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「北朝鮮の若い人は合コンして楽しんでる」元・朝鮮総連の職員に人民の暮らしについて色々と聞いてみた

 スーパーマリオブラザーズをフィーチャーした曲『B-DASH』でスマッシュヒットを飛ばしたトンガリキッズのニポポ氏。潜入ライターとしても活躍するニポポ氏が北朝鮮へ取材旅行へ行った詳細を語る『ガチ潜入してみた 北朝鮮の真実』がニコニコ生放送で配信されました。

 今回は“第四章”としてゲストに北朝鮮出身の父と、在日韓国人二世の母を持つライター・安宿緑氏を迎え、自身の取材経験をニポポ氏に語っていただきました。iPhoneが普及していたり、副業で成功している人がいたり……私達が普段想像している北朝鮮とは全く違う平壌の暮らしが紹介されました。

シリーズ第一章
 盗聴・監視は当たり前、旅客1人にお付3人の安心安全(?)な北朝鮮の旅に行ったらやっぱり色々ぶっ飛んでた

シリーズ第二章
 北朝鮮へ実際に行ってみたら日本で報道されてる以上に生活水準が高かった件

シリーズ第三章
 北朝鮮に行ったら「喜び組」と遊べたが「ハニートラップ」にかかりそうになった話

シリーズ第四章
 「北朝鮮の若い人は合コンして楽しんでる」元・朝鮮総連の職員に人民の暮らしについて色々と聞いてみた

シリーズ第五章
 日本人が北朝鮮で現地民とボウリング対決した結果、ブチギレられた挙句ぼったくられた話

シリーズ第六章
 「北朝鮮=反日」と思いきや、現地民はそうでもなかった件。「中国人の方が嫌われてますよ」元・朝鮮総連の職員が語る“反日のリアル”

画像はwikipediaより。

左からニポポ氏、安宿緑氏。

朝鮮総連の勤務内容は?

ニポポ:
 安さんって、朝鮮総連に勤務してたこともあるんですよね?

安:
 そうですね。

ニポポ:
 勤務の内容を教えて貰ってもいいですか。

安:
 勤務の内容ですね、この前もイベントで言ったんですけども、そんな大したことは、そのスパイ活動とか……破壊工作などは、やってないですね。

ニポポ:
 やってねえからっていうね(笑)!

安:
 一言で言うとイベント企画者みたいな感じですね。

ニポポ:
 なるほど! どんなイベントやるんですか?

安:
 在日の方が朝鮮学校の運動場で年に2回集まって、キムチとかビビンバとか食べて、なんか楽しいねっていうような会をやるために、1年費やしているっていうだけですから。

ニポポ:
 結構ストイックな団体だよね。それ。

安:
 まあイベントに関して、ストイックだったんですね。

ニポポ:
 そうか、今オープンキャンパスなくなっちゃったけど、朝鮮大学の学祭とかって昔は公開してたじゃない、あれとか楽しかったんだけどね。あれやんなくなっちゃったんだよね。大学の中に資料館があって、朝鮮からの視点で豊臣秀吉などが語られてるんだけど、あれは面白いね。

安:
 そうですね。北朝鮮には豊臣秀吉を知っている人が結構いて、韓国を侵略したからあいつはヒドイとかじゃなくて、息子の豊臣秀次の一族を皆殺しにしたのが、ヒドイと言っていましたね。

ニポポ:
 すごいね、出兵のことを根に持っているとかではなく、そっちなんだね。

平壌と地方では食べる肉の種類が違う? 北朝鮮国民の暮らし。

ニポポ:
 北朝鮮の国民はどんな生活をしてるのかということで、僕実際に行ってみて「これマジかよ!」って思ったのが、トイレットペーパーが全く水に溶けないじゃないですか(笑)。あれって、みんなどう処理してるの? 向こうのトイレは流れたり流れなかったりするところがあって、トイレに水を汲んだバケツが置いてあったりするんだけど、あれはご家庭でもそうなのかな?

安:
 家庭では浴槽に水を貯めておいて、それで流すんですけど。今では、高級マンションは、さすがに水洗トイレになってると思うんですけど、その高級マンションに住んでいない一般の市営住宅みたいなところがポピュラーなので、そうしたところは、風呂桶に水を貯めなきゃいけないという感じですね。

ニポポ:
 なるほど、風呂桶の水でも流していくっていう。

安:
 その水もいつも貯めておけるものではないので……。

ニポポ:
 ちょっと待って! それは水が出てこない時がある?

