キーボードの優しい音色とポップなMVが印象的な鏡音リン曲『天使のニューゲーム』イントロからサビに向けて高まるメロディに「うわ良すぎる」「ここの盛り上がりすごい」の声
本稿で紹介するのは阿修「天使のニューゲーム」。
文／村上麗奈
楽曲は、キーボードの音色が優しいポップな印象とともにはじまる。聞き取りやすい鏡音リンの歌声とMVが情景を描写しており、続く展開への期待を昂らせる。
Bメロになると、跳ねる鍵盤とともに、これまで情景描写だった歌詞が主人公の内面を描く。内省的にも思える歌詞だが、4拍子から8分の6拍子に変化していることで可愛らしい印象だ。その後4拍子に戻ったかと思えば、サビに向けて高揚感のあるメロディラインでキラキラとサビに向かっていくという流れは、聴いているだけで楽しくなる。
メロディの魅力が感情の昂りに直結し、描かれる男女のストーリーに没入させてくれる「天使のニューゲーム」。2コーラス以降になると、そのストーリーが単なる男女のラブストーリーの域を越えた、非常によく練られたものだと気付く聴き手も多いだろう。
〈素敵な夢で目覚めたら 幸せのわけも忘れてしまった〉というフレーズで始まる2番は、1番を終えてストーリーが展開しているというよりも、1番の冒頭に戻ってきたかと思わせるような映像だ。楽曲が展開するごとに1番とは異なる分岐を描くストーリーと、1番で見覚えのあるイラストがレイヤーの組み合わせが違うことで異なる意味を示していることが、聴き手にヒントを与えてくれる。答え合わせとして2周目を見始めた頃、「天使のニューゲーム」というタイトルの意味も分かってくるのではないだろうか。
「天使のニューゲーム」については、阿修本人による解説noteも用意されている。先に動画と楽曲を楽しみ、自身でストーリーを予想した上でnoteを読み、もう一度MVを視聴することで、より楽曲を楽しめることだろう。
■ 楽曲配信情報
4月1日「天使のニューゲーム」楽曲配信に合わせ、阿修作品 計5曲配信開始。
■ infomation
「The VOCALOID Collection」 公式サイト
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