『スーパードンキーコング』ボス逆走RTA。バグを使って最終面から1面に向かってクリアしていくプレイが、意味不明だけどつい見とれてしまう件
1994年にスーパーファミコンで発売された『スーパードンキーコング』。絶妙なバランスの難易度や、良質なグラフィックとサウンドで知られるスーパーファミコンの名作アクションゲームです。
今回ご紹介するのは『スーパードンキーコング』RTA世界2位の解説動画、とんこつさん投稿の『【ゆっくり解説】スーパードンキーコング ボス逆走RTA 30:35 (1/2)【旧世界記録】』です。
『スーパードンキーコング』のボスを逆順に倒していく“ボス逆走”RTA、ド派手なスゴ技が多く使われるハチャメチャなRTAの様子をご紹介します。
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6体のボスを後ろから攻略する”ボス逆走”RTA
今回とんこつさんが走ったのはボス逆走RTA。ボス逆走という聞きなれないジャンルのRTA、いったいどんなRTAなのかというと。
ルール自体は意外とシンプルで『スーパードンキーコング』に存在する6体のボス「ベリーノーティ」、「マスターネッキー」、「クイーンB」、「リアリーノーティ」、「ダムドラム」、「マスターネッキーシニア」を後ろから順に攻略し、最終ボスのクルールを倒すまでの時間を競うというもの。
このRTA走破にはとあるバグを利用した難易度の高いテクニックが必要になるとのことで、主要レギュレーションとしては走者も比較的少ない高難易度のレギュレーションとなるようです。
ボスを逆走するためのテクニック『無を取得』
ステージクリア式のゲームである『スーパードンキーコング』、いったいどうやって逆走するのかというと、口寄せバグと呼ばれるバグを利用したテクニックで逆走していきます。
この口寄せが逆走RTAの難易度を上げている要素の一つ、いったいどんなテクニックなのか一連の流れを追ってみましょう。
まずは1-1、ディディーコングに移動速度が遅くRTAではあまり使われる場面がないというドンキーコングでステージを走り抜け、1-1をクリアしたら1-1に再入場。
マップワープの仕込みとしてDKバレルを投げて離脱。続いて1-2に入場し、敵に被弾してから落下します。
ここまでの流れがマップを移動するための準備になるとのことで、次はマップのコーナーに差し掛かるポイントでボタンを連打……。すると何故か3-5に移動します。
3-5へ移動したら鉄タルを持ち上げ逆走、ダチョウのエクスプレッソの元へ向かいます。エクスプレッソを開放してから一度降り、鉄タルに乗ってエクスプレッソと合体。
そのまま走り続けます。ボーナスステージの前で一瞬振り向いてから、持っていた“無”を投げて(もちろん投げた様子は見てわかりません)ボーナスステージへ。ボーナスステージに入ってからタルを投げたりと、決められた動作を行い出口に向かいます。
するとボーナスステージでの出口は6-2へとつながりました。何故……?
何が起きたのかパッと理解することは簡単ではありませんが、この『無を取得』するテクニックを駆使しステージを逆走していきます。
高速移動テクニック、“飛鳥文化アタック”とその進化系”大化の改新”
RTA動画で見たいのは、やはりド派手なテクニックですが、このボス逆走RTAでも派手なテクニックが行われていました。
ステージを可能な限り早く走るため使われていたテクニックが“飛鳥文化アタック”とその進化系、“大化の改新”と名付けられたテクニックです。
飛鳥文化アタックとは、ローリングで敵を倒す判定に敵を踏む判定を重ねることで、ローリング状態のまま空中を移動することができるというテクニック。
その進化系、大化の改新は飛鳥文化アタックよりもさらに早く移動ができる大技。
大化の改新は画面外まで高くジャンプするテクニック”スーパージャンプ”と飛鳥文化アタックを合わせたようなテクニックで、非常に難易度の高いものでした。
しかし、2018年11月に革命が起きます。動画で最初に行われた大化の改新から手順を確認すると、ディディーコングが大きくジャンプして退場するように被弾、スーパージャンプを仕込んでから少し先でスーパージャンプを発動しロープに掴まります。
ロープからオイル缶に着地、そこからローリングを行うことで上昇が始まりました。そこから敵を巻き込むことで高速化、回転しながら爆速で6-3を駆け抜けていきます。
従来の大化の改新では同様の移動を行うのに1フレーム、約0.017秒程しか猶予がなかったのに対し、この方法であれば(RTA走者にとっては)簡単に浮遊することができるとのことです。
今回ご紹介したテクニックは動画で使用されているテクニックの極一部、ド派手なテクニックが多く使われる『スーパードンキーコング』ボス逆走RTA、ぜひご覧ください。
文/富士脇 水面
【ゆっくり解説】スーパードンキーコング ボス逆走RTA 30:35 (1/2)【旧世界記録】
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