キャビアの代用品、どれくらい知ってる? ダンゴウオ、カタツムリ、ただの練り物まで世界中に流通するイミテーション・キャビアを解説
今回紹介するニコニコ動画は、マトキさんが投稿した『【ゆっくり解説】現生の古代魚解説 チョウザメ編外伝・イミテーションキャビア【アクアリウム】』。フェイクキャビアと言われる「イミテーションキャビア」の本物との見分け方や、代替品の紹介、実食レポを、音声読み上げソフトを使用して解説しています。
魔理沙:
あたしゃ無学だからよお。自分の口に入れるまではキャビアってもんを理解できないと思ってるんだ。
霊夢:
何その質の悪い絡み方。
魔理沙:
キャビアが喰いてぇなあ。
霊夢:
そんな魔理沙様の為に、今回は特別にキャビアを用意したよ。
魔理沙:
ホントか⁉
霊夢:
今回はキャビアを再現したイミテーションキャビアの解説だよ。
魔理沙:
まずイミテーションってなんだ? 光るんか⁉
霊夢:
イルミネーションじゃねーよ。イミテーションは模倣品の意だよ。
魔理沙:
邪神セイバーとか懐かしいな。
霊夢:
キャビアの似た外見や食感の食品で、フェイクキャビアともいうよ。今回は代替キャビアとその見分け方も一緒に解説しよう。まずはキャビアの外見から。本物のチョウザメのキャビアは、卵の内部に模様が入っているよ。
魔理沙:
ホントだ。キャビアってよーく見ると黒一色じゃないんだな。
霊夢:
新鮮なキャビアは動物極と植物極の境界線が白い輪の様に見え、熟成や時間経過でこの境界がぼやけて不明瞭な模様を形成するよ。
魔理沙:
時間が経つと中身が混じっていくのかな?
霊夢:
但し、よーく見ると中に模様があることが多いから判断材料に出来るよ。
魔理沙:
これから食わされるもんが本当のキャビアかわからんから参考にするぜ。
霊夢:
ちゃんとキャビアだよ! 本物のキャビアの味わいは濃厚かつマイルド。クリーミーとかナッツ感があるとか表現されるよ。風味や食感は製法で違いはあるけど、疑似キャビアでこれを再現するのは困難だよ。
それではイミテーションキャビアを紹介していこう。まず最初はメジャーなフェイクキャビア。ランプフィッシュキャビアを紹介しよう。
魔理沙:
まずランプフィッシュってなんだ?
霊夢:
ランプフィッシュはカサゴ目ダンゴウオ科の魚だよ。こちらが日本近海にいるダンゴウオさんです。
魔理沙:
かわええ……。
霊夢:
そしてこちらがランプフィッシュキャビアの親御さんになります。
魔理沙:
ぶっさ。
霊夢:
ダンゴウオ科最大種のヨコヅナダンゴウオ。メスは最大で全長50センチほど。ランプフィッシュキャビアはこの種の卵だよ。
魔理沙:
大きいから卵の量も多いんだろうな。
霊夢:
ランプフィッシュキャビアは本来、赤や黄色だから、本物のキャビアに寄せる為に黒っぽく着色しているよ。
魔理沙:
は……? 染めてるのかこれ。
霊夢:
着色料でしっかり染めてあるよ。
魔理沙:
大丈夫かそれ。
霊夢:
食品添加物として認められてるから大丈夫SA☆ 食感は本物よりも弾力が強く、バラバラになった数の子みたいな感じだよ。味わいも淡白で、数の子に近い味わいだね。北大西洋から北極海にかけて生息し、1年で30センチに成長して繁殖に参加できるから非常に安価に流通するよ。
魔理沙:
本物と違ってお手頃なのは良い所だな!
霊夢:
製法は魚介エキスとイカ墨をベースとした原液をアルギン酸ナトリウムで製膜して作る疑似魚卵だよ。
魔理沙:
人工イクラを作る実験の原理だな。色味も良い感じじゃないか。
霊夢:
実際に買って食べてみたんだけど。
魔理沙:
お前、時々衝動的にポチるよな。
霊夢:
キャビアのクリーミーさはないけど、味付けが美味しくて自分は好きかな。ごはんにのっけて食べるのがおすすめだね。続いてはこちら、アブルーガ。
魔理沙:
なんか語感的にチョウザメっぽさあるな。一見美味しそうなキャビアに見えるぜ。何の卵なんだ?
霊夢:
アブルーガはニシンの燻製に塩とレモン、イカ墨を加えて成形した加工品だよ。
魔理沙:
卵ですらないのか⁉ 練り物みたいなものか。
霊夢:
アブルーガはキャビアの代用品で開発されたけど、そのさっぱりした味わいから普通に人気の食材だよ。
魔理沙:
キャビアの紛い物から、人気食品に成り上がったのがアブルーガなんだな。
霊夢:
続いてはこちら、グリーンキャビアだ。東南アジアから東アジア原産で、主に暖かい海に産するよ。
魔理沙:
いや、これって海ぶ……。
霊夢:
こちらは磯の香りとプチプチした触感が楽しいキャビアだよ。
魔理沙:
おい。どう見ても卵ですらねえだろ。
霊夢:
日本の沖縄では昔から食べられていて、醤油や酢をかけていただくよ。
魔理沙:
アタシはこれをキャビアと認めねえ。
霊夢:
ジャップ達はこのグリーンキャビアを海ぶどう等と呼んでいるね。
魔理沙:
いやどう見ても海ぶどうだろ!
