアは最適な場所ですよ。
コジマ店員：
ロシアいいですね。
兼光ダニエル真：
あとはゾンビになって放火されちゃうと機能が下がっちゃうと思われがちですが、負けちゃいけませんよ。ちゃんと火炎放射器を食らっても活動できます。
兼光ダニエル真：
とにかく敵に向かって突き進む！ これがゾンビの醍醐味ですね。
ドグマ風見：
それでも燃えてしまうとダメなんですよね。
兼光ダニエル真：
大丈夫です。しばらくはもちますから（笑）。
ドグマ風見：
それ人間も同じだから（笑）。
兼光ダニエル真：
ゾンビが乾燥している場合は燃えるのが早いですが、湿っていると燃えるのが遅くなる。
ドグマ風見：
火炎放射器とか銃とかよりもゾンビは打撃系が弱いと思うんです。
コジマ店員：
斧とか。
ドグマ風見：
ああいうのは気をつけないといけないんですか。
兼光ダニエル真：
大丈夫です。ちゃんと頭に当たらないように立ち回ってください。相手が刃物を持っている場合、倒れ込みの術が使えます。脳みそに当たらなければいいんです。
コジマ店員：
ちなみにここに逃げ込まれたら嫌だなっていう場所はありますか。
兼光ダニエル真：
とにかく警察署とか小学校ですね。門がしっかりしてますよね。
ドグマ風見：
越えられないんだ。
兼光ダニエル真：
逆にシャッターとか頑丈そうでも天井の高さが低いと有利ですね。たくさんゾンビを呼び寄せて積み重なっていけばいいんです。
コジマ店員：
今度からあんまりゾンビを倒さないようにしようと思いました（笑）。
兼光ダニエル真：
またこういう機会があればゾンビだけにとどまらずアメリカの文化も紹介できたらと思います。
ゾンビに遭遇したときのサバイバルシリーズ
第1章「情報収集編」
日本で“ゾンビウィルス”が蔓延したらどう行動するのが正解？ 危機管理のプロに『ゾンビ出現時に身を守る方法』を聞いてみた
第2章「撃退編」
ゾンビが出現したらマジでどうする？ 信頼できる情報筋に“生き残るための心得”を聞いてきた
第3章「感染編」
会話が困難、皮膚が腐ってる…その症状、もしかしたらゾンビかも。生きてる間に読んでおくべき、明日から使える『ゾンビの作法』