日野皓正の中学生ビンタ問題は「師匠っぽさを見せることに酔っちゃっただけ」
8月20日、世田谷パブリックシアターにて開催された「日野皓正 presents “Jazz for Kids”」にて、ジャズ・トランペット奏者の日野皓正氏が、コンサートの演奏中に自身が指導している男子中学生に対して体罰を行ったということがニュースで報道され世間を騒がせています。
この件について、9月3日に放送された『岡田斗司夫ゼミ』で岡田斗司夫氏は「師匠ぶることを見せることに酔っちゃっただけ」とコメントしました。
日野氏を擁護すべきではない
岡田:
「日野皓正氏が中学生を往復ビンタ。岡田先生は日野を擁護しますか?」とネットニュースに書いてありました(笑)。ニュースでは「日野ビンタ」とか書いていて、なんのこっちゃと思ったので、やっとあのYouTubeの映像を見たんです(笑)。
岡田:
基本的に何が問題かというと公共の施設というのかな、お客さんが来る場でのコンサートで、ドラムを叩くのをいつまでたってもやめない、我儘な中学生がいて、そいつをバシンと叩いたら、その映像を教育委員会にたれ込んだ奴がいた。
バシンと叩いた奴がジャズミュージシャンで、自分を曲げない人だから、世にも面白いことになっているんだけどね(笑)。擁護すべきかといえば、そりゃあ擁護すべきじゃないよ。
客前で殴ることは、アリ? ナシ?
岡田:
人前で中学生を殴るのもジャズであれば、それで世間から攻撃を受けて仕事を失うのもジャズ。それが教師であるとかないとか関係なく、コンサート会場なんだから、主役は客でしょう。
日野さんは、前からずっとその中学生と関係があったらしいんだよ。その中学生の振る舞いに「そんなことではイカン!」となるような、そういう師匠と弟子の関係みたいなのがあったとしても、客前で殴るというのは、もうすでに客を馬鹿にしている行為だよ。
「ジャズだから、客よりもミュージシャンの方が偉い」というんだったらば、何も言えないけど……。少なくとも2、30人のライブ会場じゃなくて、大きな会場に人を入れてやっているのだから、それはもう……その演奏の仕方全体がもうジャズじゃないんだから。
客の方が偉いんだから……落語家の師匠が、弟子がとちったから時に、弟子をバーンと殴るのは、俺はありだと思うんだ。でも高座に行って殴るのは、なしだと思うんだよね(笑)。それは師匠ぶることを見せることに酔っちゃっただけなんだよ。