霊夢:
実は海藻だよ。
魔理沙:
知ってるわ!
霊夢:
実は巨大な単細胞生物。正式な和名はクビレズタだよ。
魔理沙:
知らんかった!
霊夢:
乱獲で数が減っている所や、2008年に産地偽装が発覚した所もキャビアらしさがあるよね。
魔理沙:
同意しかねる。
霊夢:
キャビアは上陸し、今や木にもなっているよ。
魔理沙:
サメ映画ですか?
霊夢:
オーストラリア原産のフィンガーライム。またの名をキャビアライムと呼ぶよ。
魔理沙:
言うほどキャビアか? これ。
霊夢:
果実に入っているツブツブが丸くてキャビア感あるよ。
魔理沙:
キャビア感……。
霊夢:
プチプチとした食感が美味しい柑橘系だよ。
魔理沙:
キャビアかどうかはさておき、普通においしそうじゃん。
今度は……白か。
霊夢:
今度はちゃんと”卵”だよ。
魔理沙:
信じねーぞ。
霊夢:
50グラムで1万円を超えるキャビアだよ。
魔理沙:
真珠みたいだぜ。高級感があって美味しそうじゃないか。
霊夢:
熱い掌返し。直径4ミリ程の大粒で、噛むと控えめな甘さとうま味が口に広がるよ。
魔理沙:
大粒なキャビアじゃないか。本物みたいなクリーミーさはやっぱりないんだな。
霊夢:
ハーブや木質と表現される繊細な味わいが特徴で森の下生えやキノコを思わせる、ウッディーなノートが香る食材だよ。
魔理沙:
キャビアなのにそんなに植物質な香りがするんだな。どんな魚のキャビアなんだ?
霊夢:
これだよ。
魔理沙:
カタツムリじゃねーか!!!!!
霊夢:
そうだよ。このホワイトキャビアはフランス料理で使われるブルゴーニュ種のリンゴマイマイ。つまりエスカルゴの卵だよ。
魔理沙:
サイゼリヤでしか食べたことない奴だな。
霊夢:
尚、このホワイトキャビアは、無菌環境で飼われたエスカルゴの卵を使うことが義務付けられているよ。だからそこら辺にいるカタツムリの卵を食べちゃだめだよ。
魔理沙:
今まで生きてきて、その発想はなかったぜ。カタツムリって寄生虫がいるらしいし、卵とはいえ何かしらの病気になりそうだな。
霊夢:
長く解説してきたキャビアもこれに終わり。では、キャビアを実食してみようか。本日持ってきたのはアメリカ産のケイジャンキャビアだよ。
魔理沙:
ケイジャンってアメリカの料理で聞いたことあるぜ。アメリカのキャビアなのか?
霊夢:
ソウダヨ。ウクライナ情勢とかあって、ロシア産やEU産のキャビアがなくてね。アメリカ産キャビアを仕入れたんだ。
魔理沙:
世の中どうなるかわからないもんだな。まあいい、頂いてみようぜ。
霊夢:
金属製のスプーンはキャビアの風味を損なう恐れがあるので使ってはならないよ。貝殻や水牛の角、風味に影響を与えない金のスプーンで掬うといいよ。
魔理沙:
この貝殻スプーンで頂いてみよう。少しおいて温めてから……。パクリ。小さいいくらみたいな感じだな。滑らかな塩気と少しスパイスが効いてて食欲をそそるぜ。フレッシュキャビアってやつなのか、塩気も上品だぜ。魚臭さも感じないし、クリーミーさ? ってのは確かに数の子やイクラにはないな。これが世界三大珍味のキャビアってやつか。
霊夢:
その中でもある意味珍味を食べてると思うよ。おいしい?
魔理沙:
結構いけるもんだな。
霊夢:
ならよかったよ。それではケイジャンキャビアの解説をしよう。
魔理沙:
おう、宜しく頼むぜ。
霊夢:
ケイジャンとはアメリカ・ルイジアナ州南部に紆余曲折あってたどり着いたフランス系の人達を指すよ。ケイジャン料理は地元の食材を生かした、シンプルな庶民料理なんだ。
魔理沙:
ジャンバラヤとか大好きだぜ。
霊夢:
ケイジャンは虐げられ、長い間自給自足の生活を強いられてきた過去があるんだ。
魔理沙:
移民の国も大変なんだな。フランス人らしく、アメリカにいるチョウザメで美食を目指したのか?
霊夢:
そこら辺にいる地の物は何でも使う。ザリガニやワニ、カエルも食料にしてきたよ。
魔理沙:
思ってたやつと違ったわ。
霊夢:
ケイジャンの多く住むルイジアナ州を流れるミシシッピ川水系。本流のチョウザメや水系全体に多数生息する古代魚・アミア・カルヴァも食べたんだ。
魔理沙:
古代魚アミアも食材になっちまうんだな。どんな味なんだろうな。想像できないぜ。
霊夢:
今魔理沙が食べた味だよ。
魔理沙:
……え?
霊夢:
というわけで次回は北米の古代魚、アミアカルヴァの解説だよ。
魔理沙:
オイ待て! これ本当にチョウザメのキャビアなんだよな⁉ アタシは何を食べさせられたんだ!!!!!
解説をノーカットでご覧になりたい方はぜひ動画をご視聴ください。
『【ゆっくり解説】現生の古代魚解説 チョウザメ編外伝・イミテーションキャビア【アクアリウム】』
https://www.nicovideo.jp/watch/sm41758529
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