「鉄1kgと綿1kgどちらが重い?」答えはもちろん…鉄に決まってるw←科学の知識を総動員した“屁理屈理論”に「これはすごい」の声
「鉄1㎏と綿1㎏ではどちらが重い?」という問題をご存知でしょうか。もちろん答えはどちらも1kgなのですが果たして本当にそうでしょうか……?
今回紹介する、AXIONさんが投稿した『鉄1kgと綿1kg』という動画では、音声読み上げソフトを使用して、VOCALOIDの巡音ルカのデフォルメキャラである、たこルカのキャラクターが「鉄1㎏と綿1㎏ではどちらが重い?」という問題について科学の知識と“屁理屈”を駆使した解説を行います。
「鉄1㎏と綿1㎏ではどちらが重い?」
たこルカ:
問題「鉄1㎏と綿1㎏ではどちらが重い?」という例のアレよ。簡単な問題だからみんな分かるわよね。答えはもちろん……、鉄よね。えっ!? 同じじゃないかって? 鉄1㎏と綿1㎏なんだから、鉄に決まっているのよ。
1㎏は質量の単位なので「どちらが重い?」と問われれば、質量ではなくて、実際に測った重さを考える必要がある……。
確かに、重力によって下向きに働く力は1㎏wで9.81[N]なんだけど……、地球には大気があるので……。
鉄と綿、それぞれの体積が排除した空気分だけ浮力が働いていることになる。その浮力の差だけ鉄の方が重いことになるわね。
仮に、ヘリウムだったら、自重の1㎏の重さより、浮力の方が圧倒的に大きくて浮いちゃうからね……。
ということで、鉄1㎏と綿1㎏の重さを測った天秤は、こうなるわね……。えっ? 納得いかない?
1㎏は質量の単位で、実際に測った重さを考えると、地球には大気があるから、その浮力の差だけ鉄の方が重いことが分かりました。視聴者からは「水素1kgと鉄1kgを考えれば簡単」「綿に関してはそれも含めた1kgじゃないの?」「摩擦がなければ同じなんだけどねえ」といったコメントが寄せられました。
真空中では、鉄1㎏と綿1㎏どちらが重いのか?
たこルカ:
分かったわ。じゃあ「鉄1㎏と綿1㎏ではどちらが重い? ただし大気はないものとする」でどうかしら。答えはもちろん……、鉄よね。えっ? 浮力が無かったら同じじゃないかって? そんなはずないでしょ……。
この天秤は地球上にあるわけね。そして、地球の重力で鉄と綿は引っ張られている。……で、重力は距離が遠いほど弱くなる。
鉄と綿が球体の場合、その半径は密度で異なる。天秤の受け皿は当初水平だから、地球中心までの距離が△rだけ異なるわけね。
……で、引力は距離が遠いほど弱くなる。
実際に数値を入れてみると、こんな感じで鉄の方が余計に重力を受けるわけね。
ということで、鉄1㎏と綿1㎏の重さを測った天秤は、真空中でもこうなるわね……。えっ? まだ納得いかない?
真空中でも鉄が重いことが分かりました。視聴者からは「この細微な差を測定できる装置はないが、理論上はこうなる」「その屁理屈がありなら、鉄球の中身が空洞の可能性も考慮しなくてはならないんジャマイカ?」といったコメントが寄せられました。
真空中で、重心を同じにしたら、鉄1㎏と綿1㎏ではどちらが重いのか?
たこルカ:
はいはい。じゃあ「鉄1㎏と綿1㎏ではどちらが重い? ただし大気はなく、鉄球を持ち上げて綿と重心が同じとする」とするわね。
そうそう。条件を同じにするため、綿の方にも支持棒をぶっ刺しておくわね。で、この場合の答えももちろん……鉄よね。えっ? 働く重力が同じなら重さも同じじゃないかって? そんなはずないでしょ……。
鉄球を上に持ち上げたのだから、その分仕事をしていて、与えたエネルギー分は質量に転化しているはずよ……。
例えば、原子核の陽子と中性子をバラバラにすると、数は同じでも質量が増えるのね。それと同じことね……。
……で、増えた質量分だけ余計に重力がかかるので、鉄の方がこれだけ重くなる。
ということで、鉄1㎏と綿1㎏の重さを測った天秤は、真空中で、かつ、重心の高さが同じでもこうなるわね……。
分かりやすいように、表にまとめてみたわよ。今後「鉄1㎏と綿1㎏ではどちらが重い?」と聞かれたら、自信を持って「鉄!!」と答えて良いことが分かった。
鉄を持ち上げたので、増えた質量分だけ重力がかかり、鉄の方が重くなることが分かりました。無論屁理屈なのですが、視聴者からは「物理って面白いんだな」「もはや綿と鉄の静電気の帯電とか、天秤と其々の物質の重力とか…キリがないぞ」といったコメントが寄せられました。
「鉄1㎏と綿1㎏ではどちらが重い?」についての解説をノーカットで楽しみたい方はぜひ動画をご視聴ください。
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