『ポケモンスナップ』64版ガチ勢によるハイスコア進化の歴史。“ヒトカゲとヒトカゲの隙間を埋める”など研究され尽くしたテクがスゴい
4月30日に発売を控える『New ポケモンスナップ』。1999年にニンテンドウ64で発売した『ポケモンスナップ』をベースに作られた新作ということで、発売を今か今かと楽しみにしているユーザーも多いだろう。
『ポケモンスナップ』と言えばいわゆる“やり込み学会”のひとつであり、ニコニコ動画でも「ポケモンスナップ学会」というタグが付けられたガチ勢によるやり込みプレイ動画投稿されている作品だ。
今回紹介するのは完全新作である『New ポケモンスナップ』をプレイする上でためになるかもしれない、『ポケモンスナップ』の動画。黒歌鳥さん投稿の『【世界記録】ポケモンスナップ ハイスコア レポート【317230】』だ。
この動画は『ポケモンスナップ』上で高得点を記録した写真を、構図や記録更新の歴史と共に紹介するというもの。
今回は海外記録サイトにてハイスコアの世界記録も保持する黒歌鳥さんによる、『ポケモンスナップ』ハイスコアレポートをご紹介する。
―あわせて読みたい―
・『ポケモンスナップ』を二人羽織で目隠しプレイ。ピカチュウ、バタフリー、ラプラス…過酷な縛りプレイでポケモンをうまく撮れるのか?
・「ポケモン青」ミュウツーに幻のグラフィックが存在した!? コロコロに掲載された姿を巡る“ミュウツーコレジャナイ問題”に迫る動画が投稿
少しの違いで点数が大きく変化する『ポケモンスナップ』
『ポケモンスナップ』はタイトルにスナップとあるように、ポケモンだけが暮らす島「ポケモンアイランド」で野生のポケモンたちの姿を撮影するというゲームだ。
撮影はビーチやトンネル、川などさまざまなコースを走るゼロワン号という乗り物に乗りながら行われ、撮影した写真はオーキド博士によって採点される。
ポケモンを自由に好きな構図で撮影するという楽しみ方もあるものの、構図を調整しながらオーキド博士による採点の点数を上げていくのが基本的な遊び方となる。
このオーキド博士の採点は非常にシビアであり、撮影したポケモンの角度や大きさ、映り込んでいる数によって変化するため、自力でハイスコアを目指すためにはかなりの研究が必要だ。
本動画の投稿者である黒歌鳥さんは海外記録サイト上でハイスコアの世界記録も保持する『ポケモンスナップ』の超ガチ勢。動画ではハイスコアが更新されるまでの軌跡が紹介されている。
世界記録保持者が高得点の歴史をなぞるハイスコアレポート
世界中のプレイヤーが構図を研究しハイスコアを目指している『ポケモンスナップ』。
黒歌鳥さんがハイスコアへの挑戦を始めた時点では世界記録が313000点と、現在より4000点ほど低い点数だったようだ。
さまざまなポケモンのハイスコアが更新されてきたということで、黒歌鳥さんが投稿する本動画ではハイスコア更新の軌跡が紹介されている。
今回は動画で紹介されているものからいくつかピックアップしてご紹介しよう。
少しずつ進歩を繰り返してハイスコアを大きく伸ばした「ヒトカゲ」
動画時間1分30秒ほどで紹介されているのが、初代御三家の一匹ヒトカゲだ。
ヒトカゲは通常であれば5000点後半の写真を撮影するので精一杯とのことだが、紹介されている写真は6520点と大きくスコアを伸ばしている。
6000点以上のスコアを記録するには、6匹のヒトカゲを制御する必要があるとのこと。画面右側に表示されている5840点の写真と6150点の写真を比較すると、見栄えがかなり改善されていることがわかる。
このヒトカゲの制御を最適化し、ヒトカゲとヒトカゲの隙間を埋めることで6370点というこの構図のほぼ理論値といえる点数を叩き出した。
しかし、構図の研究が進むと、道具を駆使した構図により100点が加算。ここで研究は終わらず、6500点を超える撮影方法が発見され、現在の記録が撮影に繋がっているようだ。
フレーム単位の調整でハイスコアを達成した「ズバット」
動画時間9分30秒ほどで紹介されていたズバットは旧世界記録の4770点から130点の更新があったポケモンだ。
ズバットにはさまざまな構図があり、4700点を超えることができる構図は主に2種類存在するものの、運が良ければ撮影できるというレベルの難易度だったとのこと。
しかし、ズバットの出現タイミングを数フレーム単位で調整することで、ズバットの隊列を管理する方法が確立され、4900点という記録が撮影できたようだ。
ちなみに『ポケモンスナップ』では構図が異なっていても同じ点数を記録することがあり、ズバットは別系統の構図でも4900点を記録。現在は同率一位となっている。
最適化を進め前人未到の点数を記録した「メタモン」
動画時間20分30秒ほどで紹介されていたのが、編集期間中に前人未到の点数を記録したというメタモン。
メタモンは3匹を写した構図が主流であり、大きく3匹を写すことで5500点以上を記録することができるようだ。
当時の世界記録となるのは5640点を記録した写真であるが、5500点台の写真とは構図が異なり、メタモンは前1匹、後ろ2匹という配置になっている。
この構図が重要ということで研究が進むと、メタモンのハイスコアは5700点台に到達。さらに最適化を進めることで5830点という記録を達成した。
この構図は多少枠から切れてしまっているものの、リンゴで隠れておらず理想形の写真に見える。
見えるというのは先述の通り、さらなる高得点を記録する理想形が存在したからだ。黒歌鳥さんは動画編集期間中に、前人未到の5900点を達成。レポートスコアをさらに伸ばしている。
『ポケモンスナップ』のハイスコアを紹介する本動画では今回紹介した以外にも多くの記録更新の軌跡が紹介されている。
黒歌鳥さんは『New ポケモンスナップ』でもハイスコアに挑戦予定ということなので、新作のプレイにも期待しつつ、動画をご覧いただきたい。
文/富士脇 水面
【世界記録】ポケモンスナップ ハイスコア レポート【317230】
―あわせて読みたい―
・『ポケモンスナップ』を二人羽織で目隠しプレイ。ピカチュウ、バタフリー、ラプラス…過酷な縛りプレイでポケモンをうまく撮れるのか?
・「ポケモン青」ミュウツーに幻のグラフィックが存在した!? コロコロに掲載された姿を巡る“ミュウツーコレジャナイ問題”に迫る動画が投稿