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関連動画の総再生数は7500万回以上! ニコニコの視聴データから分析する「けものフレンズ」というムーブメント

 先日、ついに最終回を迎え、いまだにその熱気さめやらぬ「けものフレンズ」。
 放送開始直後は、それほど注目をされていなかったにも関わらず、今クールが終わってみれば、押しも押されぬ今期の“覇権アニメ”に・・・・・・どころか、日々ネット上で「すごーい!」「〜のフレンズだね!」といった関連ワードが飛び交う、ある種の社会現象にまでなった本作だが、この流行はいったいなんなのだろうか?と、頭をひねるファン、そして関係各所の業界人も多いことだろう。

ニコニコでの第一話の動画は、3月31日時点で460万再生を超えた。

 かくいう筆者も、ゲーム業界の片隅に身を置きながら、この「けものフレンズ」のムーブメントには注目していた。実際にアニメを見てみると、確かに楽しいし、妙な中毒性もある。しかし——いくら考えてもよくわからない。これを楽しんでいる人たちはどういう層で、またどういう経緯で本作の人気が浸透していったのだろう?
 
 気になることがあると、きちんと調べたくなっちゃうフレンズなんだね!

 というわけで、今回は、職権を乱用(?)して、niconicoでの詳細な視聴データを入手。それを元に、この「けものフレンズ」がどういうムーブメントだったのかを調べてみることにした。結果、2月6日〜8日前後から急激にアクセスが伸びていること、関連動画の投稿も併せて伸びていき、その総再生数が7500万回にものぼっていることなど、いろいろと面白い結果が見てとれたので、早速その内容を紹介していきたい。

 ちなみに筆者自身は、普段はゲーム業界を中心に仕事をしていることもあって、アニメは専門外。もしかしたら、ちょっと的外れなことを言ってしまうかもしれないが、そのときは、読者の皆さんからフォローなしをツッコミを頂ければ幸いです。

一番のボリュームゾーンは30代男性

 まずは、基本的な属性データから見ていこう。

第1話視聴者の男女比率
第1話視聴者の年齢比率

 こちらは、ニコニコ内にある「第1話」の視聴データだ。グラフを見てもらえればわかるが、男性86.5%、女性が13.5%。ちなみに、ニコニコ全体の男女比は66:34とのことなので、やや男性中心であることが見て取れる。年齢分布も、30代が一番のボリュームゾーンとなっているあたり、学生など若い人中心というよりは、社会人——学校の口コミではなく、ネット上の口コミで情報を知る層が多いことうかがえる。

2月6日前後を境に、急激にアクセスが伸び始めた。最終回後は“聖地化”の動きも?

 次に、同じく第一話の再生数、コメント数の推移。

けものフレンズ1話の動画が投稿された1月13日から3月29日までの動画再生数の推移
同期間のコメント数の推移

 こちらも見ればわかるが、2月6日前後を境に、急激に伸び始めている。このタイミングに何があったかというと、物議を醸し出した「第4話」(テレビ1月31日、ニコニコ生放送2月2日)が放送され、それをきっかけにSNSでの言及数が増加。5000RTを超えるツイートも散見されるなど、ネットで大きな話題になっていた頃だ。

 ニコニコ生放送の方も、その盛り上がりを受けた直後の「第5話」を境に、来場者・コメント数が急激に伸び始め、各話ごとの来場者数がアベレージで10〜20万人を超える規模へと成長していく。
 ネット上のブームをいち早く察知し、すぐさま“お祭り騒ぎ”へと発展させていく様子がみてとれるあたりは、アーリーアダプターの多いニコニコユーザーらしい動き方といえるかもしれない。

けものフレンズ上映会の来場者数の推移。11話は3月24日の再放送時の数値を使用。

 また面白いのは、最終話のTV放送直後に再生数・コメント数が増大しているところだ。これは、「第一話」動画の聖地化ともいえる現象で、これまでにも、ほかのアニメ作品などでたびたび見られてきたもの。最終回でブームが沈静化するのではなく、むしろ、ここから新たなムーブメントが始まる・・・・・・。これは、そんな期待感が感じられるデータだといえよう。

けものフレンズ1話動画の1日のコメント数推移。グラフ右端がTVでの最終話放送翌日の3月29日。1日で20万以上のコメントが書き込まれ、動画投稿以降で最高の数字を記録。

関連動画の総再生数は7500万回以上! 投稿文化も花開いた「けものフレンズ」

 「けものフレンズ」は、ニコニコの投稿文化とも密接な連動を見せている。

 3月31日時点での動画投稿数は5,551件、それらの累計総再生数は7500万回以上。これはもう、「すごーい!」という感想しか出てこないわけだが、こちらも、やはり2月6日を境に大幅な投稿数が増加が見られた。
 投稿された動画自体も、100万再生を超えるものがいくつも生まれてくるなど、「アイドルマスター」や「艦これ」、「東方Project」などを彷彿とさせる広がりを見せつつある印象。事実、動画投稿のペースは、最終回が終わった後でも伸び続けている。

 ちなみに「けものフレンズ」は、二次創作を公式に推奨。本作を面白いと思ったユーザーたちが、気兼ねなく“本作をいじり倒しせた”というのは、本ブームを支えた大きな要因であったのだろう。

「けものフレンズ」がいかに特殊な現象であったか?

 最後に、今期のアニメの中で、「けものフレンズ」がいかに特殊な現象であったか?について触れながら、本稿を終わりとしたい。
 下記のグラフは、同時期に放送されたアニメ作品の10話までの来場者数を比較したもの。通常は、第一話がもっとも注目され、だんだんと視聴者数が落ちていくものなのだが・・・・・・。「けものフレンズ」のみが来場者数を大きく伸ばしている。しかも、第一話の2万人から、最終的には20万人近くと、約10倍もの伸長を示しているのは、昨今だと、「『魔法少女まどか マギカ 』以来の快挙」だとのこと(ニコニコのチャンネル担当者談)。
 ちなみに、昨日のニコニコでの「最終話」は来場者数28万、コメント数は120万を記録。これも、アニメの番組としては、ニコニコ史上で最高峰の数値だという。

下記4作品の1~10話の来場数推移。
※青:けものフレンズ、赤:この素晴らしい世界に祝福を!2、紫:小林さんちのメイドラゴン、緑:ガヴリールドロップアウト

 というわけで、ざっとデータを眺めてきたわけだが、見れば見るほど、ここまで綺麗に口コミで話題になり、大ヒットへとこぎ着けた例も珍しい。またそれがニコニコの文化や空気と結びつき、さらなる盛り上がりを見せていたことも、とても興味深い部分であった。
 先にも書いたように、動画の投稿自体は、本編放送を終えてからむしろ増えている傾向にあり、これからさらなる盛り上がりが予想される。先日発表された続編(?)に向かって、より多くの“フレンズ”たちが生まれることを期待したい限りだ。


3月31日(金)21:00頃より、「けものフレンズ」キャラクター人気アンケートを実施!

アンケートページはこちらから
https://enquete.nicovideo.jp/enquete/77


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プロフィール
電ファミニコゲーマー編集長、およびニコニコニュース編集長。
元々は、ゲーム情報サイト「4Gamer.net」の副編集長として、ゲーム業界を中心にした記事の執筆や、同サイトの設計、企画立案などサイトの運営全般に携わる。4Gamer時代は、対談企画「ゲーマーはもっと経営者を目指すべき!」などの人気コーナーを担当。電ファミニコゲーマーでは、主に「ゲームの企画書」など、いわゆる読み物系やインタビューものを担当している。
Twitter:@TAITAI999

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