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初音ミク・KAITOによるコーラスパートは必聴!ボカロPVtuber”人類派”による既存楽曲復活祭参加作「LANDOLL」

 多様化が進んだ現在のボカロシーンでも異彩を放つ存在として、“ボカロPVtuber”と自らを称し活動する人類派
 楽曲提供やMIX、音声合成ソフト曲の調声、そして時には自身での歌唱など。幅広く多彩な音楽活動を行う人物だが、そんな彼によるオリジナル曲のひとつが2022年10月に投稿された「LANDOLL」である。

文/曽我美なつめ


 ボカコレ2022秋のルーキー部門投稿作としてアップされた本曲だが、2023年11月に開催された「既存楽曲復活祭」にも参加。そんな本作最大の特徴は、やはり非常に作り手である人類派“らしさ”を象徴する要素が、一見して多く散りばめられている点にある。

 ゴシックで退廃的な世界観を落とし込んだビジュアルに、まるで言葉遊びのような茶目っ気さを盛り込みつつも妖しげな雰囲気を漂わせる印象的な歌詞。
 ダークなムードをその身に纏いながらも、非常に多くのクリエイターとの交流や共作を積極的に行う、人懐っこさとも呼べる当人の人柄が楽曲からは覗いているように見える。

 加えて曲の全体感におけるダンサブルなビートや、細部まで作り込まれた音声合成ソフトによる歌唱パートも必聴のポイントだ。
 楽曲アウトロで広がっていく転調や、強い癖を伴って複雑に展開するメインメロディ。
 初音ミク&KAITO両人のブレスの再現や、随所のフレーズに重ねられたコーラスにもその緻密なこだわりが伺える。

 これだけ多くの多彩なソフトが揃う今、それでもボカロカルチャー源流を汲んだ男女二人組を起用した取り合わせも、ある種非常にツウ好みのフックと言うべきか。
 その昔多くのメディアミックス展開などでボカロシーンを席巻した、数多のクラシカルな物語調の名曲たち。長くボカロ文化を愛するリスナーの中には、その潮流を楽曲から感じ取った人ももしかしたらいるかもしれない。

 ボカロPデビューの2022年2月から、驚くべきハイスピードで多作な楽曲を作り続ける人類派。
 今もまさに着実に実力を付けていく彼をすでに知る人にとっても、あるいはこれから彼に出会う人にとっても。この「LANDOLL」は間違いなく強烈な魅力を放つ、そんな1曲だと感じられるのではないだろうか。


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