佐藤美命を窃盗に走らせた“地下アイドル界の悲惨な現実”とは「みんな本格的にお金がないですから。」吉田豪らが語る
“地下”と“地底”の違いは、アイドルとして『オリジナル』を持っているか
徳光:
地下アイドルは、要はインディーズレーベルでデビューしている人たちは、もう、いわゆる地下アイドル、ということなんですか?
吉田:
最近ややこしくて、メジャーでデビューしても地下はいっぱいいるんですよね。僕がくくっているのは、山ほど地下のライブハウスでやる対バンイベントに出るようなアイドルは、全部地下アイドルというくくりにしていて、単独で地上の大きな箱でできるようになったら、地上です、と。
徳光:
じゃあ、AKBとかも最初は地下アイドルのくくりなんですか?
吉田:
もちろん、地下から始まって、秋元康が地下を始めるというふりでしたからね。
徳光:
“会いに行けるアイドル”という。
吉田:
あの時期、いろんな大手が地下を始めた時期なんですよ。スターダストが地下を始めるとやったのが、ももいろクローバーZという。
吉田:
他の地下とはレベルが違うんですよ。
徳光:
本当に底辺と言ったら悪いんですけれども、なんかハグ券とか、おさわり券があるとか。
吉田:
オリジナルがないのが地下というのは、これがまた間違いで、オリジナルがないのは地底なんですよ。
徳光:
地底?
吉田:
地底アイドル・地下アイドル・地上アイドルなんですよ。地底アイドルというのは、オリジナルがなくカバーだけをやるソロの世界で、その上の地下というのが、ちゃんとした曲をやっているグループアイドル中心の世界という感じですね。
徳光:
それこそ、この間、久田さんにも偶然お会いした、AKB紅白歌合戦で。
吉田:
行ったらしいですね。むしろ、僕が見たいくらいのものを、なんで久田さんが行っているのという。
久田:
取材だから行くよね。Negiccoやモーニング娘。、チームしゃちほこ、たこやきレインボーが出ていた。
徳光:
正直に言うと、公開処刑みたいな感じでしたよね。ビジュアルの差ですよね。モー娘。はパフォーマンスが。
吉田:
スキルの違いがはっきり分かるし。
徳光:
モー娘。はもう全然違うし、素晴らしかったんですけれども、Negiccoとか、30歳くらいの人とかがいたじゃないですか。
久田:
Negiccoは29歳くらい。
吉田:
Negicco、15年やっていますからね。
久田:
だから、僕もそれを聞いて、Negiccoは若く見えるなと思ったんだけれども「今年で14年目です」と言っていたじゃないですか。
吉田:
中身は小学生ですけれどもね。それプラス、公開処刑的に言われているのが、生歌でまったくやる機会がないAKBが、生歌のうまい人たちが集められてのバトルをやらされて、という残酷ショーだったという話は聞いていますね。
徳光:
ちょっとそれは感じますね。
久田:
生歌を歌うことがアイドルじゃないのってずっと言われてるけど、もうしょうがない、10年来たからいいじゃない、みたいになってるじゃないですか。AKBとかって。
だけど、今回は生歌で歌ったんですよね。
徳光:
山本彩が上手かったですね。
久田:
さや姉は上手かったですね。ギターも良いですしね。
徳光:
ぶっちぎりでしたね、存在感があった。
久田:
あとモー娘’17でいいのかな。来た時にはビックリというか。
吉田:
スキルの違いが。
久田:
いきなりサプライズで出てきたんですね。
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