発射4秒で墜落の“ホリエモンロケット”ことMOMO2号機は、あえて「100年前の技術」を使ってコストを削減していた
格安のロケット産業はこれから儲かる
岡田:
そういった「打ち上げの失敗回数=財産」という発想で考えたら、あのロケットの未来というのは、かなり明るいと僕は思っているんですよ。「あんなにコストを安く運用してるなら、どれだけ失敗しても繰り返せるわ」って。
エンジンの燃料のマニフォールド系の爆発だったら、最大でもあと5回か10回爆発したら大丈夫になるはずだから、正直な話、ホリエモンのロケットの会社が上場したら、僕、株を買ってもいいなというくらい、これは儲かるだろうと思ってます。
世間では、よく「ホリエモンのロケットは2回続けて失敗したから、ダメじゃないか?」と言われてるんですけども。そもそも、1回目の失敗なんかは、いわゆる“テレメーターロスト”なんですよ。
ロケットが飛んでいる最中に、ロケットの中の状態がどうなっているのかという計器の読み取りメーターのことをテレメーターというんですけど、このテレメーターのデータが届かなくなったので、「状況がわからず、危険だから」ということで、緊急停止スイッチを押して落としてるんですよね。
だから、実は推進系の事故ではなくて、送信系の事故なんですけど。こんなものは、ロケットの業界では、全てが上手く行った最後の最後の詰めの部分なんですよ。なので、僕自身は、全然ダメとは思ってないし、わりと楽観視してるんですけどね。
記者会見の時にホリエモンが、あんなに困った顔をしていたのは、具体的にどの部分が壊れたのかよくわかってなかったから、ちょっとパニクってたんだと思うんですけど。まあ、僕は逆に2回続けて失敗したということで、「これ、絶対に儲かりそうだな」って思ってます。
失敗を繰り返せることがホリエモンロケットの強み
今、「メディアは無知だ」ってコメントがあったんですけども、メディアの方々にしてみれば、今回、テレビカメラの目の前で、綺麗にロケットが爆発してくれたので、失敗の話として撮りたいんでしょう。
でも、僕は本当に、ロケット技術っていうのは失敗してナンボだと思っているんですよ。だから、逆にJAXAとかはかわいそうですよね。1回の打ち上げに何億、何十億とかかるから。1回失敗しただけで大事だし、2回連続で失敗したら「もう次がない」って思い込んじゃってるから、実験とかが出来ないんです。
なので、打ち上げる場合は絶対に安全なロケットを作らなきゃいけない。そうすると、またコストがどんどん膨らんで行くんですよね。でも、ホリエモンのロケットの方は、ひたすらコストを安く抑えたことによって、いくら失敗しても大丈夫というところに勝算あるな、と思っています。
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