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週刊文春編集長が“小室哲哉さん不倫報道”の真意を語る「介護現場の理想と現実を考えたり話したりするきっかけになればいいなと思っていた」

 1月27日、お笑い芸人のカンニング竹山氏が、週刊文春の新谷学編集長に「一夜限りのスペシャルイベント カンニング竹山が週刊文春編集長を逆スクープ!」と題して公開インタビューを行いました。

 竹山氏の「2016年1月にスクープしたベッキー氏の“ゲス不倫”騒動をどう思っていたか」という質問に、新谷氏は「“お前が言うな”って言われるかもしれないですけど、水に落ちた犬を叩くのは嫌いなんです」とコメント、さらに“ゲス不倫”騒動時にベッキー氏から文春宛に手紙が送られてきた経緯や、小室哲哉氏の不倫騒動を行った真意について明かしました。

左からカンニング竹山氏、新谷学氏。

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新谷氏が“顔出し”をした理由――「雑誌の目指すもの、意図するものをご説明する必要が」

竹山:
 うちの事務所は週刊文春さんに結構やられてる事務所【※1】なんですけれども……なぜかうちにオファーしてくるって(笑)。うちの事務所は基本的にダメな事務所ですから、このよく分からないイベントに俺を行かせるっていうね。新谷編集長とお会いするのも今日が初めてです。

 この一週間、いろんな現場に行ったらテレビ局の人とかいろんなプロダクションの人とかに「大丈夫か? 頼んだぞ!」と言われたりして。俺は芸能界の代表でも何でもないから! 新谷編集長と会うのは初めてなので楽しそうだなと思って来たんですけど、その間に小室さんの件【※2】が起きて、余計に厄介なことになりました。

 皆さんも聞きたいことはいっぱいあるでしょうから、聞けるところまでガンガン聞いてみようと思います。よろしくお願いします。

※1事務所
株式会社サンミュージックプロダクション。2016年1月、所属タレントであるベッキー氏の“ゲス不倫”騒動を週刊文春がスクープした。

※2小室さんの件
音楽プロデューサーの小室哲哉氏の不倫疑惑を週刊文春が報道したこと。

新谷:
 お見せするような顔じゃないんですけど(笑)。色々、事情がありまして……。

 よく「狙われるからじゃないか」とか「危ないから顔を出さないんじゃないか」と、そう思っておられる方が多いんですけれども、全くそういう理由ではないんですよ。元々出版界の不文律と言いますか、「編集者は黒子である。雑誌・作品よりも目立たない方がいい」というのが、元々あるんですよね。

 実際、週刊文春でも昔スター編集長だった花田さん【※】という人がいて、やっぱり編集長の色が強く出過ぎちゃうと編集長もサラリーマンなので、いずれ編集長が変わった時に色々と反動もある、ということで雑誌の奥に引っ込んで「私の顔はあくまでも週刊文春ですよ」というふうにやってたつもりなんですよ。

 ですが、わりといろんなところで週刊文春を話題にしていただくことが多くなって、週刊文春ばかりアピールされると、「臆病者」「卑怯者」と思われたり、チキンだっていう方もいたりして。それは、全く本意ではないので。

※花田さん
花田紀凱氏。雑誌編集者。現在は『月刊Hanada』編集長、『月刊WiLL』編集長を務めている。

竹山:
 それに耐えられなかったということですか。

新谷:
 ちょっと真面目な話をすると今回の小室さんの件もそうなんですけれども、今マスコミに対して非常に不信感があって、“マスゴミ”とか“フェイクニュース”だとかそういうふうに見られることが多い。今までは「紙面、雑誌に書いたことが全てですよ」と言っていれば済んだことが雑誌の中だけで完結しなくなってしまっているんですよね。

 そうなった時に「週刊文春はどういう編集方針で作っているのか」、「取材のプロセスはどういうふうになっているのか」、裏付け取材も含めてそういうことを折に触れて、ちゃんと視聴者や読者の方も含めてご説明をしないと、なかなか雑誌のことを正確に分かっていただけない、と。

 ある程度、作り手側が顔を出して前面に出る形で、雑誌の目指すものとか意図するものをご説明する必要がある時代になったんじゃないのかな、というふうに感じていて、色々と取材をしていただくケースもありまして、その時にもそういうお話をしたり。実際私の本もそこにありますが……。

『「週刊文春」編集長の仕事術』
(画像はAmazonより)

竹山:
 本日、お会いするにあたって読みました。

新谷:
 そういう本を出して顔を出さないのは変だろう、というアンバランスな感じになっていたんで、そろそろ顔を出そうかなと思っていたところに、小室さんの件もあったので……。余計にここはきちんと表に出てご説明しようと。そこにまさに一番いいタイミングでひとかたならぬお世話になっているサンミュージックさんの竹山さんに……(笑)。

竹山:
 申し訳ないけど新谷さんのおかげで僕、個人的に結構迷惑しましたからね(笑)。

「竹山さん、赤い車は目立ちますよ」

新谷:
 阿川佐和子さんとの対談にも出ていただいて……。

竹山:
 そうなんですよ。僕、人知れず阿川さんとの対談にも出たりとか……。ここ1、2週間で結構言われたのは、新谷さんが顔を出してニコ生に出るということで、「何で顔を出すんだ?」って話題になったんですよ。いろんな噂があって、週刊文春、文藝春秋さんで人事異動があるんじゃないかと。それで新谷さんが編集長をもう終わるから、たぶんこれで終わりなんじゃないかと。

