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昭和の怪奇事件「永代橋ミイラ事件」の真相とは。パンツ姿のミイラが橋の鉄骨から出現…自殺か自然死か?

 今回紹介する、ゆっくり昭和新聞さんが投稿した『【ゆっくり解説】戦慄!『永代橋ミイラ事件』〜昭和32年〜』では、音声読み上げソフトを使用して、昭和31年、永代橋でミイラ化した遺体がアーチの中から発見された怪事件を解説していきます。

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自殺? 自然死? 謎だらけの永代橋ミイラ事件

霊夢:
 今回は昭和に発生したミイラ関連の事件を紹介するわ。昭和31年(1956年)12月27日の読売新聞夕刊から。「永代橋アーチに死体」「怪奇!三十年前に塗りこめた?」「空どうの中から発見」。

 12月25日午前10時ごろ、永代橋の電灯の配線工事をしていた電気工友野さん(50)が、「永代橋の鉄骨アーチの中に死体らしいものがある」と深川署に届け出た。

 友野さんはアーチの中の幅1メートル、高さ2メートルの空洞を上部から電線を引いていると、アーチの付け根のところで空洞が行き止まりになり、目の高さくらいのところに小さな穴があるので、配線の行き先を調べるつもりで穴の中をのぞいたところ、遺体を発見したというもの。

 遺体は白木綿のパンツだけの半裸体で完全な形でミイラ化している。また「浜野源司」と刻んだハンコが発見された。都建設事務所の話によると、永代橋は大正15年に川崎重工業の施工でできあがったもので、その後は昭和4年と24年にアーチの内部も含めて全体の塗装工事を行った。

 しかしミイラが発見された箇所は塗装工事を行わなかったので、完成当時のままとなっている。深川署刑事係長の話「何しろ恐ろしい珍事件だ。死体の状況から他殺か自殺かは即断できないが、簡単に入れる場所ではないので、警視庁鑑識課の応援でよく調べ調査する」。

魔理沙:
 クリスマスにミイラを見つけるとか、発見した配電工の人もびっくりしただろう。

霊夢:
 翌日、警察はあっさりと結論を出します。事件を報じた記事の翌日、12月28日の読売新聞朝刊に詳細な内容があります。記事にはわりとがっつりミイラの写真がうつっています。一応閲覧注意とさせていただきます。 「師走の猟奇 永代橋のミイラ」「死の関門7か所くぐる」。

 ミイラは男性、仰向けで首を左に曲げて右手を胸にのせ、両膝を高く立てた格好で横たわっていた。死後2、30年が経過していたという。警視庁鑑識課の調べでは、頭、首、胸をはじめ体のどこにも外傷、骨折が確認できず、他殺の可能性を否定。身元不明の行き倒れの遺体として、現場の江東区役所に引き渡した。

魔理沙:
 じゃ自殺の線か?

霊夢:
 ミイラが発見された場所は鉄骨アーチの空洞内で、そこにたどり着くにはアーチのすそ際にある高さ1.7メートルの支柱にある縦40センチ、横30センチにくりぬかれた小窓状の穴を7か所もくぐり抜けなければならないの。現場を調査した深川署員も直線でわずか6メートルの空間にたどり着くのに1時間近くかかったほど。しかも空洞内は電気も通っておらず真っ暗。

 そんなところにわざわざパンツ一枚で入り込んで自殺というのはおかしな話じゃないかってことなのよね。警察も死因は暑い盛りに川で水遊びをしていた男性が、勝手にアーチ内に入り、7つの窓を潜り抜け、休憩している際に心臓麻痺でも起こしたんだろうと結論付けたわ。

 一応ミイラを引き取った区役所は、監査医病院に送って鑑定を行ったんだけど、当時では毒薬や過失致死などの事件性を発見することは死後30年経過した遺体では医学レベル的にも解剖したところでわかることはなかったそうよ。

魔理沙:
 あれ?でもミイラと一緒に発見された印鑑っていうのはどうなったんだ? 名前は判明しているんだろ?

霊夢:
 印鑑が発見された場所が、空洞内の入り口付近とミイラの発見場所から離れているため、警察では関連性は薄いとみているようね。ところが年明けすぐに遺体の関係者と思われる人から名乗り出があったわ。ということで、この件について報じた昭和32年(1957年)1月6日、読売新聞朝刊の記事がこちら。

 記事の内容を説明すると、届け出たのは練馬区在住の女性、中村さん。「夫ではないか」と深川署に届け出たんだけど、中村さんによると、昭和16年、保険外交員だった当時27歳の浜野源司さんと結婚。

魔理沙:
 現場で発見された印鑑と同じ名前だ。

霊夢:
 中村さんによると印鑑は本人のものであるということ。また浜野源司さんは、結婚の翌年、昭和17年ごろから精神分裂病、現在でいうところの統合失調症を発症し、つづらや押入れ、物置などの暗く狭いところに潜り込むようになり、夏頃には下着姿のまま失踪。やむなく中村さんは戦後再婚したというわ。

魔理沙:
 この話が確かなら、ミイラの身元も判明だな。結局ミイラは「浜野源司」さんだったのか?

霊夢:
 記事には警察の談話として、信ぴょう性はあるが、確証がなく結論が出せない、として残念ながらこの先の記事も見当たらず、ミイラの身元が誰だったのか、そこが分からずじまいだったのが気になるわ。視聴者のみなさんも、お住いの地域の橋のたもとや周辺を丹念に調べれば、ミイラのひとつやふたつ、見つかるかも。

魔理沙:
 怖いこと言うな!

 真相は不明のまま迷宮入りとなってしまった事件でした。ノーカットの解説は、ぜひ動画を視聴してみてください。


▼動画はこちらから視聴できます▼

【ゆっくり解説】戦慄!『永代橋ミイラ事件』〜昭和32年〜

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