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人類は紀元前から“浄水”を飲んでいた! 古代マヤ文明で誕生した“世界最古の浄水システム”は現代にも通用する超ハイテク技術だった

 今回紹介する、アルファベータさんが投稿した『マヤ文明の水浄化システム【ゆっくり解説】』では、音声読み上げソフトを使用して、最近の考古学研究で判明した「古代マヤ文明における水ろ過・浄化システム」について解説していきます。


古代マヤ文明で水ろ過システムが使用されていたことが判明

霊夢:
 水は人間の生存にとって必要不可欠なものだけど、汚染された水は病気が広まる原因となることがあり、飲み水の確保は社会を成り立たせる上でとても重要な要素だよ。安全できれいな水は、人類が存続していく上で、いつの時代も重要で、飢えや病から人々を救い、繁栄をもたらしたのは巧妙な水管理システムだったよ。

 古代ギリシャやローマなどの文明においては、水のろ過システムが使用されていたことが分かっているよ。紀元前2000年のサンスクリット語の文献にも 、水浄化システムに関する記述が出てくるよ。最近の考古学の研究により、古代マヤ文明でも非常に効果的な水ろ過・浄化システムが使用されていたことが分かってきたよ。

 古代マヤ文明における大都市ティカルは、現在グアテマラの森の中にその遺跡が残っているけど、そこで発見された貯水池では、ゼオライトや石英が見つかったというよ。ゼオライトや石英は水に含まれる細菌や重金属、窒素化合物などを取り除く効果があり、現在でも水ろ過システムで使われることがある物質だよ。

 現代でも効果が認められているろ過物質が2000年も前のマヤ文明の遺跡で見つかったことは興味深いことだと、シンシナティ大学の人類学の研究チームは語るよ。特にゼオライトは様々なものに対して吸着効果を発揮し、水中のアンモニアや硫化水素の吸着ろ過剤として、現在でもいろいろな場面で使用されているよ。

自然のろ過システムを貯水池で再現

霊夢:
 古代ギリシャやローマでは、ゼオライトをセメントに混ぜて橋や水路などの建築材として使っていた記録があるけど、水のろ過剤としてのゼオライトの使用がはじまるのは、20世紀はじめであると人類学や考古学では考えられていた というよ。

魔理沙:
 実はすでにマヤ文明で使われていたってことか。

霊夢:
 ティカルの貯水池で見つかったゼオライトを利用した水浄化システムは、西半球でもっとも古い水浄化システムだと研究チームは言うよ。ティカルの主要な水源は10個の貯水池だったけど、大都市という大きな人口を抱えるということもあり、気候の関係もあって、ティカルの人々は季節的な水不足にも度々悩まされていたというよ。

魔理沙:
 それで水を浄化する技術が必要になったのかな。

霊夢:
 汚染された水をきれいにするために、マヤ文明では水浄化・ろ過システムを導入する必要があったのだと研究チームは考えて、ティカルにある3つの大きな貯水池の調査を行ったよ。その結果、ティカルの人々が飲料水として使っていたコリアンタール貯水池の底の堆積物の中から、ゼオライト石英の荒い砂が見つかったよ。

魔理沙:
 両方ともティカルの地層では本来存在しないものなんだよな。

霊夢:
 ゼオライトはコリアンタール貯水池だけから見つかり、意図的にそこに持ち込まれたものだというよ。ティカルから北東に30キロ行ったところには、溶岩石が作る天然の帯水層があり、そこの水はとてもきれいなことが知られていたというよ。その帯水層は火山由来の石英やゼオライトが水をろ過し、飲み水の水源として古くから有名だったよ。

 研究チームがコリアンタール貯水池の堆積物と、北東30キロにある帯水層の成分を分析してみると、かなりの精度で一致していたよ。

魔理沙:
 自然のろ過システムを真似て作ったということか。

霊夢:
 また貯水池の堆積物を炭素年代測定法で分析してみると、2185年前から965年前のものだと判明したよ。ティカルにあるその他の貯水池では辰砂による汚染の形跡が見られたけど、飲料水として使われていたコリアンタール貯水池の水からは、汚染の痕跡は見つからなかったというよ。  

 現代にも通用するという浄化システムを発明したマヤ文明の知識や技術には驚くばかりです。解説をノーカットで楽しみたい方はぜひ動画をご視聴ください。


▼動画をノーカットで楽しみたい方は
こちらから視聴できます▼

マヤ文明の水浄化システム【ゆっくり解説】

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