 ここでけじめと言うか、今まで“文春砲”というのが色々ありましたよね。社会的にも色々動いたりするじゃないですか。そういうのもあるから文藝春秋さんが人事異動になってそれで変わるから、それで最後に出すんじゃないかという噂が巷では広がっているんですけれども、この説はどうなんですか。

新谷:
 めちゃめちゃディープな質問から始まりましたね(笑)。人事のことは分かりませんけれども、“顔出し懺悔”みたいな感じになってるんですかね(笑)。顔出しをして懺悔してクビみたいな(笑)。

竹山:
 懺悔じゃないけれども、もしかしたらそうだから、最後に顔を出すのかっていう噂が結構広がっている。

新谷:
 それは違って、顔を出したのは先ほどお話ししましたけれども、週刊文春も紙の雑誌だけじゃなくて、デジタルの会員で毎週ご愛読いただいている方もいて。そういうデジタル展開ですよね。デジタルでもっともっと読者の方、会員の方を増やしていくにあたって、いつまでも伝え手側の顔が見えないと、今ひとつ距離が縮まらない。

 特にデジタルの世界はそうなんじゃないかという気がしていて、2018年から一歩前に出ようと思ったら、スクープも出ちゃって。竹山さんも来ていただいて。はかったように進んでいって憶測を生んでいると思うんですけれども。

竹山:
 はかったように流れたのか、それともそちら側がはかったのか。

新谷:
 いやいや。スクープも、いつ何が出るかって本当に分からないんで、来週竹山さんが出る可能性もありますよ、もちろん(笑)。

竹山:
 俺、出ても全然いいんですけど。本当に何もないんですよね。吉原のソープランドに行く時だけドキドキしてるんですけど、逆にソープランドを撮ってもらった方が面白いななんて。なかなかそこに遭遇しないんですけど。

新谷:
 ハワイで別荘探されていたっていう噂を聞いたことがありますけど。

竹山:
 怖いなぁ(笑)。

新谷:
 わりと儲かっているみたいですから。

竹山:
 別荘を探していて高すぎてやめたんですよ(笑)。

 編集長はいなかったけれども、今日の打ち合わせをしに来たんですよ。僕、赤い車に乗ってるんですけど、打ち合わせの帰りに編集者の方が「竹山さん、赤い車は目立ちますよ」って。恐ろしいなと(笑)。ではちょっと色々聞いてもいいですか。

新谷:
 正直に今日はお答えします。

“文春砲”に対する世間の風向きが変わった?

竹山:
 僕、Twitterとかでも、「聞きたいことありますか」みたいなのを投稿したりしてたんですよ。そうしたらいろんな意見や「こういうの聞いてください」みたいなのが多少来てたんです。まず一番最近のこと、小室さんの記事。先週でしたっけ。

 うちの事務所のベッキーから始まったという“文春砲”と呼ばれる不倫の記事ですよね。意外と世の中が変な方向に流れたというか、風向きが変わった。「文春買うな」とかそっちに流れたじゃないですか。

 その辺のことは予測してたのかとか、そこをどうなのか伺いたいのと、個人的にはマスコミには話してますけど、もうスキャンダル記事はいいんじゃないかと思うんです。正直、不倫を扱ったところで、部数は伸びないでしょう。ちょっと前と違って。人にもよるとは思うけれども。

新谷:
 人にもよりますね。

竹山:
 倫理的に不倫は良いか悪いかは置いておきます。世の中を見てみると、「人のことだからもう別にいいじゃない」と言っているわけですよ。僕もお世話になってるけれども、我々メディアもテレビも変に煽ったりするから世の中おかしくなるところもある。

 でもスキャンダル記事のスタートは文春さんが出したものもある。でも文春叩きみたいな感じになって、「文春が悪い」みたいに言うけれども、他の雑誌も出したりしている。今のところ紙媒体でスタートしてるわけじゃないですか。そういうことはあると思うんですけど、今回の小室さんについて、風向き変わってきたことは文春さんどう思っているのか。

新谷:
 色々とご批判をいただいたりとか、厳しいご意見もいただいていて、それは本当にちゃんと正面から受け止めて我々がもう一度胸に手を当てて、あの報道で良かったのかどうなのかということは考えるべきだなと思ってるんですね。開き直って「何も悪くない」と言うつもりは全くない。

 まず小室さんの記事のきっかけから申し上げると、昨年の秋ぐらいでしょうか、情報提供があって、彼は非常に自分のSNSも含めて「一生懸命介護をしています」とアピールされていたけれど、実態はずいぶん違いますよと。別に親しい女性がいて、その人と頻繁に会っていて長い時間を過ごしていると。その間妻のKEIKOさんは放ったらかしというような情報提供があったんですね。

 あまり詳しくは申し上げませんが、そういう情報があったんです。我々は正直言ってすごく残念ながら、誤解されちゃってるなと思うのは、不倫ばっかりやってるみたいな、不倫摘発雑誌だみたいなイメージで見られるのはすごく切ないんですけれども……不倫だったら何でもかんでもやってるわけではなくて、不倫の情報提供はたくさん来るんです。

 文春リークスという情報サイトには1日100件以上も情報が寄せられて、不倫もセクハラもパワハラも金銭疑惑もいっぱい来ます。

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