“ポプテ酷評”のハライチ岩井が選ぶ冬アニメ1位は『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』上位には「恋雨」「よりもい」等がランクイン
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』
二ノ宮:
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、僕、泣きました。
岩井:
何回泣けばいいんだって。これは素晴らしいですよ。
二ノ宮:
絶対泣かないって決めていたんです。泣かせにくるんだろっていう空気で思ったんですけれど、子供のお母さんの手紙を書いて……。
岩井:
あれはね~!
二ノ宮:
ダメでした(笑)。
岩井:
俺もダメだった! オチもわかってますし。
二ノ宮:
途中で遺言だろって気付いていたので、わかったわかったって見ていたんですけれど。
岩井:
結局死ななかったっていうオチもあって、子供のためにお屋敷と権利的な手紙も書いて、最後にその手紙の内容が公開されて、はいはいっていう。
二ノ宮:
そう。こっちは「何本アニメ見てると思ってるんだ」って思っていたんですけれど、まさか毎年誕生日に届くとは思っていなくて、ブワーッっと(笑)。
岩井:
8歳のときの誕生日に渡すように作られていたんだなって。それから10歳、12歳、18歳、20歳……ブワーッって。
二ノ宮:
そのあとヴァイオレットも泣くから、こっちもつられて。いましゃべっている二人が涙目だからね(笑)。
岩井:
あれはやられました。今回は絶対に泣かないわって思ってたもん。
二ノ宮:
オチ読めたと思ったもん。天才だよ。
岩井:
天才。その前の回もよかった。回想シーンから、ヴァイオレット戻ってきてっていう手紙が来てね。「君はその名にふさわしい女になりなさい」って言われていたシーンがずっとフラッシュバックして、「私は人間として生きていっていいのでしょうか」っていうのに対して、子安武人さんが「してきたことは消えない。でも君が自動手記人形【※】としてやってきたことも消えない」って。
※自動手記人形
作品内における代筆屋のこと。
それで最後、タイトルの『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』って。もう天才。何回もあのシーンを見たんですけれど、曲が入って、歌詞があって、「してきたことは消せない」があって、サビが流れて、そこから絵が昔ヴァイオレットが自動式人形として書いた人たちの、その後のシーンが挟まって、そこで音が一旦消えるんですよ。
でもそれは消しているわけではないの。曲の大サビにいく前のブレイクなんですよ。
二ノ宮:
ちょうどいいタイミングで。
岩井:
こんなに音にはめられるの!? って。
二ノ宮:
帰ったらもう一回見よう。
岩井:
そこからまた盛り上がるんですけれど、音っていうか、演出がすごい。
──京都アニメーションですよね。なんだこりゃ!? っていう絵ですよ。細かい。
岩井:
作画が綺麗。
二ノ宮:
いいアニメ見てますよ、我々は。
──これ、実質1位じゃないの?
二ノ宮・岩井:
(笑)。
岩井:
娘が死んじゃった作家の回もよかったんだよな。ヴァイオレットが湖の上を走って。「もっと生きていてほしかった」って泣き出すんです。ヴァイオレットがバシャンって水の中に。なんていうんですかね、すごくないですか?
二ノ宮:
なんでゴールデンタイムじゃないんですかね。『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は7時半にやれよって(笑)。
岩井:
年の差の男の人を好きになった回もよかったですよ。
二ノ宮:
相手の国と手紙のやりとりをする?
岩井:
それだ。向こうの自動式人形が書いているってわかって。
二ノ宮:
自分の同じ会社のやつだなってわかるんですけれど。
岩井:
最後がよかったですよね。お手伝いみたいなおばさんと一緒にいて。
二ノ宮:
「あなたも一緒にいないと嫌なの!」
岩井:
みたいな感じになって。「あなたは私のものよ」だったかな。でもそのあとに、「少なくとも私はあなたのものよ」っていう、そこがめちゃくちゃよかった。
二ノ宮:
「代筆をテーマに作品を書いてくれ」って言われて、あのシチュエーションは思い浮かびませんよ。
岩井:
すごいですよね。
二ノ宮:
全部幸せ。いいですよ、これは本当に。
──泣きたいとき用のストックですよね。展開がわかっていても、たぶん泣けるから。
二ノ宮:
なんでゴールデンタイムじゃないんだろう。
──ちなみに『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は京都アニメーション大賞の小説ですよね。いろいろクオリティが高いとか言われますのは、Netflixで一斉配信をしているので、Netflixの予算が入って、しっかりと作られていると。
岩井:
今年総合的に見たら、一番評価されるアニメは『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』になると思います。
二ノ宮:
お互いのトップ3はかなり。
──二人が3作品揃うこともないですからね。なんで1位じゃないんですか。
二ノ宮:
全部好きだもん。
岩井:
そうなんだよな~。
──僕、まとめサイトで改めて見ていましたけれど、泣きそうですもん。
二ノ宮:
しゃべっていて泣きそうになるもん。
岩井:
そうなんですよね……。
二ノ宮・岩井:
……。
──言葉を失っちゃったよ(笑)。
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