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「軍事クーデター」って一体何をやるの? 政権トップの拘束、テレビ局の占拠、反乱分子の粛清etc…事前準備から成功後まで一連の流れを詳しく解説 

 今回紹介する、菊之字さんが投稿した『誰でも出来る!軍事クーデターのやり方!』という動画では、音声読み上げソフトを使用して、軍事クーデターがどのようにして起こるのかについて解説していきます。

投稿者メッセージ(動画説明文より)

粛清入れ忘れたので再投稿


軍人主導の軍事クーデターは電撃戦

 軍事クーデターですが、大きく分けてふたつのタイプがあります。軍人主導の軍事クーデター政治家主導の軍事クーデターです。前者は部族的、宗教的的な要素が要因ですが、後者は政治的な権力闘争が原因で起こり得ます。

 政治家主導の軍事クーデターの場合は、野党が与党を打倒するために軍を利用するので、クーデターからの民政移管が速いです。ちなみにこの政治家主導のクーデターはアフリカでは稀です。なぜならアフリカ政権の中心部は、トップの出身部族で固められることが多く、クーデターよりも内戦になりやすいからです。

 では軍人主導の軍事クーデターのやり方を説明いたしましょう。軍事クーデターは速さが命です。革命や内戦が長期的勝利を目標にした塹壕戦なら、軍事クーデターは電撃戦でしょう。大量に血を流すことになる内戦に比べれば、大変平和的ですね。

 内戦や革命では民衆の支持というのは最重要ですが、軍事クーデターにおいてはそんなものは必要ありません。そもそも軍事クーデターの計画は、露呈すると確実に阻止されますので、実行者以外には秘匿するのが常識です。大義名分や民衆の懐柔はクーデター成功後に考えれば良いのです。

 そして軍事クーデターを起こすのは、陸軍がほとんどです。アフリカにおいては海軍は陸戦隊を持っていないことが多く、空軍は輸送力に限界があり、効果的な組織的行動能力が低い傾向があるためです。もしくは白人傭兵を雇って実行する場合もありますが、アフリカのクーデターは大雑把な計画だけで進むことが多く、傭兵が緻密な作戦を作りすぎて失敗することが多いそうですが。

 さて、クーデターの敵となりうるのは、警察や大統領警備隊といった治安部隊です。明確な敵がいる場合は演習などでその組織が遠くに行っている時に実行するといいでしょう。まあアフリカでは警備隊や警察がクーデターを起こす場合も少なくないです。

 クーデターでの攻撃目標ですが、まず第一に大統領が首相といった国家のトップ軍部を握る国防省とその取り巻き、警察の管理を握る内相、そしてテレビ局やラジオ局といった情報施設です。中でも情報施設の占拠は自身の正当性のプロパガンダや、現政権による国民の抵抗を阻止するためにも重要です。

 また郵便局や電話局も占拠すれば、国内外の連絡手段を阻止できるため大変有効です。また大統領の確保に失敗したとしても、交渉と偽り呼び出すことで確保するのもポピュラーな方法です。さて、ここまで終われば政権はもらったようなものです。あくまで軍事クーデターの目的はトップのすげ替えですので、官僚機構は我が身かわいさにすんなり屈することが非常に多いのです。あなたの自社の社長の為に徹底抗戦はできませんよね?

 クーデター成功後は人心掌握の時間です。まずは反撃やさらなる軍事クーデターを防ぐため、軍部の掌握、そして官僚機構の支持を得るために行動しましょう。それには前政権と同じか、それ以上のマージンを与える必要があります。以前と変わらぬマージンがあれば、彼らにはトップが変わろうと関係ありませんから、前政権と同じように働いてくれるでしょう。

 次は民衆の懐柔ですが、前政権の汚職や独裁が酷ければ酷いほど受け入れやすく、アフリカにおいては識字率の低さから、もっぱらラジオでのプロパガンダや政治犯の釈放などが行われます。最後に、一般的に軍事政権は無能と言われます。

 まず第一に軍事クーデターはすべての国で憲法違反であり、政府の合法性というものが皆無です。そのためアメリカ合衆国の目にとまったり、遵法精神が根付いている国家などでは軍事政権の崩壊は目に見えています。そして無理やり政権をとったので、納得しない勢力も内外に存在することになります。敵がいたらどうするか? そうだね、粛清だね。

 軍部において命令違反は銃殺刑、これ常識。ただし政権においては人材不足と内戦につながる危険性があります。

 また軍部の命令遵守の組織構造と官僚機構で摩擦が起きやすい上に、実際に国を動かすのが官僚機構ですので、それが腐っていればいくらトップを変えたところで問題は解決しないことがほとんどです。

 結局軍事クーデターでも国は変わらず民政移管し、民主化したとしても根本的問題解決にはならず、以前の成功経験からまた軍事クーデターという無限ループに陥る場合もあります。そもそも個人や部族、宗教の優遇のために軍事クーデターを起こす場合も多く、優遇政策やムスリみが深い軍事クーデターだと、イスラム法の適用などで衝突が起こりやすいです。

 このため少数勢力が軍事クーデター、多数勢力が民政といったように陣取り合戦が連続する場合もあります。結論から言うと、軍事政権は独裁政権と同じように超人でなければうまくできません


 日本ではあまり馴染みがないクーデターですが、このような一連の流れで起こっているようです。詳しい解説をノーカットで楽しみたい方はぜひ動画を視聴してみてください。

▼動画はこちらから視聴できます▼

誰でも出来る!軍事クーデターのやり方!

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