安:
 出てこない時は、ちょっときついことになるかなと思いますね。そういう時は、韓国もそうなんですけど、トイレットペーパーを捨てるゴミ箱があるので。それで対処する感じですかね。

ニポポ:
 それはもう……口をしっかり縛っておかないと。話は変わりますけど、配給制度って90年代の後半くらいに崩壊したじゃないですか、あれって、今どうなっているんですか。

安:
 今もありますよ。

ニポポ:
 配給制度って何をどれくらい貰えるんですか?

安: 
 そこはリアルタイムで変動するのでわかりませんけど、でも私の知り合いは、もう配給制度とかあんまり使ってないって言ってましたね。普通にスーパーで自分の好きなものを買ってると言ってました。一緒に買い物に行ったこともありますけど、肉屋みたいなところで、計り売りとかしてて、それを買うというような買い物の仕方をしてましたね。

ニポポ:
 なるほど、向こうで売られている肉って、何が一番ポピュラーですか?

安:
 牛肉ですね。

ニポポ:
 牛か! 僕ね、北朝鮮行った時、牛肉食べさせてもらえなかったんだよな。

安:
 向こうと言っても、平壌と地方では全然違うので。私の知り合いは富裕層なので、牛肉と鶏肉とかですね。

ニポポ:
 そうそう僕はアヒルでした、完全に。その富裕層とそうでない人々って、一番何が違うんですか

安:
 副業がうまくいってる人ですかね。

ニポポ:
 そうか! 本業じゃあないんですね!

安:
 さすがにアナウンサーとか芸能人とかは、高給取りの場合がありますけど、私の知り合いは、政府とかに勤めていて……政府といってもOLとかなんですけど。

ニポポ:
 政府勤めのOLさんですね。国家公務員みたいなところですね。

安:
 そうですね。あとは工場長だったり、メディアに勤める新聞記者だったりします。でもそんなにお金を持っているというわけではないですね。

ニポポ:
 副業っていうのは、どんなことをみんなやってるんですかね?

安:
 私が聞いたのは、デリバリーの副業で、自宅で作った寿司などを届けていたみたいです。あとはピアノを教えたり、iPhoneを修理したりとかですかね。

ニポポ:
 iPhoneがあるの!?

北朝鮮で見た「iPhone」、気になるネットワークは……。

安:
 ありました。私が行った時に、iPhone4を持ってましたね。

ニポポ:
 マジっすか!?

安:
 でも身分は高そうでしたね。うちの親戚とかはまだ全然ガラケーみたいなのを使っていました。

ニポポ:
 ちょっと待ってください。そのiPhone、ネットワークは?

安:
 ネットワークはオラスコムっていうエジプトの携帯会社が北朝鮮に入っているので、それのネットワークを使っていますね。

ニポポ:
 なるほど。僕、北朝鮮に旅行した時にiPhone、iPodとか持って行ったんだけど、Wi-Fiって飛んでないものなんですか。

安:
 ロイターの記者が平壌市内でWi-Fiにつなぐことに成功したという風に言ってるんですが、それはたぶん平壌支局の支局長だったとか、そういう特権的なものでつないだと思うので。Wi-Fiは限定的ですね。どこでも飛んでるわけじゃないです。

ニポポ:
 そうか、そのオラスコムにつなげるっていうのがスタンダードなんだな。

安:
 今はちょっとわかんないですけど、前に一度、ワールドワイドウェブにつないだことがあったそうなんですよ。5、6年前ですかね。

ニポポ:
 北朝鮮として?

安:
 もっと前かも、2008年くらいだったかな。その頃はすでに北朝鮮の人は、デスクトップパソコンが家にあったり、ノートパソコンを所持してたんですね。すごく変化したんだなと感じたんですけども、パソコンがウイルスに感染しまくりなんですよ。「なんでこんなにウイルスが入ってるの?」って聞いたら、やっぱりネットにつながないとウイルスって入って来ないじゃないですか。

 「ネットにどうやってつないでるの?」って聞いたら、1回ワールドワイドウェブにつないだんだけども、ウイルス対策をしてなかったので、最初からウイルスが流入して……。

ニポポ:
 餌食にされちゃったんだ(笑)!

安:
 急いで遮断したんだけど、その後どうしていいかわかんないから、ウィルスがそのままになっているって言ってましたね。

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